新刊

日本植民地研究の論点

「帝国」の構造や支配のあり方を総体として把握・理解するために必要な論点をわかりやすく解説する

日本植民地研究の論点
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著者 日本植民地研究会
ジャンル 書籍 > 単行本 > 歴史
刊行日 2018/07/11
ISBN 9784000612791
Cコード 0021
体裁 A5 ・ 並製 ・ カバー ・ 320頁
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり
研究の緻密化と並行して細分化が進むなか,「帝国」の構造や植民地支配のあり方を総体として把握・理解する必要性がますます高まっている.そのために必要な論点を,政治・経済の制度と文化的側面の双方に目を配りつつテーマ別に整理し,第一線の研究者36人がわかりやすく解説する.研究の到達点と今後の展望を提示する画期的入門書の誕生.
はじめに……………須永徳武・谷ヶ城秀吉
凡 例


第Ⅰ部 植民地支配の基盤

第1章 植民地主義……………駒込 武
第2章 統治機構と官僚・警察・軍隊……………松田利彦
第3章 被支配者の主体性……………加藤圭木
第4章 アジア経済史と植民地経済史……………竹内祐介
 コラム① 国民経済計算・数量経済史……………須永徳武
第5章 「国策」と企業経営……………平山 勉
第6章 社会資本と「公共性」……………清水美里
 コラム② 鉄道……………林采成
第7章 技術移転……………李海訓
第8章 大東亜共栄圏……………安達宏昭
 コラム③ 内国植民地……………大浜郁子
第9章 戦後東アジア経済……………湊 照宏


第Ⅱ部 植民地の社会と文化

第10章 ジェンダー・セクシュアリティ……………金富子
第11章 労働……………都留俊太郎
第12章 人の移動……………細谷 亨
 コラム④ 観光……………千住 一
第13章 教育の制度と構造……………古川宣子
 コラム⑤ スポーツ……………小野容照
第14章 医療・公衆衛生……………鈴木哲造
 コラム⑥ 医学と生命……………末永恵子
第15章 宗教と信仰……………青野正明
第16章 住居・都市・領域……………青井哲人
第17章 東アジアの近代文学と日本語小説……………波田野節子
 コラム⑦ 映画……………高 媛
 コラム⑧ 芸能・歌謡……………三ツ井 崇
第18章 日本在留朝鮮・台湾出身者……………宮本正明


第Ⅲ部 視角と方法

第19章 帝国主義研究の現在的意義……………兒玉州平
 コラム⑨ 日本史と植民地研究……………吉井文美
 コラム⑩ アーカイブズ……………加藤聖文
第20章 「間-帝国史 trans-imperial history」論……………水谷 智
 コラム⑪ 植民地近代論……………松本武祝
第21章 グローバル・ヒストリーから見た「日本帝国」……………脇村孝平
第22章 記憶……………飯倉江里衣
 コラム⑫ 地域における歴史実践……………小林信介
 コラム⑬ 植民地責任論……………浅田進史

参考文献一覧
あとがき……………谷ヶ城秀吉
【執筆者一覧】(掲載順)

須永徳武(すなが のりたけ)
1956年生.立教大学経済学部教授.『植民地台湾の経済基盤と産業』(編著)日本経済評論社,2015年

谷ヶ城秀吉(やがしろ ひでよし)
1975年生.専修大学経済学部准教授.『帝国日本の流通ネットワーク――――流通機構の変容と市場の形成』日本経済評論社,2012年

駒込 武(こまごめ たけし)
1962年生.京都大学大学院教育学研究科教授.『世界史のなかの台湾植民地支配――台南長老教中学校からの視座』岩波書店,2015年

松田利彦(まつだ としひこ)
1964年生.国際日本文化研究センター教授・総合研究大学院大学文化科学研究科教授.『日本の朝鮮植民地支配と警察――1905~1945 年』校倉書房,2009年

加藤圭木(かとう けいき)
1983年生.一橋大学大学院社会学研究科准教授.『植民地期朝鮮の地域変容――日本の大陸進出と咸鏡北道』吉川弘文館,2017年

竹内祐介(たけうち ゆうすけ)
1980年生.首都大学東京経済経営学部准教授.「満鉄社線の連絡輸送と「満洲国」市場」『社会経済史学』83-1,2017年

平山 勉(ひらやま つとむ)
1971年生.湘南工科大学工学部総合文化研究センター教授.「満鉄調査の慣習的方法――統計調査を中心として」松村高夫・柳沢遊・江田憲治編『満鉄の調査と研究――その「神話」と実像』青木書店,2008年

清水美里(しみず みさと)
1982年生.明治学院大学国際平和研究所研究員.『帝国日本の「開発」と植民地台湾――台湾の嘉南大圳と日月潭発電所』有志舎,2015年

林采成(イム チェソン)
1969年生.立教大学経済学部教授.『戦時経済と鉄道運営――「植民地」朝鮮から「分断」韓国への歴史的経路を探る』東京大学出版会,2005年

