沖縄の戦後思想を考える

敗戦から今日まで,苦難の歩みの中で培われてきた曲折に満ちた沖縄の思想像を,深い共感をもって描き出す.

沖縄の戦後思想を考える
著者 鹿野 政直
通し番号 学術385
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 学術
刊行日 2018/07/18
ISBN 9784006003852
Cコード 0121
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 340頁
定価 1,496円
在庫 在庫あり
敗戦から占領,そして復帰を経て今日まで,基地の重圧と対峙し続けてきた沖縄の人びと.そこで培われてきた曲折に満ちた思想像を,深い共感をもって描き出し,沖縄の「いま」と向き合う視座を提示する.歴史を踏まえて沖縄と日本の関係を考えるための最良の手引き.付篇「沖縄戦という体験と記憶」と人名索引を加えて文庫化.
はじめに 沖縄のいまから


Ⅰ 「占領」という檻のなかで―― 一九四五‐一九七二年

一 戦争と占領を衝く
 1 沖縄戦の凝視から
 2 占領を撃つ
 3 抵抗としての「祖国」意識

二 焦点となった復帰
 1 復帰へのうねり
 2 日本を問い返す
 3 反復帰の思想
 4 根としての沖縄の意識化


Ⅱ 「日本」という枠のなかで―― 一九七二‐二〇一〇年

一 文化意識の再構築
 1 琉球・沖縄のアイデンティティを求めて
 2 習俗への挑戦
 3 琉球圏という視野

二 問われゆく復帰
 1 のしかかるヤマト
 2 「自立」をめざして
 3 反芻される沖縄戦
 4 米軍基地の現実と復帰への問い

むすび 沖縄のいまへ
 あとがき

付 沖縄戦という体験と記憶――「沖縄戦記録」1を通して

岩波現代文庫版あとがき
沖縄戦後思想史年表(一九四五~二〇一〇)
人名索引
鹿野政直(かの まさなお)
1931年生まれ.早稲田大学名誉教授.専攻は日本近現代史,思想史.著書に『戦後沖縄の思想像』(朝日新聞社),『沖縄の淵――伊波普猷とその時代』(岩波書店),『現代日本女性史――フェミニズムを軸として』(有斐閣),『あま世へ――沖縄戦後史の自立にむけて』(共著,法政大学出版局),『対談 沖縄を生きるということ』(共著,岩波書店),『鹿野政直思想史論集』(全七巻,岩波書店)などがある.

書評情報

沖縄タイムス 2018年9月22日
世界へ未来へ 9条連ニュース 2018年8月20日
しんぶん赤旗 2018年8月19日
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