新刊

五日市憲法

紙背から伝わる,自由民権の息吹と民主主義への熱き思い.民衆憲法の歴史の水脈をたどる.

五日市憲法
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著者 新井 勝紘
通し番号 新赤版 1716
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 日本史
刊行日 2018/04/20
ISBN 9784004317166
Cコード 0221
体裁 新書 ・ 240頁
定価 本体820円+税
在庫 在庫あり
「開かずの蔵」と呼ばれた旧家の土蔵.そこで偶然見つけた紙綴りが,ひとりの学生を歴史家に変えた.紙背から伝わる,自由民権の息吹と民主主義への熱き思い.起草者「千葉卓三郎」とは何者なのか? 民衆憲法を生み出した歴史の水脈をたどる.
はじめに

第一章 「開かずの蔵」からの発見
 第一節 明治百年と色川ゼミ
  一九六八年/バラ色論との対峙/開かずの蔵
 第二節 自由民権の村・五日市
  『利光鶴松翁手記』/勧能学校/深沢家の蔵書
 第三節 憲法草案との出会い
  いよいよ土蔵の中へ/知らずに草案を手に取る/「日本帝国憲法」って何だ?/急転直下のテーマ変更
 第四節 憲法草案を読み解く
  墨書史料の状態/どれとも一致しない!/幻の草案が発見される/なぜ同じ土蔵の中に?/嚶鳴社草案との比較検討

第二章 五日市憲法とは何か
 草案の概要
 第一篇 国 帝
  帝位相続/摂政官/国帝の権利
 第二篇 公 法
  国民の権利/地方自治/教育の自由
 第三篇 立法権
  民撰議院/元老議院/国会の職権/国会の開閉/国憲の改正
 第四篇 行政権
 第五篇 司法権

第三章 憲法の時代
 第一節 憲法への道
  憲法はどう受け止められたか/ヘボクレ書生の書上の理屈
 第二節 民権結社の取り組み
  結社の時代/国会期成同盟の呼びかけ/各地での起草の動き/容易ならざる起草作業
 第三節 五日市の民権運動
  五日市学芸講談会/五日市学術討論会/討論題集

第四章 千葉卓三郎探索の旅へ
 第一節 卓三郎追跡
  やり残した課題/雑文書に目を向けよ
 第二節 戸籍を求めて
  仙台へ/志波姫町へ/転籍先をたどる
 第三節 子孫との対面がかなう
  そして,神戸/敏雄さんからの手紙/病室での対面
 第四節 履歴書の真否
  卓三郎の足跡/砂上の楼閣/履歴書の足跡をたどる

第五章 自由権下不羈郡浩然ノ気村貴重番智――千葉卓三郎の生涯
 第一節 敗者の生きざま
  生い立ち/敗北経験/故郷を出る
 第二節 ペトル千葉として
  ニコライ堂での出会い/布教活動/明らかになる来歴/突然の変心/ラテン学校/初めて教壇に立つ/広通社
 第三節 五日市へ
  村は小なりといえども精神は大きく/民権教師として
 第四節 五日市憲法の「法の精神」
  逆境のなかでの起草作業/卓三郎死す/遺品の整理/浄書綴りのゆくえ/卓三郎の「法の精神」

終 章 五日市憲法のその後
 「五日市憲法」命名のいきさつ/名称への批判/歴史の伏流にたどり着く

むすびにかえて
参考文献
付録 五日市憲法草案
新井勝紘(あらい かつひろ)
1944年東京都に生まれる
1963年東京都立国立高校卒業,1969年東京経済大学経済学部卒業,東京都町田市史編さん室,町田市立自由民権資料館主査,国立歴史民俗博物館助教授などを経て,専修大学文学部教授
現在─認定NPO法人・高麗博物館館長,成田空港 空と大地の歴史館・名誉館長
専攻─日本近代史,自由民権運動史
著書─『民衆憲法の創造』(共著,評論社)『戦いと民衆』(共編,東洋書林)『近代移行期の民衆像』(編著,青木書店)『自由民権と近代社会』(編著,吉川弘文館)
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