ボルヘス,エッセンシャルズ 全9冊 美装ケースセット

ボルヘス,エッセンシャルズ 全9冊 美装ケースセット
著者 J.L.ボルヘス
ジャンル 書籍 > 岩波文庫 > 赤(外国文学/南北ヨーロッパ・その他)
日本十進分類 > 文学
刊行日 2018/07/13
ISBN 9784002012537
Cコード 0198
体裁 文庫 ・ 2146頁
在庫 品切れ
【収録書目】
伝奇集/創造者/続審問/七つの夜/詩という仕事について/汚辱の世界史/ブロディーの報告書/アレフ/語るボルヘス


* 全巻構成 *

伝奇集
鼓 直 訳
夢と現実のあわいに浮び上がる「迷宮」としての世界を描いて現代文学の最先端に位置するボルヘス(一八九九―一九八六)。われわれ人間の生とは、他者の夢見ている幻に過ぎないのではないかと疑う「円環の廃墟」、宇宙の隠喩である図書館の物語「バベルの図書館」など、東西古今の神話や哲学を題材として精緻に織りなされた魅惑の短篇集。

創造者
鼓 直 訳
〈迷宮の作家〉ボルヘス(1899−1986)がもっとも愛し、もっとも自己評価の高い代表的詩文集。寓話ふうのもの、断想ふうのもの、ストーリー性の高いものなど、内的必然にかられて書かれたさまざまな作品の随所に、作者の等身の影らしきものや肉声めいたものを聞くことができる、ボルヘスの《文学大全》。

続審問
中村健二 訳
巨匠ボルヘスのエッセイの代表作。時間的にも空間的にも遠く離れた作家や文学作品を途方もない博識と思いも及ばぬ驚異的な連想力で結びつけ、作家をつうじて現れた文学表現の総体もしくは伝統を論じる、巨匠だけがなしうる批評の冒険。フィクションとエッセイのあわいをなす、底知れぬ奥行きを感じさせるボルヘス文学のもう一つの核。

七つの夜
野谷文昭 訳
1977年77歳の著者が七夜にわたって行った七つのテーマ――「神曲」「悪夢」「千一夜物語」「仏教」「詩について」「カバラ」「盲目について」――による講演。ボルヘスという謎、その秘密をそっと打ち明ける、格好のボルヘス入門。「悪くない。さんざん私に付きまとってきたテーマに関して、この本は、どうやら私の遺言書になりそうだ」

詩という仕事について
鼓 直 訳
20世紀文学の巨人ボルヘスによる知的刺激に満ちた文学入門。誰もが知っている古今東西の名著・名作を例にあげ、物語の起源、メタファーの使われ方の歴史と実際、そして詩の翻訳についてなど、フィクションの本質をめぐる議論を分かりやすい言葉で展開する。ハーヴァード大学チャールズ・エリオット・ノートン詩学講義(1967-68)の全記録。

汚辱の世界史
中村健二 訳
「無法請負人」モンク・イーストマン、「動機なき殺人者」ビリー・ザ・キッド、「女海賊」鄭夫人、「傲慢な式部官長」吉良上野介など、読者には先刻お馴染みの悪党や無法者についての史実や原話を本歌取りしたボルヘスの最初の短篇集。「他人の書いたものを偽り歪めることで自分を愉しませていた」ボルヘスによる悪党列伝。

ブロディーの報告書
鼓 直 訳
「鬼面ひとを脅かすようなバロック的なスタイルは捨て……やっと自分の声を見いだしえた」ボルヘス後期の代表作。未開部族ヤフー族の世界をラテン語で記した宣教師の手記の翻訳という構えの表題作のほかに、十九世紀末から二十世紀初頭のアルゼンチンを舞台にした直截的でリアリスティックな短篇11篇を収める。1970年刊。

アレフ
鼓 直 訳
途方もない博識と巧緻をきわめたプロット、極度に凝縮された文体ゆえに、〈知の工匠〉〈迷宮の作家〉と呼ばれるJ.L.ボルヘス(1899―1986)による、『伝奇集』とならぶ代表的短篇集。表題作のほか、「不死の人」「神の書跡」「アヴェロエスの探求」「二人の王と二つの迷宮」「戦士と囚われの女の物語」などを収録。(解説=内田兆史)

語るボルヘス  書物・不死性・時間ほか
木村榮一 訳
1978年6月に、ブエノスアイレスのベルグラーノ大学で行われた連続講演の記録。ボルヘスが選んだテーマは、「書物」「不死性」「エマヌエル・スヴェーデンボリ」「探偵小説」、そして「時間」。――「この五つのテーマはわたしの内面と深くかかわっていて、これまで自分が思念を凝らしてきたものなのです」(ボルヘス)。
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