新刊

わたしの世界辺境周遊記

フーテン老人ふたたび

「民衆史」を開拓し「自分史」を提唱した92歳の歴史家の,自由気ままな思索的紀行文.

わたしの世界辺境周遊記
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著者 色川 大吉
ジャンル 書籍 > 単行本 > 評論・エッセイ
刊行日 2017/11/14
ISBN 9784000612319
Cコード 0026
体裁 B6 ・ 並製 ・ カバー ・ 184頁
定価 本体1,600円+税
在庫 在庫あり
いつかこの道を歩きたい――「旅」への思いに突き動かされ,世界のあちこちを放浪してきた著者.70歳にしてダイビングのライセンスを取り,90歳を越えても女友達に誘われてふらっとベトナムに旅立つ.「民衆史」を開拓し「自分史」の提唱者である「行動する歴史家」が,軽妙ながらも抒情をたたえた文体でつづる思索的紀行文.
はじめに

1 利尻,礼文島からグレート・バリア・リーフ――ダイブの楽しみ
 最北の島と海辺――利尻とオホーツク海
 沖縄でライセンスを取得
 カリブ海でダイビング
 グレート・バリア・リーフで潜水

2 「死んだらどこへゆくのかと嘆くなアーナンダよ」と釈尊は戒める
 仏陀は全能か
 ヒンズー教の世界
 ガンガを流れる少女の遺体

3 「アジアは一つ」の岡倉天心――インドの貴婦人との晩年の悲恋
 近代日本の先覚者
 インドや中国をまわる天心
 天心最後の恋――プリヤンバダの悲しみ

4 遠い道を歩いてゆく人たち――天山山脈に玄奘の足跡をたどる
 荒地をもとめる魂
 僧玄奘の天竺までの長い旅
 高昌国王の厚い友情と前途の多難
 唐の高僧たちが遺したもの

5 ヒマラヤの秘境――ラダック紀行
 秘境への道
 別世界のようなレーでの経験
 ダライ・ラマ法王

6 ヒマラヤ山麓の「桃源郷」――ブータン
 ブータン王国の独自性
 伝統的なブータンの祭りとマンダラの意味

7 メキシコ滞在記――トロツキーと異色の芸術家たち
 メキシコ再訪
 フリーダ・カーロのアトリエと虐殺されたトロツキー
 ロシア革命とトロツキーの役割
 マリンチェの家での暮らし

8 反米と革命の国キューバ――カリブ海の浜で考えたこと
 二〇年前のキューバ
 米ドル獲得をめざす二重経済
 アジア・オセアニア研究所
 初対面の「戦友」との握手
 カリブ海の浜で考えたこと

9 シルクロードの十字路――砂漠の果ての街カシュガル
 外国探検隊の基地
 砂漠に埋もれた仏塔

10 古代遺跡の宝庫トルファン――交河故城の黄昏
 厳冬期のトルファン
 夕陽に映える交河故城の黄昏
 ベゼクリクの千仏洞

11 東洋のローマ,ティムールの夢――青い都サマルカンド
 ティムールの夢
 サマルカンド訪問
 一九九五年ごろの中央アジア見聞記
 トルクメニスタンの陰と光
 ブハラの遺跡

12 ベトナムの東海岸を下る――ハノイからサイゴンへ
 ベトナムの古都ハノイ
 ダナンでの海水浴と世界遺産ホイアン
 ホーチミン市(サイゴン)へ
 ベトナム戦争とアメリカ

13 ニューカレドニア単独行――棄民たちの遺跡を辿って
 パリ・コミューンの流刑者
 刑務所跡をたずねて
 日本人墓地で合掌
 流刑,遠島の歴史

14 南極にもっとも近い島――タスマニアとフエゴ島
 タスマニア島の森
 先住民アボリジニ
 南米大陸の最南端,フエゴ島
 一路,最南端の町へ

15 風の大地と氷河の絶景――パタゴニア
 人影を見ない淋しい荒野
 オールド・パタゴニア鉄道と氷河の尖端
 先住民の生き残り,ヤーガン族の暮らし

16 異郷に骨を埋めた人びと――追想の中に生きている
 マリア・ライヘとナスカの地上絵
 米国で『ユタ日報』を発行しつづけた寺沢国子
 海洋生物学者ジャック・モイヤーと世界一のダイバー,マイヨール
 ベラルーシで子どもたちを救っていた日本の医師
 アフガニスタンの荒野で逢ったひとりの青年
 『秘境西域八年の潜行』の著者に逢う
 ドイツ人に慕われた日本人医師

あとがき
色川大吉(いろかわ だいきち)
1925年千葉県佐原町(現香取市)生まれ.東京大学文学部卒.東京経済大学名誉教授.専門は日本近代史,自由民権思想史.民衆史の開拓,自分史を提唱し,水俣病事件の調査や市民運動にもかかわる.主な著書に『明治精神史』上・下(岩波現代文庫),『ある昭和史―自分史の試み』(中公文庫),『戦後七〇年史』(講談社),『色川大吉著作集』全5巻(筑摩書房),『北村透谷』(近代日本の思想家6,東京大学出版会),『色川大吉対談集 あの人ともういちど』(日本経済評論社)など多数.旅行家としても著名であり,『フーテン老人世界遊び歩記』(岩波同時代ライブラリー),『雲表の国―チベット踏査行』『わが聖地放浪―カイラスに死なず』(小学館),『ユーラシア大陸思索行』(中公文庫)など数多くの紀行書も著す.
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