長編マンガの先駆者たち

田河水泡から手塚治虫まで

戦後の子ども向け週刊新聞や描きおろしマンガ単行本を,熱烈な少年ファンとして読んだ著者がふりかえる,個性あふれるマンガ論.

長編マンガの先駆者たち
著者 小野 耕世
ジャンル 書籍 > 単行本 > 文学・文学論
刊行日 2017/05/26
ISBN 9784000238908
Cコード 0095
体裁 菊判変 ・ 並製 ・ 292頁
定価 3,740円
在庫 在庫僅少

子ども向け週刊新聞がマンガを連載し,描きおろしマンガ単行本は次つぎと刊行され,月刊誌もマンガページを増やす.横井福次郎が時代を駆けぬけて急逝する一方で,手塚治虫が活躍の場を広げ,藤子不二雄も追随していく――熱烈な少年読者として戦後マンガを味わった著者が,証言を織りこんで俯瞰する個性あふれるマンガ論.

序 章 日本は長編マンガの王国
第一章 珍品のらくろ草をたずねて――田河水泡論
第二章 三百六十五日のフシギ旅行――茂田井武論
第三章 一九四〇年、火星への旅――大城のぼる論
第四章 人造心臓の鼓動がきこえる――横山隆一論
第五章 新バグダットのメカ戦争――松下井知夫論 その1
第六章 モセス・マンがやってくる――松下井知夫論 その2
第七章 プッチャーのふしぎな国――横井福次郎論 その1
第八章 冒険王ターザン、原子爆弾の島へ――横井福次郎論 その2
第九章 ターザン、大震災の日本へ飛ぶ――横井福次郎論 その3
第十章 スピード太郎の世界地図――宍戸左行論
第十一章 人類連盟本部にて――藤子不二雄論
第十二章 ある少年マンガ家の冒険――田川紀久雄論
第十三章 戦後ストーリー・マンガの出発点――手塚治虫論
あとがき――マンガを見つめる三つの時間
小野耕世(おの こうせい)
1939年生まれ.国際基督教大学卒.NHK教育局,国際局勤務を経て,映画とコミックスの評論・翻訳で活躍.著書に『バットマンになりたい──小野耕世のコミックス世界』『ドナルド・ダックの世界像──ディズニーにみるアメリカの夢』,訳書に『消えたタワーの影のなかで』『有害コミック撲滅!──アメリカを変えた50年代「悪書」狩り』など多数.2006年,第10回手塚治虫文化賞特別賞受賞.2014年,第18回文化庁メディア芸術祭功労賞受賞.現在,日本マンガ学会会長.

書評情報

北海道新聞 2017年8月20日
西日本新聞 2017年8月13日
東京新聞 2017年7月30日
河北新報 2017年6月25日
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