新刊

ジャーナリストの誕生

日本が理想としたイギリスの実像

イギリスにおける記者養成の歴史を精緻に追い,「職業としてのジャーナリスト」の実像を描き出した一冊.

ジャーナリストの誕生
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著者 河崎 吉紀
ジャンル 書籍 > 単行本 > 社会
刊行日 2018/09/21
ISBN 9784000612937
Cコード 0036
体裁 四六 ・ 並製 ・ カバー ・ 272頁
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり
伝統的に“ジャーナリズムの本場”といわれてきたイギリス.ところがかの地では,その身分も資格もあいまいなまま,20世紀を迎えようとしていた――英国におけるジャーナリスト養成史や資格化の試みを丁寧に追うことで,「ジャーナリストとは何者か」の問いに正面から迫る,意欲的な考察.
はじめに
凡 例

第一章 高級な文士と働く記者
 一 初期のジャーナリズム学校
 二 あいまいな「ジャーナリスト」
 三 ジャーナリスト協会の入会試験
 四 労働ジャーナリストの誕生
 五 高等教育の模索

第二章 ロンドン大学ジャーナリズムコースの挫折
 一 労働条件から教育へ
 二 ジャーナリズム学校
 三 戦後処理としてのジャーナリズム教育
 四 ロンドン大学ディプロマコースの教養主義
 五 トム・クラークのジャーナリズム実習
 六 実学の進展と戦争による中止

第三章 ジャーナリスト資格化の試み
 一 モデルとされた職業
 二 プレスの自由を侵害する
 三 雇用者と被雇用者の考え
 四 品位を改善するため
 五 ジャーナリストが資格化されるとき

第四章 ジャーナリスト訓練評議会の誕生
 一 ロンドン大学ジャーナリズム委員会の解散
 二 ケムズレー編集計画
 三 業界団体の確執
 四 プレスに関する王立委員会
 五 ハワード・ストリックの方針
 六 訓練スキームの内容
 七 コストと成績
 八 業界全体で訓練を統一する

第五章 学校で学ぶジュニアレポーター
 一 地方紙からの人材流出
 二 ふさわしい教育資格
 三 拡大されるコース
 四 熟練度資格の有名無実
 五 採用する前に訓練を
 六 訓練センターの構想
 七 ジャーナリストは作られる者

第六章 経営者による養成制度の解体
 一 NCTJのゆらぎ
 二 無料紙のフリーライド
 三 中等教育から高等教育へ
 四 労働組合の弱体化
 五 大手新聞グループの撤退

第七章 複雑化するジャーナリストへの道
 一 ジャーナリストの高学歴化
 二 ジャーナリズムという科目
 三 NCTJとNVQ
 四 熾烈な就職競争
 五 給料・労働条件
 六 社会的出自

おわりに
あとがき
索 引
河崎吉紀(かわさき よしのり)
1974年生まれ.2002年,同志社大学大学院文学研究科退学,博士(新聞学,2004年).現在,同志社大学社会学部教授.単著に『制度化される新聞記者――その学歴・採用・資格』(柏書房,2006年),共著に『ラーニング・アロン――通信教育のメディア学』(「福祉としての通信教育――勤労青年から引きこもりへ」,新曜社,2008年),『戦間期日本の社会集団とネットワーク――デモクラシーと中間団体』(「新聞界における社会集団としての早稲田」,NTT出版,2008年),『青年と雑誌の黄金時代――若者はなぜそれを読んでいたのか』(「『ファミマガ』『ファミ通』『電撃 PlayStation』――ゲーム雑誌の創造性」,岩波書店,2015年)などがあるほか,訳書にウォルター・リップマン著『幻の公衆』(柏書房,2007年)がある.
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