物理入門コース 新装版

弾性体と流体

固体,液体,気体いずれも,広がりをもつ物体の変形をともなう運動であり,質点系の力学とは異なった連続体の力学が必要になる.

弾性体と流体
著者 恒藤 敏彦
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 物理・化学
書籍 > シリーズ・講座・全集 > 物理入門コース 新装版
シリーズ 物理入門コース 新装版
刊行日 2017/12/05
ISBN 9784000298681
Cコード 3342
体裁 A5 ・ 並製 ・ 264頁
在庫 在庫あり
弾性体や流体の力学は身のまわりの自然現象を理解するのに不可欠である.固体,液体,気体いずれも,広がりをもつ物体の変形をともなう運動であり,それを支配するのはニュートン力学には違いないが,質点系の力学とは異なった連続体の力学が必要になる.基本的な考え方と物理的内容の理解を目指し,数学的な取り扱いは最小限にして解説.
物理入門コースについて
はじめに

1 連続体の力学

2 弦と膜の力学
 2-1 張力
 2-2 弦の運動方程式
 2-3 弦の振動──ダランベールの解
 2-4 単色波,固有振動
 2-5 運動量とエネルギーの流れ
 2-6 反射,透過,減衰
 2-7 膜の弾性エネルギー
 2-8 2次元の波動

3 完全流体の運動
 3-1 流体にはたらく力
 3-2 流れの記述
 3-3 連続の方程式
 3-4 オイラーの方程式
 3-5 運動量の保存則
 3-6 エネルギー保存則
 3-7 循環のある流れ
 3-8 ケルヴィンの渦定理
 3-9 渦のない流れ

4 縮まない完全流体の流れ
 4-1 縮まない流体の渦なし流
 4-2 流れの例
 4-3 球のまわりの流れ
 4-4 円柱のまわりの流れ──揚力
 4-5 渦のある流れ
 4-6 渦糸モデル
 4-7 渦糸運動の例

5 流体の波動
 5-1 音波
 5-2 音波のエネルギー
 5-3 音波の一般的な取り扱い,固有振動
 5-4 音波の放出
 5-5 円板による放出
 5-6 反射と屈折
 5-7 流れの効果,ドップラー効果
 5-8 水面の波:浅い場合
 5-9 水面の波:深い場合
 5-10 群速度

6 粘性流体の流れ
 6-1 粘性力
 6-2 ナヴィエ-ストークス方程式
 6-3 定常流の簡単な例
 6-4 球のまわりのおそい流れとストークス抵抗
 6-5 平板の振動による流れ
 6-6 渦度の拡散
 6-7 渦の成長
 6-8 相似則とレイノルズ数
 6-9 境界層,乱れた流れ

7 弾性体
 7-1 変形
 7-2 歪みテンソル
 7-3 応力テンソル
 7-4 フックの法則
 7-5 ポアソン比とヤング率
 7-6 弾性体のなかを伝わる波

さらに勉強するために
問題略解
索 引

 ☆コーヒー・ブレイク☆
  弦の振動とフーリエ分解
  マクスウェルと流体力学
  ヘルムホルツと流体力学
  流体中の物体が受ける抵抗
  カーブ
  ケルヴィンの渦糸原子
  超流体のなかの渦糸
  波の形
  レイノルズの実験
  地球の振動
恒藤敏彦(つねとう としひこ)
1930‒2010年.京都市生まれ.1953年京都大学理学部卒業.1958年同大学院博士課程単位修得.イリノイ大学に留学.京都大学教授,龍谷大学教授を歴任.理学博士.専攻は物性理論.
著書に『現代物理学の基礎 物性I 』(共著,岩波書店),『量子物理学の展望(上・下)』(共編著,岩波書店),『超伝導・超流動』(岩波書店)など.

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