戦後日本のジャズ文化

映画・文学・アングラ

時代の熱気と共に,いつもジャズが響いていた!

戦後日本のジャズ文化
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著者 マイク・モラスキー
通し番号 社会305
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 文学・芸術
刊行日 2017/05/16
ISBN 9784006033057
Cコード 0136
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 480頁
定価 本体1,340円+税
在庫 在庫あり

戦後,占領軍とともに入ってきて日本で復活したジャズは,アメリカそのものだった! 映画,文学,映像作品などの中に表象されたジャズを読み解くと,同時代の日本の文化・社会が見えてくる.日本のジャズ喫茶に通いつめ,その独自性を鋭く指摘し,自分でジャズピアノを弾く著者が,日本語で初めて書いた画期的な戦後日本文化論.サントリー学芸賞受賞作品.

はじめに

第1章 自由・平等・スウィング?――――戦前・終戦後の日米ジャズ再考
 大阪から上海まで踊りふけり――ダンスホール全盛時代
 暗い谷間で開花した音楽――アメリカ大恐慌と〈スウィング〉
 スウィングする占領――日本のジャズ復活
 ビバップの反抗
 「女立入禁止」のジャズ言説――秋吉敏子を中心に

第2章 大衆文化としてのジャズ――戦後映画に響くもの
 〈ジャズ〉と〈映画〉、そして〈ジャズ映画〉
 映像と音
 天からの視点――黒澤明の『酔いどれ天使』
 俺らはシンガー――裕次郎と『嵐を呼ぶ男』
 おわりに――映画が映すジャズ認識

第3章 占領文学としてのジャズ小説――五木寛之の初期作品を中心に
 戦後文学に流れるジャズ
 五木寛之の「レトロ」のジャズ観
 二重の占領体験
 「さらばモスクワ愚連隊」再考
 五木寛之の「ライブ重視」
 ジャズ小説家と〈人種〉の差異
 国際性と排他性の混在
 占領の記憶と支配幻想
 おわりに――同時代の作家、過去への凝視

第4章 挑発するジャズ・観念としてのジャズ―― 一九六〇‐七〇年代ジャズ文化論(1)
 ジャズの変貌
 黒いジャズ、危険なジャズ
 激動期のジャズ文化の要点
 一九五八年という分岐点――ヌーヴェルヴァーグの流入
 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズの来日騒動
 フリージャズの出現
 観念としてのジャズ
 二人のジャズ革命論者

第5章 ジャズ喫茶解剖学――儀式とフェティッシュの特異空間
 規律と厳粛
 ジャズ喫茶の歴史と多面性
 聴き方の儀式
 〈物〉となった音楽――フェティッシュの眼
 ジャズ喫茶の現在
 わが毒舌的ジャズ喫茶論

第6章 破壊から創造への模索―― 一九六〇‐―七〇年代ジャズ文化論(2)
 ジャズの浸透力
 ジャズにとりつかれた小説家たち
 ジャズを〝歌った〞詩人たち
 風景の響き――アンダーグラウンド映画とフリージャズ
 沈黙と音の対位法――足立正生の『略称・連続射殺魔』
 腹話術師としての阿部薫――若松孝二の『十三人連続暴行魔』
 おわりに――〈同時代の音楽〉としてのジャズ

第7章 過去の音楽へ――近年のメディアとジャズ文化
 変貌する音楽メディア
 映画と文学のジャズ・ノスタルジー時代
 まとめに代えて――ジャズ表象の戦後史

 注
 あとがき
 謝  辞
 現代文庫版あとがき
マイク・モラスキー(Michael S. Molasky)
1956年,アメリカ・セントルイス生まれ.シカゴ大学大学院東アジア言語文明研究科博士課程修了(日本文学).専攻は戦後日本文化史,特に日本・沖縄戦後文学およびジャズ音楽の受容史を中心に研究.現在,早稲田大学国際教養学部教授.著書に,『占領の記憶 記憶の占領』(青土社),『ジャズ喫茶論』(筑摩書房),『呑めば,都』(ちくま文庫),『日本の居酒屋文化』(光文社新書)など.

書評情報

読売新聞(朝刊) 2017年7月9日
日刊ゲンダイ 2017年6月28日
朝日新聞(朝刊) 2017年6月28日
ジャズ批評 2017年7月号
公明新聞 2017年6月5日
朝日新聞(朝刊) 2017年6月4日
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