李海訓(り かいくん)
東京経済大学経済学部講師.『中国東北における稲作農業の展開過程』御茶の水書房,2015年

安達宏昭(あだち ひろあき)
1965年生.東北大学大学院文学研究科教授.『「大東亜共栄圏」の経済構想――圏内産業と大東亜建設審議会』吉川弘文館,2013年

大浜郁子(おおはま いくこ)
琉球大学人文社会学部准教授.「「加害の元凶は牡丹社蕃に非ず」――「牡丹社事件」からみる沖縄と台湾」『二十世紀研究』7,2006年

湊 照宏(みなと てるひろ)
1974年生.立教大学経済学部教授.『近代台湾の電力産業――植民地工業化と資本市場』御茶の水書房,2011年

金富子(キム プジャ)
東京外国語大学大学院教授.『植民地遊廓――日本の軍隊と朝鮮半島』(共著)吉川弘文館,2018年刊行予定

都留俊太郎(つる しゅんたろう)
1987年生.京都大学文学部非常勤講師.‘Embedding Technologies into the Farming Economy : Extension Work of Japanese Sugar Companies in Colonial Taiwan’, East Asian Science, Technology and Society, 12-1, 2018

細谷 亨(ほそや とおる)
1979年生.立命館大学経済学部准教授.「戦時期における日本人「満洲開拓民」の経営・生活と意識――山形県高松村送出・「阿城高柴開拓団」を事例として」『日本史研究』566,2009年

千住 一(せんじゅ はじめ)
1976年生.立教大学観光学部准教授.「南洋群島における内地観光団をめぐる「内的心情」」『日本植民地研究』25,2013年

古川宣子(ふるかわ のりこ)
1961年生.大東文化大学国際関係学部教授.「1920年代大邱徳山学校――その教育実態と植民地教育行政」『朝鮮史研究会論文集』45,2007年

小野容照(おの やすてる)
九州大学大学院人文科学研究院准教授.『朝鮮独立運動と東アジア1910-1925』思文閣出版,2013年

鈴木哲造(すずき てつぞう)
1980年生.中京大学社会科学研究所研究員.「日本統治下台湾における医師社会の階層構造と学歴主義――台湾総督府医院勤務医の任用過程を題材として」檜山幸夫編『歴史のなかの日本と台湾――東アジアの国際政治と台湾史研究』中国書店,2014年

末永恵子(すえなが けいこ)
福島県立医科大学講師.『戦時医学の実態――旧満洲医科大学の研究』樹花舎,2005年

青野正明(あおの まさあき)
1958年生.桃山学院大学国際教養学部教授.『帝国神道の形成――植民地朝鮮と国家神道の論理』岩波書店,2015年

青井哲人(あおい あきひと)
1970年生.明治大学理工学部教授.『彰化一九〇六――一座城市被烙傷,而後自体再生的故事』大家出版(台湾),2013年

波田野節子(はたの せつこ)
1950年生.新潟県立大学名誉教授.『韓国近代作家たちの日本留学』白帝社,2013年

高 媛(こう えん)
1972年生.駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部准教授.「戦前期満洲における中国人青年の学校生活――南満中学堂生の「学生日記」(一九三六年)から」田中祐介編『日記文化から近代日本を問う――人々はいかに書き,書かされ,書き遺してきたか』笠間書院,2017年

三ツ井 崇(みつい たかし)
1974年生.東京大学大学院総合文化研究科准教授.『朝鮮植民地支配と言語』明石書店,2010年

宮本正明(みやもと まさあき)
早稲田大学大学史資料センター嘱託.「日本敗戦直後における朝鮮奨学会の改編と活動」『立教学院史研究』12,2015年

兒玉州平(こだま しゅうへい)
1980年生.山口大学経済学部准教授.「戦間期硫安業界における東洋窒素工業株式会社の活動」『社会経済史学』80-3,2014年

吉井文美(よしい ふみ)
1984年生.国立歴史民俗博物館研究部准教授.「日中戦争下における揚子江航行問題――日本の華中支配と対英米協調路線の蹉跌」『史学雑誌』127-3,2018年

加藤聖文(かとう きよふみ)
1966年生.国文学研究資料館准教授.『満蒙開拓団――虚妄の「日満一体」』岩波書店,2017年

水谷 智(みずたに さとし)
1974年生.同志社大学グローバル地域文化学部教授.‘Anti-Colonialism and the Contested Politics of Comparison : Rabindranath Tagore, Rash Behari Bose and Japanese colonialism in Korea in theinter-war period’, Journal of Colonialism and Colonial History, 16-1, 2015

松本武祝(まつもと たけのり)
1960年生.東京大学大学院農学生命科学研究科教授.『朝鮮農村の〈植民地近代〉経験』社会評論社,2005年

脇村孝平(わきむら こうへい)
1954年生.大阪市立大学大学院経済学研究科教授.『飢饉・疫病・植民地統治――開発の中の英領インド』名古屋大学出版会,2002年

飯倉江里衣(いいくら えりい)
1987年生.東京外国語大学大学院総合国際学研究院非常勤講師.「満洲国陸軍軍官学校と朝鮮人――口述資料を通してみる教育経験」『朝鮮史研究会論文集』54,2016年

小林信介(こばやし しんすけ)
1972年生.金沢大学人間社会研究域経済学経営学系准教授.『人びとはなぜ満州へ渡ったのか――長野県の社会運動と移民』世界思想社,2015年

浅田進史(あさだ しんじ)
1974年生.駒澤大学経済学部教授.『ドイツ統治下の青島――経済的自由主義と植民地社会秩序』東京大学出版会,2011年
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