ジャーナリストの誕生
日本が理想としたイギリスの実像
イギリスにおける記者養成の歴史を精緻に追い,「職業としてのジャーナリスト」の実像を描き出した一冊.
伝統的に“ジャーナリズムの本場”といわれてきたイギリス.ところがかの地では,その身分も資格もあいまいなまま,20世紀を迎えようとしていた――英国におけるジャーナリスト養成史や資格化の試みを丁寧に追うことで,「ジャーナリストとは何者か」の問いに正面から迫る,意欲的な考察.
はじめに
凡 例
第一章 高級な文士と働く記者
一 初期のジャーナリズム学校
二 あいまいな「ジャーナリスト」
三 ジャーナリスト協会の入会試験
四 労働ジャーナリストの誕生
五 高等教育の模索
第二章 ロンドン大学ジャーナリズムコースの挫折
一 労働条件から教育へ
二 ジャーナリズム学校
三 戦後処理としてのジャーナリズム教育
四 ロンドン大学ディプロマコースの教養主義
五 トム・クラークのジャーナリズム実習
六 実学の進展と戦争による中止
第三章 ジャーナリスト資格化の試み
一 モデルとされた職業
二 プレスの自由を侵害する
三 雇用者と被雇用者の考え
四 品位を改善するため
五 ジャーナリストが資格化されるとき
第四章 ジャーナリスト訓練評議会の誕生
一 ロンドン大学ジャーナリズム委員会の解散
二 ケムズレー編集計画
三 業界団体の確執
四 プレスに関する王立委員会
五 ハワード・ストリックの方針
六 訓練スキームの内容
七 コストと成績
八 業界全体で訓練を統一する
第五章 学校で学ぶジュニアレポーター
一 地方紙からの人材流出
二 ふさわしい教育資格
三 拡大されるコース
四 熟練度資格の有名無実
五 採用する前に訓練を
六 訓練センターの構想
七 ジャーナリストは作られる者
第六章 経営者による養成制度の解体
一 NCTJのゆらぎ
二 無料紙のフリーライド
三 中等教育から高等教育へ
四 労働組合の弱体化
五 大手新聞グループの撤退
第七章 複雑化するジャーナリストへの道
一 ジャーナリストの高学歴化
二 ジャーナリズムという科目
三 NCTJとNVQ
四 熾烈な就職競争
五 給料・労働条件
六 社会的出自
おわりに
あとがき
索 引
凡 例
第一章 高級な文士と働く記者
一 初期のジャーナリズム学校
二 あいまいな「ジャーナリスト」
三 ジャーナリスト協会の入会試験
四 労働ジャーナリストの誕生
五 高等教育の模索
第二章 ロンドン大学ジャーナリズムコースの挫折
一 労働条件から教育へ
二 ジャーナリズム学校
三 戦後処理としてのジャーナリズム教育
四 ロンドン大学ディプロマコースの教養主義
五 トム・クラークのジャーナリズム実習
六 実学の進展と戦争による中止
第三章 ジャーナリスト資格化の試み
一 モデルとされた職業
二 プレスの自由を侵害する
三 雇用者と被雇用者の考え
四 品位を改善するため
五 ジャーナリストが資格化されるとき
第四章 ジャーナリスト訓練評議会の誕生
一 ロンドン大学ジャーナリズム委員会の解散
二 ケムズレー編集計画
三 業界団体の確執
四 プレスに関する王立委員会
五 ハワード・ストリックの方針
六 訓練スキームの内容
七 コストと成績
八 業界全体で訓練を統一する
第五章 学校で学ぶジュニアレポーター
一 地方紙からの人材流出
二 ふさわしい教育資格
三 拡大されるコース
四 熟練度資格の有名無実
五 採用する前に訓練を
六 訓練センターの構想
七 ジャーナリストは作られる者
第六章 経営者による養成制度の解体
一 NCTJのゆらぎ
二 無料紙のフリーライド
三 中等教育から高等教育へ
四 労働組合の弱体化
五 大手新聞グループの撤退
第七章 複雑化するジャーナリストへの道
一 ジャーナリストの高学歴化
二 ジャーナリズムという科目
三 NCTJとNVQ
四 熾烈な就職競争
五 給料・労働条件
六 社会的出自
おわりに
あとがき
索 引
河崎吉紀(かわさき よしのり)
1974年生まれ.2002年,同志社大学大学院文学研究科退学,博士(新聞学,2004年).現在,同志社大学社会学部教授.単著に『制度化される新聞記者――その学歴・採用・資格』(柏書房,2006年),共著に『ラーニング・アロン――通信教育のメディア学』(「福祉としての通信教育――勤労青年から引きこもりへ」,新曜社,2008年),『戦間期日本の社会集団とネットワーク――デモクラシーと中間団体』(「新聞界における社会集団としての早稲田」,NTT出版,2008年),『青年と雑誌の黄金時代――若者はなぜそれを読んでいたのか』(「『ファミマガ』『ファミ通』『電撃 PlayStation』――ゲーム雑誌の創造性」,岩波書店,2015年)などがあるほか,訳書にウォルター・リップマン著『幻の公衆』(柏書房,2007年)がある.
1974年生まれ.2002年,同志社大学大学院文学研究科退学,博士(新聞学,2004年).現在,同志社大学社会学部教授.単著に『制度化される新聞記者――その学歴・採用・資格』(柏書房,2006年),共著に『ラーニング・アロン――通信教育のメディア学』(「福祉としての通信教育――勤労青年から引きこもりへ」,新曜社,2008年),『戦間期日本の社会集団とネットワーク――デモクラシーと中間団体』(「新聞界における社会集団としての早稲田」,NTT出版,2008年),『青年と雑誌の黄金時代――若者はなぜそれを読んでいたのか』(「『ファミマガ』『ファミ通』『電撃 PlayStation』――ゲーム雑誌の創造性」,岩波書店,2015年)などがあるほか,訳書にウォルター・リップマン著『幻の公衆』(柏書房,2007年)がある.
書評情報
徳島新聞 2018年12月9日
中國新聞 2018年11月18日
沖縄タイムス 2018年11月17日
信濃毎日新聞 2018年11月11日
中國新聞 2018年11月18日
沖縄タイムス 2018年11月17日
信濃毎日新聞 2018年11月11日