季語体系の背景

地貌季語探訪

これまでの季語の範疇を超えて,愛着のあるこの土地の,このことばでこそ,詠みたい.地貌季語への期待と展開.

季語体系の背景
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著者 宮坂 静生
ジャンル 書籍 > 単行本 > 文学・文学論
刊行日 2017/10/25
ISBN 9784000612197
Cコード 0092
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 440頁
定価 本体3,700円+税
在庫 在庫あり
ことばには,土地の貌が映し出されている.地貌のことばを探索する俳人は,その貌の現場に赴き,季節と共にことばが立ち上がる様を目撃してきた.どうしてもそのことばでなければならない現象,営み,情念,願い.これまでの季語の範疇を超えて,愛着のあるこの土地の,このことばでこそ,詠みたい――.地貌季語への期待と展開の実践書.
はじめに


第1部 忘れられた戦後――地貌への目覚め

1章 満蒙開拓を詠む
 1 大日向開拓地詠――「切株」と「自決」
 2 満蒙開拓――尖山更級郷開拓団ほか

2章 大陸俳句瞥見

3章 シベリア抑留譚――もう一つの戦後体験
 1 香月泰男追悼――宇佐美魚目
 2 石原吉郎
 3 原田喬
 4 宮崎進
 5 百瀬石涛子

4章 戦没学徒「きけわだつみのこえ」上原良司のこと

5章 無言館を詠む
 1 出征の日
 2 佐藤孝のことば


第2部 季語体系の背景

1章 地貌季語への視点
 1 「うらにし」と「やませ」
 2 「比良八荒」と「二月風廻り」
 3 「木の根明く」と「桜隠し」
 4 感じる祭から見る祭へ――「国府祭」
 5 接点の季語体験――「へご」から「林檎葉摘み」まで

2章 季語体系の背景① 北緯三棚度以南――沖縄
 1 母郷沖縄の地貌と地貌季語
 2 沖縄の地貌季語の特徴
 3 「鷹渡る景」と「亀甲墓」

3章 季語体系の背景② 北緯三四,五度内外――九州,四国,中国,近畿
 1 五島行――みみらくの埼
 2 阿蘇行き――風鎮信仰
 3 土佐の地貌季語ほか
 4 近畿圏一見――藪養生など
 5 地貌のひと――藤後左右・篠原鳳作・金子みすゞ

4章 季語体系の背景③ 北緯四棚度内外――東北
 1 秋田の地貌と『あきた季語春秋』管見
 2 「鹿踊」の背景
 3 東北の地貌の底力――「フクシマ忌」の是非
 4 地貌のひと――椎名其二・佐藤鬼房・成田千空

5章 季語体系の背景④ 北緯四棚度以北――北海道
 1 北海道の地貌季語と道東の地貌
 2 『蝦夷歳時記』

6章 季語体系の背景⑤ 北緯三六度内外――北陸,佐渡
 1 砺波平野の井波風
 2 越後・佐渡を歩く
 3 地貌のひと――齊藤美規

7章 季語体系の背景⑥ 北緯三六度内外――高地信州
 1 「霜折」「熊棚」――山の哲学
 2 諏訪の神――ミシャグジ,御神渡,蛙狩神事,御頭祭,穂屋祭,御柱祭
 3 善光寺信仰
 4 千曲川沿いを歩くほか
 5 地貌のひと――上原三川・木村蕪城・相馬遷子

8章 季語体系の背景⑦ 北緯三五度内外――関東,東海
 1 関東,東海一望
 2 地貌のひと――石原八束・金子兜太


あとがき
参考文献
地貌季語索引
宮坂静生(みやさか しずお)
1937年長野県生まれ.俳人,信州大学名誉教授,現代俳句協会会長,月刊俳句誌「岳」主宰.地貌季語発掘を提唱し,第45回現代俳句協会賞,『語りかける季語ゆるやかな日本』で第58回読売文学賞を受賞.著書に『俳句地貌論――21世紀の俳句へ』『子規秀句考――鑑賞と批評』『俳句からだ感覚』『季語の誕生』など,句集に『全景 宮坂静生』『噴井』『草泊――俳日記2013』など多数.

書評情報

産経新聞 2017年12月10日
朝日新聞(朝刊) 2017年11月27日
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