村山富市回顧録

新党構想を乗り越えることができなかった社会党.その最後に立ち会った元首相が見たものは.

村山富市回顧録
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著者 薬師寺 克行
通し番号 社会306
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 社会
刊行日 2018/01/16
ISBN 9784006033064
Cコード 0136
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 384頁
定価 本体1,420円+税
在庫 在庫あり
戦後55年体制の一翼を担っていた日本社会党。しかしその誕生から、成田三原則、構造改革派論争、社会主義協会派騒動、そして新党問題など抗争を常に内部にはらんでいた。その最後の瞬間に元首相が見たものは。野党再編、リベラリズムをめぐる考えの違い、そして排除の論理……。すべては、既に、ここに、あった!
 はじめに(村山富市)

第一章 国会議員への道のり
 大分から東京へ/明治大学に入る/徴兵されて宮崎に/社会党入党/党内の左派・右派問題/大分市議会議員に当選/労働組合に依存する社会党,衰退した農民運動/県議,そして国政に

第二章 派閥全盛時代の社会党
 「新しい流れの会」に参加/派閥全盛/浅沼稲次郎氏,佐々木更三氏ら大物を語る/江田三郎氏の構造改革論/社会主義協会派/政権構想研究会/ポスト協会派の時代

第三章 国会のひのき舞台で
 予算委員会理事とリクルート事件/むなしかった中曽根元総理の証人喚問/予算委員会――審議拒否,そしてお金のやり取り/審議拒否は勘が必要/「山が動いた」/湾岸戦争と自衛隊派遣問題/訪朝団実現のための国会質問/予想を覆して国対委員長に/牛歩で戦ったPKO協力法案/本当に提出した社会党全代議士の辞職願/佐川急便事件/田辺委員長の交代/山花委員長誕生と細川連立政権参加/若い赤松書記長を叱る/九三年宣言案と現実路線

第四章 非自民政権の挫折
 細川連立政権誕生/社会党委員長就任/委員長になってはみたものの/政策決定に加われない社会党委員長/苦闘したウルグアイ・ラウンド/国民福祉税では徹底抗戦/迷走した政治改革関連法案/すでに分裂状態の社会党/細川連立政権の揺らぎと分裂/小沢一郎という政治家/細川さんという人/連立離脱

第五章 混迷,そして崩壊へ――社会党新党問題
 村山政権,誕生はしたものの/二分化進む党内/社民リベラルと民主リベラル/新党問題は先送りに/新党問題と労組の動き/原理主義の日教組/党内論議進まぬ新党問題/政権担う自覚の乏しかった社会党議員/「九五年宣言」で現実路線/「村山談話」で退陣時期を考え始めた/したたかに計算しての総理辞任/解散はすぐにはないと思っていた/嫌だった日米安保共同宣言/退陣して知った党内の厳しい状況/誤算だったさきがけの対応

第六章 「村山談話」「阪神大震災」「米軍基地問題」
 三党合意の「戦後五〇年の国会決議」/惨憺たる結果となった「国会決議」/細部にこだわった「総理談話」/「独善的ナショナリズム」を排す/護憲論者として天皇制を肯定/村山内閣の政策決定過程/消費税率の引き上げ/「自社さ」から「自自公」へ――自民党のたくましさ/宗教法人法改正/阪神大震災と東日本大震災/オウム真理教事件と破防法の適用/沖縄米軍基地問題と大田知事/批判された住専問題/宮沢さんにアドバイスを求めた外交/マスコミとの付き合い/総理大臣の生活/政権交代と民主党の限界/やはり社会民主主義じゃ

〈解題〉「新党」という魔物に憑かれた政党(薬師寺克行)
岩波現代文庫版あとがき(薬師寺克行)
年 表

事項索引
人名索引

カバー題字 = 村山富市
薬師寺克行(やくしじ かつゆき)
1955年生まれ.東洋大学社会学部教授.専門は現代政治論,政治過程論.東京大学文学部を卒業後,朝日新聞社に入社,主に政治部で国内政治や日本外交を担当.村山内閣当時は首相官邸クラブキャップ.主な著書に『外務省――外交力強化への道』(岩波新書),『証言 民主党政権』(講談社),『激論! ナショナリズムと外交 ハト派はどこへ行ったか』(講談社),『現代日本政治史 政治改革と政権交代』(有斐閣),『公明党 創価学会と50年の軌跡』(中公新書)など.

書評情報

週刊文春 2018年2月8日号
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