高次脳機能障害

医療現場から社会をみる

「高次脳機能障害」の原因や症状,当事者の生活や社会復帰の実情は? 臨床の場から見える現代の命をめぐる諸問題を解く道筋を探る.

高次脳機能障害
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著者 山口 研一郎
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
書籍 > 単行本 > 医学
刊行日 2017/12/13
ISBN 9784000229586
Cコード 0036
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 288頁
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり
「高次脳機能障害」とは何か.その原因や症状は? 当事者の生活や社会復帰をめぐる実情は? 長年,当事者に寄り添いながら治療や相談,リハビリに携わってきた著者が,現代社会の構造・矛盾の縮図とも言えるこの障害を適切に理解するための情報を様々な角度から示しつつ,臨床の現場から見えてくる命をめぐる諸問題を解く道筋を探る.
はじめに──「一杯のコーヒー」までの遠い道のり

第一章 高次脳機能障害とは何か
 1 臨床の場で起こっていること
 2 診断の難しさ
 3 当事者が困っていること
 4 各症状が現れるメカニズムと対処法
 ◉コラム1  人類の歴史からみる脳のしくみと働き
  1 人類の歴史にヒントを探す
  2 脳のしくみと高次脳機能

第二章 認められにくい高次脳機能障害
 1 軽度外傷性脳損傷(MTBI)という概念
 2 意識障害や画像所見に関する新たな知見
 3 MTBIをめぐる世界・日本の動向
 4 行政のはざまで──診断基準と保険認定との齟齬
 ◉コラム2  歴史のなかの高次脳機能障害──三井三池炭鉱で起こったこと
  1 一酸化炭素中毒被害者に生じた高次脳機能障害
  2 「高次脳機能障害研究・治療・リハビリセンター」の必要性
  3 現代の高次脳機能障害との共通性

第三章 高次脳機能障害を取り巻く社会
 1 医療・福祉を取り巻く社会の動向
 2 「二〇二五年問題」と高次脳機能障害
 3 高次脳機能障害にとっての医療・福祉の展望
 4 社会参加は自己実現への道
 ◉コラム3  元騎手・常石勝義さんの苦闘と希望
  1 名ジョッキーとしての活躍
  2 騎手と重度の障害
  3 落馬事故による重度脳損傷からの生還,リハビリテーション
  4 障害者馬場馬術への挑戦

終 章 これからの医療・福祉を考える
 1 「相模原事件」の衝撃
 2 医療・医学はどこへ向かうのか

参考資料
 資料1  びまん性軸索損傷(DAI)や軽度外傷性脳損傷(MTBI)に関する画像診断(概説)
 資料2  軽度外傷性脳損傷(MTBI)に関する定義・ガイドライン・報告・解説
 資料3 炭じん爆発災害から大牟田労災病院廃止までの歴史

あとがき
略語一覧
山口研一郎(やまぐち けんいちろう)
1949年長崎県生まれ.長崎大学医学部卒業.脳神経外科,神経内科を専門とする医師.大学病院勤務などを経て,大阪府高槻市の「やまぐちクリニック」で高次脳機能障害の診療や認知リハビリに取り組む.「現代医療を考える会」代表.
著書に,『脳受難の時代』(御茶の水書房,2004年),『操られる生と死』(編著,小学館,1998年),『生命(いのち)──人体リサイクル時代を迎えて』(編著,緑風出版,2010年),『国策と犠牲』(編著,社会評論社,2014年),『思想としての「医学概論」』(共著,岩波書店,2013年)などがある.
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