世界 2018年5月号

【特集:“KAROSHI”を過去の言葉に】【緊急特集:森友問題――“安倍事案”の泥沼】

世界 2018年5月号
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ジャンル 雑誌 > 世界 > 定期号
刊行日 2018/04/07
■特集:“KAROSHI”を過去の言葉に

 現在の通常国会は,「働き方改革国会」となる,はずであった.
 政権のスキャンダルによって議論は後景に退いている.しかし,その「改革」がさまざまな現実からの要請によるものである以上,今後も焦点化は避けられない.
 「働き方改革」を欲する声の中には,日本社会にはびこり多くの痛ましい状況をもたらしている長時間労働の抑制を求めるものと,経済界などによる「柔軟な働き方」「生産性向上」というかけ声のもとの労働規制緩和を求める声とがある.
 この,互いに矛盾する「改革」の方向性は,一つの角度から整理しなおされなければならない.そしてそれは,働く者の生命と健康の尊重以外ありえないのではないか.

 おおきくなったら
 ぼくは博士になりたい
 そしてドラえもんに出てくるような
 タイムマシンをつくる
 ぼくはタイムマシンにのって
 お父さんの死んでしまう
 まえの日に行く
 そして『仕事に行ったらあかん』て
 いうんや
 〈親を過労で喪った小学1年の遺児の詩〉

 「働き方改革」は,勤労者の生命と未来を守るための「改革」になっているか.それこそが問われなければならない.

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┃ 特集 ┃“KAROSHI”を過去の言葉に
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〈まっとうな議論を〉
裁量労働制を問い直せ
上西充子(法政大学)

〈論点整理〉
どうなる「働き方改革」
澤路毅彦(朝日新聞)

〈超長時間労働の果てに〉
未和─過労に奪われた31歳NHK記者の未来
尾崎孝史(写真家)

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┃緊急特集┃森友問題─“安倍事案”の泥沼
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〈片山善博の「日本を診る」/連載102:特別篇〉
財務省の決裁文書改ざんから見えてくる民主主義の危機
片山善博(早稲田大学)

〈対談〉
森友学園問題の本質と深層
青木 理(ジャーナリスト)×寺脇 研(教育評論家)

〈党派的官僚制〉
公務員制度の公平・中立性の危機
金井利之(東京大学)

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◆注目記事
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〈好況と停滞の滞在〉
安倍経済政策を全面否定する──円安をひきおこしたものは何か
伊東光晴(京都大学名誉教授)

〈候補者だけに見える風景〉
候補者の誕生(上)──「候補者」を決める力学
井戸まさえ(元衆議院議員)

〈キング以後の公民権運動〉
○刑罰国家とブラック・ライヴズ・マター運動 
藤永康政(日本女子大学)
○「マイノリティ優遇」論の時代─米国における反多文化主義の政治が示唆するもの
南川文里(立命館大学)
○トランプの時代の新しい女性運動──その限界と可能性
兼子 歩(明治大学)

〈アジアの難民問題〉
バングラデシュから見たロヒンギャ問題
日下部尚徳(東京外国語大学)

〈インタビュー〉
愛する家族をレイシストに奪われた女性の「選択」の物語──『女は二度決断する』ファティ・アキン監督に聞く
中村一成(ジャーナリスト)

〈在日コリアンの人権をめぐって〉
○経済制裁と在日朝鮮人
李春煕(弁護士)
○朝鮮学校差別の見取図──その遠景と近景
田中 宏(一橋大学名誉教授)

〈提起〉
朝鮮半島の非核化と文在寅政権の戦略
文正仁(延世大学名誉特任教授)

〈エッセイ〉
闇を言葉にする─南京への旅から
北原みのり(作家)

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◇世界の潮
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◇中国にとって「国家主席」とは何か─任期撤廃の意味
羽根次郎

◇歴史的課題に直面する第四期メルケル政権
中西啓介

◇黒田日銀総裁続投で日本経済のひずみはどうなるのか
小此木 潔

◇種子法廃止─無謀な規制緩和の行く末
印鑰智哉

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●連載
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●【新連載】映像世界の冒険者たち(第1回)
『資本論』を映画にする――アレクサンドル・クルーゲ
四方田犬彦(比較文学・映画研究家)

●パチンコ哀歌(エレジー)【第3回】
30兆円産業への助走
古川美穂(フリーライター)

●新語解題【第3回】
俺俺詐欺――手口はさまざま,被害根絶をめざして
白石裕美子(弁護士)

●アパレル興亡【第9回】
黒木 亮(作家)

●日没【第8回】
桐野夏生(作家)

●海の底から【第15回】
金石範(作家)

●トランプのアメリカに住む【第4回】
性と銃の多角形
吉見俊哉(東京大学)

●読者投句・岩波俳句
選・文=池田澄子(俳人)

●沖縄(シマ)という窓
──「子宝の島」を問い直す
山城紀子(フリーライター)

●神を捨て,神になった男 確定死刑囚・袴田巖【第15回】
――「死刑は廃止しているんですね.神の国,儀式においては」
青柳雄介(ジャーナリスト)

●それぞれの出ウチナー記 海を越えるアイデンティティー【第8話】
――本土復帰に注がれた眼差し
三山 喬(ジャーナリスト)

●中国新建築文化論【第12回】
首都の十大建築─大躍進時代の祝祭と建築
市川紘司(東京藝術大学助手)

●メディア批評【第125回】
神保太郎(ジャーナリスト)

●脳力のレッスン【193】
大中華圏とモンゴル,その世界史へのインパクト――一七世紀オランダからの視界(その48)
寺島実郎

●世界論壇月評
朱建栄・竹田いさみ・吉田文彦・石郷岡建

●ドキュメント激動の南北朝鮮(249)――(18・2~18・3)
編集部

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○グラビア
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○公募作品【165】
マリの森の神隠し
桑島 生(写真家)

○A SHOT OF THE WORLD

○表紙の言葉
鈴木邦弘(写真家)

○表紙写真= 鈴木邦弘 デザイン= 赤崎正一+ 佐野裕哉

○グラビアについて(公募規定)

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◇編集後記
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