囚われた若き僧 峯尾節堂

未決の大逆事件と現代

社会主義者の会合に出席したことのみを発端に,「大逆事件」に巻きこまれ,獄中死した青年僧の生と死は,現代に何を問うのか.

囚われた若き僧 峯尾節堂
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著者 田中 伸尚
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
刊行日 2018/02/15
ISBN 9784000612470
Cコード 0036
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 208頁
定価 本体2,100円+税
在庫 在庫あり
「大逆事件」で検挙され,獄中死した僧侶・峯尾節堂(1885―1919年).社会主義者らの会合に出席したことのみを発端として,死刑判決(後に無期懲役)を受けた青年僧の生と死を新資料や丹念な取材によって描き出す.近代日本最大の言論・思想弾圧事件に巻きこまれ,国家に翻弄された節堂の苦悩は,共謀罪が成立した現代に何を問うのか.
第1章 節堂の妻を探して
 阪松原の静けさ/「ノブ」を追って/山の臭い/「覚書」/一四歳の少女だった/「二〇三高地」ヘアスタイルの少女

第2章 挫折と懊悩
 父・徳三郎/出家/最初の挫折/非戦思想の中で/懊悩の始まり/俳人草聲の登場と退場/彷徨いながら社会主義に接近

第3章 無から有──「大逆事件」
 位牌焼却事件/見つかった論稿/大石と節堂/新年会のナゾ/家宅捜索と節堂の挙措/一一月謀議/証人・節堂の語り/検事に飲み込まれた節堂/意見書

第4章 切捨てられた若き僧侶
 闇の中の公判/思想が犯罪/「覚書」に見る本心/判決/節堂追放

第5章 後に託した節堂の思い
 ノブヱのその後/大石観の悲哀/「我懺悔の一節」の遺産/遺したことば/未決の課題

 明治大逆事件で起訴された二六人
 あとがき
 主な引用,参照文献
田中伸尚(たなか のぶまさ)
1941年東京生まれ.新聞記者を経て,ノンフィクション作家.『ドキュメント憲法を獲得する人びと』(岩波書店)で第8回平和・協同ジャーナリスト基金賞.明治の大逆事件から100年後の遺族らを追ったノンフィクション『大逆事件──死と生の群像』(岩波書店,のちに岩波現代文庫)で第59回日本エッセイスト・クラブ賞.『飾らず,偽らず,欺かず管野須賀子と伊藤野枝』(岩波書店),『靖国の戦後史』(岩波新書),『いま,「靖国」を問う意味』(岩波ブックレット),『未完の戦時下抵抗──屈せざる人びとの軌跡』(岩波書店),『ドキュメント昭和天皇』全8巻(緑風出版),『反忠──神坂哲の72万字』(一葉社)『これに増す悲しきことの何かあらん──靖国合祀拒否・大阪判決の射程』(七つ森書館),『不服従の肖像』(樹花舎)など個人の自由と国家の関係を問う著書多数.

書評情報

高知新聞 2018年5月4日
社会新報 2018年4月11日
出版ニュース 2018年4月号
東京新聞 2018年3月25日
熊野新聞 2018年2月17日

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