鎖塚

自由民権と囚人労働の記録

北海道開拓のため無残な死を強いられた囚人たちの墓,鎖塚.犠牲者は誰か.日本近代を問う迫力の記録.

鎖塚
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著者 小池 喜孝
通し番号 社会309
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 社会・民俗
刊行日 2018/06/15
ISBN 9784006033095
Cコード 0136
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 384頁
定価 本体1,420円+税
在庫 在庫あり
明治初め,北海道開拓のため無残な死を強いられた囚人たちがいた.鉄鎖を付けたまま埋められたその塚を,人呼んで「鎖塚」という.著者は自由民権活動家の足跡を追う中で,明治政府が使い捨てた膨大な人々の存在に行き当たる.犠牲者は誰か.なぜ死に至ったのか.地元「民衆史」の取り組みが,日本近代の暗部をあばく.迫力のドキュメント.(解説=色川大吉)
一 鉄鎖につながれた志士たちと囚人
 1 鎖 塚
 2 秩父事件の人々と北海道
 3 尼僧のおしえ
 4 一一二の墓標

二 囚人過去帳は語る
 1 「じっさまは,獄死したんや」
 2 網走の過去帳
 3 津田三蔵(大津事件)の死の謎
 4 三蔵の「病監日誌」を追って

三 網走囚人道路の悲劇
 1 工事のための集治監
 2 三池炭坑から送られた人たち
 3 「本年内に道路竣工を要す」
 4 大量死の責任は「その本」にあり

四 囚人労働の歴史
 1 北海道開拓とアイヌ人
 2 「囚人を斃死させるは,一挙両全の策」
 3 人間の血を吸う硫黄山
 4 幌内炭坑の地底では

五 囚人労働廃止をたたかった人々
 1 自由民権から囚人人権へ
 2 硫黄山から囚人を引き上げる
 3 北海道バンド
 4 囚人労働廃止のたたかい
 5 「囚人と約束したから曲げられない」

六 「監獄部屋」と労働運動の登場
 1 囚人労働からタコ部屋へ
 2 飯場制度
 3 鉱山の労働者の目ざめ
 4 明治の思想史を歩む坂本直寛
 5 社会政策と監獄部屋

七 朝鮮人・中国人の強制連行と労働
 1 戦時下の強制労働
 2 安寿烈さんの話
 3 金徳寿さんからの聞き書き

八 鎖を断つ
 1 金栄達のこと
 2 太陽の子たち
 3 「八十八年目にみた陽の目」――秩父にて
 4 山 神
 〈補節〉人柱の発見

注 明治・大正歴代内閣一覧と関係年表
あとがき
解 説……………色川大吉
人名索引
小池喜孝(こいけ きこう)
1916-2003年.青山師範学校卒業後,小学校教員に.1948年,GHQにより教職追放.出版社勤務ののち北海道に移り,北見工業高校などで教鞭をとる.その傍ら,民衆史掘りおこし運動をすすめ,オホーツク民衆史講座などで活躍.著書に『谷中から来た人たち』『常紋トンネル』『北海道の夜明け』など.

書評情報

北海道新聞(朝刊) 2018年6月29日
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