岩波現代全書

ダダイズム

世界をつなぐ芸術運動

世界各地で展開した芸術運動「ダダ」をグローバルな視点で捉えなおし,その多様性と越境性および現代性を再考する.

ダダイズム
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著者 塚原 史
通し番号 112
ジャンル 書籍 > 岩波現代全書 > 文学・芸術
シリーズ 岩波現代全書
刊行日 2018/02/21
ISBN 9784000292122
Cコード 0370
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 272頁
定価 本体2,300円+税
在庫 在庫あり
第一次大戦のさなか中立都市チューリッヒで,あらゆる既成の価値観と芸術に抗して始まった芸術運動「ダダ」は,瞬く間に世界中に広まった.パリ,ベルリン,ニューヨーク,東欧,南米,日本へと展開していくダダイズムの広がりとつながりをグローバルな視点で捉えなおし,その多様性と越境性と,そこに込められた現代性を再考する.
はじめに

序 章 ダダと戦争――予兆と起源
 1 ダダの二つの起源
 2 チューリッヒ・ダダのはじまり

第1章 トリスタン・ツァラの軌跡――ルーマニア,チューリッヒ,パリ
 1 ルーマニア時代――サミュエルからツァラへ
 2 チューリッヒからパリへ
 3 パリ・ダダ以後――政治参加とレジスタンス,最晩年

第2章 『ダダグローブ』と複数のダダイズム
Ⅰ 世界をつなぐ『ダダグローブ』の企て
 1 ダダイズムと「偶然」の提案
 2 『ダダグローブ』とは何だったのか
Ⅱ 複数化するダダイズム――ベルリン,オランダ,東欧
 1 ベルリンのクラブ・ダダ
 2 ファン・ドゥースブルフと『デ・ステイル』,『メカノ』
 3 東欧に波及するダダ――ハンガリー,ユーゴ,ルーマニア

第3章 大陸を越えるダダ――ニューヨーク,スペインからラテン・アメリカへ
Ⅰ ニューヨーク・ダダ――マン・レイとデュシャン
 1 マン・レイと『リッジフィールド・ガズーク』
 2 デュシャンとレディ・メイド
 3 レディ・メイドと絵画
Ⅱ スペインからラテン・アメリカへ――ピカビア,デ・トーレ,ボルヘス,ウイドブロ,クラヴァン
 1 ピカビアと『391』――バルセロナ,ニューヨーク,パリ
 2 ラテン・アメリカへ――デ・トーレ,ボルヘス,ウイドブロ
 3 クラヴァンと『マントナン』

第4章 周縁からのダダ―― 「黒人詩」の導入と女性ダダイストの活動
Ⅰ ダダと黒人芸術――中心を異化する提案
 1 ダダイストたちによる「黒人詩」の発見
 2 「野性の芸術」と「黒人芸術」――マティスからダダへ
 3 黒人芸術コレクターとしてのツァラ
Ⅱ 女性ダダイストの活動
 1 「スザンナと長老たち」とダダの「魔法の三角形」
 2 ダダ運動の女性大統領たち

第5章 ダダイズムと日本の詩人,作家たち
 1 ダダの日本到着と『ダダイスト新吉の詩』
 2 ツァラと日本の作家たち――瀧口修造,坂口安吾,横光利一

終 章 ダダイズムの現代性
 1 ダダと「反芸術」
 2 デュシャン『泉』のシミュラークル性
 3 ツァラの「ダダの作詩法」とカット・アップ


あとがき
参考文献一覧
塚原 史(つかはら ふみ)
1949年生まれ.早稲田大学政治経済学部卒業.早稲田大学大学院文学研究科(フランス文学専修)博士課程満期退学.現在早稲田大学法学学術院教授,會津八一記念博物館館長,トリスタン・ツァラ文化文学協会(ルーマニア)名誉会員.
専攻は表象文化論(ダダ・シュルレアリスム研究),フランス現代思想(ボードリヤール研究).
主要著書:『反逆する美学』,『切断する美学』,『模索する美学』(以上論創社),『ダダ・シュルレアリスムの時代』,『20世紀思想を読み解く』(以上ちくま学芸文庫),『アヴァンギャルドの時代』(未來社),『ボードリヤールという生きかた』,『荒川修作の軌跡と奇跡』(以上NTT出版)他.
主要訳書:ツァラ『種子と表皮』(思潮社),ツァラ『ムッシュー・アンチピリンの宣言』(光文社古典新訳文庫),ボードリヤール『芸術の陰謀』(NTT出版),ベアール『アンドレ・ブルトン伝』,ビュオ『トリスタン・ツァラ伝』,『ダダ・シュルレアリスム新訳詩集』(以上共訳,思潮社),ゲール『ダダとシュルレアリスム』(共訳,岩波書店)他.

書評情報

図書新聞 2018年7月21日(第3360号)
徳島新聞 2018年6月2日
西日本新聞 2018年4月21日
週刊読書人 2018年3月30日
日本経済新聞 2018年3月17日
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