岩波講座 日本経済の歴史 1

中世

11世紀から16世紀後半

本格的な市場経済社会の起点は中世にあった.新推計のGDPをはじめとする各種指標を用いて中世経済五〇〇年の立体像を示す.

中世
著者 深尾 京司 , 中村 尚史 , 中林 真幸
ジャンル 書籍 > シリーズ・講座・全集 > 岩波講座
シリーズ 岩波講座 > 岩波講座 日本経済の歴史
刊行日 2017/07/11
ISBN 9784000114011
Cコード 0321
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 312頁
在庫 品切れ
近世以前の日本においても経済活動は活発に行われていた.――律令制と中央集権的な古代社会が崩れ,荘園制と分権的な社会に転換した中世において本格的な市場経済社会が始まった.多彩で地道な実証研究の成果と,新たに推計されたGDPをはじめとする農業生産・人口・物価・賃金等の数値を用いて中世経済の立体像を示す.
刊行にあたって
謝 辞

序 章
 第1節 成長とマクロ経済
 第2節 政府の役割
 第3節 所得と資産の分配

第1章 労働と人口人口と都市化と就業構造
 第1節 問題の所在
 第2節 人口史における中世
 第3節 都市の発展
 第4節 就業構造の変容
 第5節 17世紀へ

第2章 金融鋳造の自由と金融の自由
 第1節 中世貨幣――渡来銭の時代
 第2節 中世の金融

第3章 農業と土地用益 農民の定住化と土地の証券化
 第1節 中世の農業構造
 第2節 中世における不動産価格の決定構造
 第3節 15~16 世紀における土地売買の保証―― 民事も裁く権力の誕生とその後

第4章 鉱工業中世の諸産業
 第1節 醸造業
 第2節 製紙業
 第3節 繊維業
 第4節 鉱業
 第5節 銃砲・弾薬業
 第6節 近世への展望

第5章 商業とサービス 中世の交易
 第1節 中世社会構造の特質
 第2節 貿易の諸相
 第3節 国内商業の展開
 第4節 交易の場と商品
 第5節 近世都市へ

巻末付録 生産・物価・所得の推定
事項索引
人名索引
【編者】

深尾京司(ふかお きょうじ)
1956年生まれ.一橋大学経済研究所教授.研究分野:マクロ経済学,国際経済学,経済史.

中村尚史(なかむら なおふみ)
1966年生まれ.東京大学社会科学研究所教授.研究分野:日本経済史,日本経営史,鉄道史,地域経済史.

中林真幸(なかばやし まさき)
本巻責任編集1969年生まれ.東京大学社会科学研究所教授.研究分野:経済史,経営史,取引システム,比較制度分析.

書評情報

国民経済雑誌 2019年12月号(評者:桜井英治さん)
日本経済新聞(朝刊) 2017年10月21日
読売新聞(朝刊) 2017年10月2日
経済セミナー 2017年10‐11月号
京都新聞 2017年9月24日

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