新刊

闘うフェミニスト政治家 市川房枝

政治は生活――金権政治を許さず女性の基本的人権と恒久平和を守ろうとした政治家から受け継ぐものは?

闘うフェミニスト政治家 市川房枝
このエントリーをはてなブックマークに追加
著者 進藤 久美子
ジャンル 書籍 > 単行本 > 政治
刊行日 2018/08/08
ISBN 9784000612883
Cコード 0031
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 296頁
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり
「政治は生活を守るためにある」を政治理念とした市川房枝(1893~1981).金権政治を許さず女性の基本的人権と恒久平和を守ろうとしたかの人は,どのように誕生し自民党の戦前型社会への回帰政策に対峙したのか.その遺産をどう引き継いだらよいか.「安倍一強支配」にあり,真の女性の政治参画が求められるいま,再評価を行う.
はじめに―― いまなぜ,市川房枝なのか

序 章 婦選運動と戦争――政治家への道程
 1 戦前―― 保守的社会で婦選運動をはじめる
 2 準戦時期――「日本型ジェンダーの政治」を編み出す
 3 戦時期――「婦選の灯」のともし方

第一章 金権選挙と政治に挑む――議会制民主主義を機能させる
 1 参議院議員市川房枝の誕生
 2 金権選挙に挑む
  (1)理想選挙の実践
  (2)クリーンな政治家の立ち位置
  (3)公明正大な選挙をめざす議員活動
  (4)理想選挙普及会の立ち上げ
 3 金権政治に挑む
  (1)「政治とカネ」の国会追及
  (2)「政治とカネ」に対する草の根からの抗議活動
  (3)歯止めのきかない政治資金と汚職
  (4)議会制民主主義を機能させるために―― 在野からの挑戦
 4 「ストップ・ザ・汚職議員」運動への軌跡
  (1)理想選挙で再び立つ――「歩みつづけよ市川房枝」
  (2)政治献金自粛の経済界の動きと市川の働きかけ
  (3)三木首相の政治改革試案と後退した政府改正案
  (4)ロッキード,ダグラス・グラマン事件の国会追及
  (5)「ストップ・ザ・汚職議員」運動をはじめる

第二章 保守的女性観に立ち向かう――人権を守る
 1 女性の基本的人権を守る闘い
  (1)戦後女性政策の起点
  (2)売買春禁止への取組み
  (3)売防法の改正と沖縄の売買春問題
 2 第二波フェミニズム運動の流れに棹さして
  (1)アメリカの第二波フェミニズム運動に学ぶ
  (2)家庭科の男女共修運動をはじめる
  (3)「新しい解放のリブ運動」の模索と国際婦人年日本大会
  (4)国連女性の一〇年の取り組み
  (5)女性差別撤廃条約の署名に向けて

第三章 自主独立の道を模索する――恒久平和の希求
 1 戦前型体制の復活に抗い,改憲の動きを阻止する
  (1)戦後市川の決意
  (2)再軍備化に反対し,全面講和の独立を要望
  (3)戦前型社会への回帰政策に徹底抗戦
 2 他国の戦争に巻き込まれず,「紛争の原因」をつくらない
  (1)日米安保条約の改定に反対
  (2)日韓基本条約に反対し,沖縄の「核抜き,即時返還」を要望
  (3)終焉の時に向かって――「前来た道」を進ませない

終 章 市川レガシーを読み解く――歴史の教訓
 1 五五年体制の崩壊――「政治は生活」が浮上するとき
 2 選挙と世論が政治をつくる―― 追求し続けた政治教育
 3 終わりに代えて―― 女性と政治参画の意味を問う

あとがき
註と文献
進藤久美子(しんどう くみこ)
1945年生れ.ペンシルヴァニア州立大学大学院歴史学研究科修士課程修了(M.A.),立教大学大学院文学研究科博士課程満期退学.元東洋英和女学院大学国際社会学部教授.法学博士.専攻はアメリカ史,ジェンダー・スタディーズ.著書に『市川房枝と「大東亜戦争」――フェミニストは戦争をどう生きたか』(法政大学出版局),『ジェンダー・ポリティックス――変革期アメリカの政治と女性』(新評論),『ジェンダーで読む日本政治――歴史と政策』(有斐閣),訳書に『世紀末のフェミニズム――四つの国の女たち』(田畑書店),『世界女性史年表』(共訳,明石書店),『国際関係論とジェンダー――安全保障のフェミニズムの見方』(共訳,岩波書店)などがある.
ページトップへ戻る