帝国と戦後の文化政策

舞台の上の日本像

他国に見せたい「日本」の姿は,いかに時代ごとに作られたのか.日本の文化政策と人びとの経験を描き出す.

帝国と戦後の文化政策
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著者 朴 祥美
ジャンル 書籍 > 単行本 > 歴史
刊行日 2017/10/25
ISBN 9784000240567
Cコード 0021
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 184頁
定価 本体2,300円+税
在庫 在庫あり
第二次大戦期・占領期・高度成長期の各時代,他国に見せたい「日本」の姿はいかにつくられ,他国の反応は日本のアイデンティティ形成にいかに影響を与えたのか.宝塚少女歌劇団の欧米公演,舞踊家・崔承喜,戦時下の移動演劇運動,進駐軍向けの慰問公演などから考える.解放後の韓国が日本の文化政策を導入した過程も合わせ見て,各時代の文化政策とそのもとで生きた人びとの文化経験を描き出す.
まえがき

序 章
 「文化の時代」/文化政策と社会/文化政策の国際的文脈/「日本文化」の変遷/宝塚歌劇団と和洋混合/本書の構成

第一章 「文明国」日本を見せる――戦時期の文化外交と宝塚少女歌劇団の欧米公演
 はじめに/文化外交の概念と国際文化振興会の設立/宝塚少女歌劇団の欧州公演(一九三八年)/宝塚少女歌劇団のアメリカ公演(一九三九年)/渡米振袖使節の帰国と大東亜共栄圏への道

第二章 アジア主義の模索――植民地文化統合と崔承喜のアメリカ公演
 はじめに/一九三〇年代の植民地文化ブーム/植民地文化ブームのなかの崔承喜/朝鮮における評価/民族と芸術をめぐる苦悩/西洋で舞う東洋の表象/帰朝公演とアジア主義
第三章 「正しい」国民文化――戦争動員と東宝移動文化隊
 はじめに/官民協同による新体制成立と文化活動/国家主導の限界と民間資本/日本移動演劇連盟と「正しい」国民文化/移動演劇運動の実情

第四章 占領期の文化葛藤――「アメリカ」,ナショナリズム,イデオロギー
はじめに/憧れのアメリカ/芸術祭と復興/左翼運動と文化活動/占領の終結から高度成長期へ

第五章 新たな自画像――豊かさの時代と宝塚歌劇団の再訪米
 はじめに/対外文化事業の再開/宝塚歌劇団の再渡米/アメリカにおける評価/国産を謳う――『メイド・イン・ニッポン』/東京オリンピック以後

第六章 連鎖する文化経験――日韓国交正常化後の「文化韓国」
 はじめに/朴正熙政権と文化韓国/セマウル運動と日本/セマウル運動下の「精神動員」/韓国文化芸術振興院とセマウル演劇運動/全斗煥政権の文化政策/軍事政権以後の文化戦略


あとがき
事項索引・人名索引
朴 祥 美(パクサンミ)
1975年生.韓国出身.プリンストン大学大学院東アジア研究科博士課程修了.博士(Ph.D.).専門は近現代日本史,東アジア関係史,文化史.マサチューセッツ工科大学,早稲田大学,東京大学を経て,現在,横浜国立大学准教授.主な論文に「「日本帝国文化」を踊る――崔承喜のアメリカ公演(1937-1940)とアジア主義」(『思想』第975号,2005),“Staging Japan:The Takarazuka Revue and Cultural Nationalism in the 1950s-60s”(Asian Studies Review 39:3,2015)ほか.
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