新刊

法の番人として生きる

大森政輔 元内閣法制局長官回顧録

元内閣法制局長官が,バブル期の特別立法,昭和から平成への改元作業,湾岸戦争時の憲法9条解釈確立などの舞台裏を語り明かす.

法の番人として生きる
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著者 牧原 出
ジャンル 書籍 > 単行本 > 法律
刊行日 2018/02/21
ISBN 9784000248006
Cコード 0032
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 368頁
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
裁判官から法務省民事局を経て,内閣法制局に転じ,橋本・小渕内閣時代に長官をつとめた大森政輔氏がこれまでの歩みをふり返る.裁判官時代に直面した青法協問題,内閣法制局の仕事はどのようなもので,昭和から平成への改元作業,阪神淡路大震災の際にどのように対応したのか,また湾岸戦争時の自衛隊の海外派遣をめぐる憲法9条解釈の舞台裏など――いまこそ読まれるべき貴重な証言が満載.
まえがき (牧原 出)

第一章 生い立ち
 出生から敗戦まで/灘中学・高校時代/京都大学法学部に進学する/司法修習生

第二章 裁判官になる
 京都地家裁判事補/民事・刑事の担当希望と配置/秋田地家裁大曲支部

第三章 「司法の危機」の時代のなかで
 最高裁判所事務総局家庭局局付判事補/家庭裁判所制度協議会/「司法の危機」の時代のはじまり/平賀書簡事件の波紋/宮本判事補再任拒否

第四章 一四期再任問題を越えて
 司法修習一四期判事補の再任問題/岡山地裁への転任/大阪地裁と大型自動車死角問題

第五章 法務省民事局への出向
 裁判所から法務省へ/人名用漢字の拡大/身分法担当参事官への横滑り/養子制度の検討開始/司法試験考査委員をつとめる

第六章 内閣法制局へ
 出向となった経緯/宮内庁との仕事

第七章 法令審査の実際
 参与会/法令文平易化研究会/内閣法制局百年/内閣・各省庁との関係

第八章 靖国懇談会・事務の電子化など
 靖国懇への関与/法制局第二部長に就任する/審査のプロセス/事務の電子化を進める

第九章 昭和末期
 バブル期の立法/民法に特別養子制度を導入する/平成への改元作業

第一〇章 即位の礼・大嘗祭
 即位の礼と大嘗祭の準備/法制局第一部長に就任する/湾岸危機の勃発

第一一章 湾岸戦争とPKO協力法
 湾岸危機・戦争の経緯/武力行使一体化論の誕生/PKO協力法案の審査/避難民の輸送/掃海艇の派遣

第一二章 細川・羽田・村山連立政権と法制局
 内閣法制次長に就任する/事務次官等会議への出席/五五年体制の崩壊、細川内閣の誕生/社会党、自衛隊合憲に転換

第一三章 阪神・淡路大震災
 神戸で大震災に遭遇する/災害対応の法制整備/起案上申について/特定非常災害特別措置法制定の旗振り役/立法学研究会・立法学講座/オウム真理教サリン事件対応立法

第一四章 内閣法制局長官として
 内閣法制局長官に就任/内閣法制局長官の職務/住専処理問題/行政改革会議/閣議の多数決問題/防衛庁の省昇格問題/省庁再編と法制局・内閣官房の位置づけ/中央省庁等改革推進本部事務局長就任を断る/菅直人氏と事務次官等会議廃止論/米軍用地使用権問題/日米防衛協力指針の見直し/財政構造改革法案/金融危機対策法案の帰趨/国旗国歌法

第一五章 語り残したこと
 核兵器使用の合憲性をめぐる答弁/特定宗教団体による政治活動と政教分離原則/集団的自衛権の憲法解釈変更

【コラム】
内閣法制局の矜持 (赤坂幸一)
情熱と知性と愛嬌と (清水唯一朗)
快刀乱麻を断つごとく (御厨貴)

あとがき (大森政輔)
大森政輔 略歴
牧原 出(まきはら いづる)
1967年生.東京大学法学部卒業.東北大学大学院法学研究科教授,ケンブリッジ大学客員フェローなどを経て,現在,東京大学先端科学技術研究センター教授.政治学・行政学,オーラル・ヒストリー.著書に,『内閣政治と「大蔵省支配」――政治主導の条件』(中央公論新社),『行政改革と調整のシステム』(東京大学出版会),御厨貴氏との共編に『聞き書野中広務回顧録』(岩波書店)など.
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