源氏物語再考

長編化の方法と物語の深化

小さな物語が書き継がれて,大きな物語へと成長していった痕跡をつぶさにたどることで,物語長編化の内なる動因を解き明かす.

源氏物語再考
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著者 高木 和子
ジャンル 書籍 > 単行本 > 文学・文学論
刊行日 2017/07/25
ISBN 9784000612067
Cコード 3091
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 448頁
定価 本体10,000円+税
在庫 在庫あり
当初は格段に小さい物語だったはずの源氏物語は,いかにして長編化を成し遂げることができたのか.小さな物語が書き継がれて,大きな物語へと成長していった痕跡をつぶさにたどることで,物語長編化の内なる動因を解き明かす.


凡 例

Ⅰ 物語の長編化の方法
 第一章 源氏物語の構成原理――物語の非一元性
 第二章 物語の縦軸と横軸――類聚化の諸相
 第三章 系図の変容――桐壺院の皇子たちと朱雀朝の後宮
 第四章 原型からの成長――長編化と時間意識

Ⅱ 人物像の成熟と物語の深化
 第五章 光源氏の秘事――負荷される苦悩と物語の深化
 第六章 源氏物語のからくり――反復と遡上による長編化の力学
 第七章 三つの予言――変容する構造
 第八章 薫出生の秘事――匂宮三帖から宇治十帖へ

Ⅲ 物語歌の機能と表現
 第九章 作中和歌は誰のものか――花散里・朝顔・六条御息所の場合
 第十章 伝達と誤読の機能――虚構の贈答歌
 第十一章 儀礼の歌における私情――朱雀院と秋好中宮の贈答歌
 第十二章 『古今六帖』による規範化――発想の源泉としての歌集

Ⅳ 物語の言葉と思考
 第十三章 「みやび」の周縁化――言語化の回避
 第十四章 「飽かず」の力――物語展開の動因
 第十五章 第二部における出家と宿世――仏教的価値観による照射
 第十六章 古代語の「身」――「身にあまる思ひ」考

Ⅴ 物語の構築方法
 第十七章 虚構の人物の創造――相対的形象、准拠の利用、詳細化
 第十八章 場面形象の模索――型からの逸脱と語りの方法
 第十九章 慣用表現の利用――物語を拓く引歌・引詩
 第二十章 仮名日記文学における物語性――事実と虚構の相克

初出一覧
あとがき
索  引
高木和子(たかぎ かずこ)
1964年生まれ.
1988年東京大学文学部卒業.
1998年東京大学大学院人文社会系研究科日本語日本文学専門分野博士課程修了,博士(文学).
1998年より関西学院大学文学部専任講師,准教授,教授を経て,2013年より東京大学大学院人文社会系研究科准教授,現在同教授.
主な著書に,
『源氏物語の思考』(風間書房,2002年,第5回紫式部学術賞受賞)
『女から詠む歌源氏物語の贈答歌』(青潜舎,2008年)
『男読み源氏物語』(朝日新書,2008年)
『コレクション日本歌人選和泉式部』(笠間書院,2011年)
『平安文学でわかる恋の法則』(ちくまプリマー新書,2011年)
など.
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