新版 哲学の密かな闘い

人生において考えることは闘うこと――永井均氏の,「常識」を突き崩す壮大な哲学の冒険へと誘う論文集.

新版 哲学の密かな闘い
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著者 永井 均
通し番号 学術379
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 学術
刊行日 2018/03/16
ISBN 9784006003791
Cコード 0110
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 320頁
定価 本体1,280円+税
在庫 在庫あり
人生において考えることは闘うこと――哲学者・永井均の最新の思考過程がたどれる論文集.「自己」とは,「道徳」とは,そして「言語」とは何か? これまで著者が長年哲学のテーマとしてきた問題群が,人生相談,エッセイ,論文など様々な文章を通して浮び上がる.「常識」を突き崩し,真に考える力を養う永井哲学の集大成!
0 人 生
■ 悩みのレッスン


Ⅰ 自 己

第1章 〈私〉が存在することの意味
 1 〈私〉であるという,他の人間たちと違うあり方をした人間が存在する
 2 問いの意味
 3 〈私〉が複製された場合
 4 〈私〉が分裂した場合
 5 どういう場合に〈私〉は存在するのか
 6 言葉で表現できない〈私〉と〈今〉
 7 〈私〉の死によって失われる〈存在〉

第2章 自己という概念に含まれている矛盾
 1 どういう問題か
 2 他己もまた自己である
 3 カントの「存在論的証明」批判と志向性の問題
 4 マクタガートの時間論と反省的・再帰的自己意識の本質
 5 自己もまた他己である
 ■ 自分とは何か――存在の孤独な祝祭
 ■〈今〉と〈私〉の謎
 ■翔太と由美の修学旅行


Ⅱ 倫 理

第3章 ニヒリズムとしての哲学
 1 根底のニヒリズム
 2 善悪は生きる力を与えない
 3 しょせん,すべては小さなこと? ――ニヒリズム的円環へ
 4 哲学のニヒリズム
 5 子どもの哲学的な問いについて
 6 なぜ哲学を語るのか

第4章 馬鹿げたことは理にかなっている――社会問題を超える/の根底にある哲学的な問い
 1 「罰する」ことの有効性/無効性
 2 「罰する」という観念が作り出す/見失わせるもの
 3 道徳の可能性/不可能性
 4 問題の源泉へ
 5 対立する二つのピクチャー
 6 哲学とは何か
 ■「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いは哲学的な問いか
 ■ 主客逆転の問題からの再考
 ■ 道徳の腹話術


Ⅲ 存 在

第5章 現実性について
 1 現在(今)について
 2 私について
 3 現実について
 4 結 語

第6章 なぜ世界は存在するのか――なぜわれわれはこの問いを問うことができないのか
 1 ある対話
 2 それは「私」でありえようか
 3 「存在」は内容を規定する述語ではない
 4 懐疑論と志向性――認識論的問題への反映
 5 世界が存在しないことは可能か
 ■ 過去はどこに行っちゃったの?
 ■ 神様っているのかなあ?


Ⅳ 言 語

第7章 語りえぬものを示す(1)――野矢茂樹『語りえぬものを語る』一八章における私的言語論の批判
 1 「E」は意味と真偽を有する有用な公共言語であらざるをえない――一八章の本文における私的言語論の批判
 2 血圧上昇感――註1について
 3 「感覚E」と「体験E」――註2について
 4 隣り合う各人(各時)の心

第8章 語りえぬものを示す(2)――時間を隔てた他者の可能性としての私的言語の可能性
 1 問題の前提
 2 私的言語は今秘性の不在をどう乗り越えるのか
 3 「E」は書かれなければならない
 4 噓がつけない言語としての私的言語へ
 5 独我論の側から私的言語へ
 6 結 語


あとがき
岩波現代文庫版あとがき
永井 均(ながい ひとし)
1951年東京生まれ.慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得.専攻は哲学・倫理学.千葉大学教授などを経て,現在,日本大学文理学部哲学科教授.主な著書に『私・今・そして神』(講談社現代新書)『『青色本』を掘り崩す――ウィトゲンシュタインの誤診』(講談社学術文庫)『哲おじさんと学くん』(日本経済新聞出版社)『存在と時間――哲学探究1』(文藝春秋)『改訂版 なぜ意識は実在しないのか』(岩波現代文庫)など.訳書にマクタガート『時間の非実在性』(講談社学術文庫)など.

書評情報

週刊文春 2018年5月31日号

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