新刊

検証 自衛隊・南スーダンPKO

融解するシビリアン・コントロール

「日報」の隠蔽で,政府と防衛省が隠そうとした現場の実態とは.安保法制下で変質する自衛隊のゆくえを追う.

検証 自衛隊・南スーダンPKO
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著者 半田 滋
ジャンル 書籍 > 単行本 > 政治
刊行日 2018/08/28
ISBN 9784000612890
Cコード 0031
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 208頁
定価 本体1,900円+税
在庫 在庫あり
防衛省による「日報」の隠蔽が発覚し,政権を揺るがした自衛隊の南スーダンPKO派遣.政府は責任追及をかわすため,突然,部隊の撤収を決め,問題の幕引きをはかった.防衛省と政府が必死に隠そうとした活動現場の実態を,現地取材や隊員の証言,内部資料などで暴き,安保法制下で変質する自衛隊のゆくえを追う.
はじめに――「日報」隠蔽問題が突き付けること

第1章 繰り返された派遣断念
 1 あきらめたヘリコプター派遣
 2 国連から四回目の派遣要求
 3 PKOに代わる能力構築支援
 4 パシフィック・パートナーシップへの参加

第2章 なぜアフリカなのか――ソマリア沖・海賊対処活動の実態
 1 海賊対処を名目に初の海外基地
 2 自衛隊は米軍の名代か
 3 勢いづく中国のアフリカ進出
 4 安倍首相がアフリカ支援を国際公約

第3章 異例ずくめの南スーダンPKO――何のための自衛隊派遣か
 1 「停戦の合意」のないPKO
 2 ブルドーザーも空輸――使わなかった海上輸送
 3 斬新さがアダになった「制服の外交団」
 4 変質するPKOの現実――問われる自衛隊派遣の意味

第4章 安保法制で危機にさらされる自衛隊――「戦地」となった南スーダン
 1 大統領派 vs.前副大統領派で内戦へ――変更されたマンデート
 2 UNMISSから求められた「火網の連携」
 3 韓国軍から突き返された弾薬
 4 「鉄帽,防弾チョッキを着用!」――巻き込まれた宿営地
 5 首都ジュバの戦闘――捨てられた「PKO参加五原則」
 6 結論ありきの稲田防衛相の視察――安保法制下の自衛隊派遣の意味

第5章 政治の迷走と自衛隊の「忖度」のゆくえ――「日報」問題の背後にあるもの
 1 噴出した「日報」問題
 2 稲田防衛相は真実を知っていたのか
 3 壮大な隠蔽工作
 4 突然の撤収命令の裏で
 5 派遣差し止め訴訟は何を問うのか

おわりに――三等空佐の暴言事件が浮き彫りにする危機
半田滋(はんだ しげる)
東京新聞論説兼編集委員,獨協大学非常勤講師,法政大学兼任講師.1955年栃木県生まれ.下野新聞社を経て,91年中日新聞社入社.92年から防衛庁取材担当.東京新聞編集局社会部記者,編集委員を経て,2011年11月より論説委員兼務.93年防衛庁防衛研究所特別課程修了.07年,『東京新聞』『中日新聞』連載の「新防人考」で第13回平和・協同ジャーナリスト基金賞(大賞)を受賞.著書に『「戦地」派遣変わる自衛隊』(2009年度JCJ賞),『日本は戦争をするのか』(以上,岩波新書),『3.11後の自衛隊』『「北朝鮮の脅威」のカラクリ』(以上,岩波ブックレット),『零戦パイロットからの遺言』『僕たちの国の自衛隊に21の質問』(以上,講談社),『集団的自衛権のトリックと安倍改憲』(高文研),『ドキュメント防衛融解指針なき日本の安全保障』(旬報社)など.
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