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認知症フレンドリー社会

認知症フレンドリー社会
著者 徳田 雄人
通し番号 新赤版 1749
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 社会
刊行日 2018/11/20
ISBN 9784004317494
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 210頁
在庫 在庫あり
超高齢社会では認知症の人が多くなるという.それならば,医療的な対応だけでなく,社会そのものを変えてみるのはどうだろうか.バス,スーパー,図書館など英国での画期的な実践,そして新しい就労の形や,ともに生活する場を創りあげている日本全国の先進的な地域を紹介.認知症の人が暮らしやすい仕組みを提言する.
はじめに
 認知症が投げかけること/症状なのか,環境によるものなのか/社会現象としての認知症/“あちら”の話ではなく,“こちら”の話/認知症の人たちといっしょに考える/社会を“アップデート”する

1 認知症五〇〇万人時代のもつ意味
 データで読む認知症/誰もが当事者になる可能性/認知症の人自身による発信や活動も/障害や異文化の問題との共通性/認知症の「社会的費用」/認知症対策の潮流/日本では認知症の人は/介護保険以降/認知症フレンドリー社会

2 認知症対処社会と認知症フレンドリー社会
 認知症対処社会とは/“トラブル”の増加/免許返納問題/経済的な被害にあう/イメージとしての「認知症の人」/何もわからなくなる?/コミュニケーション/“見えない障害”/認知症対処社会の悪循環/対症療法を超えて/当事者の参加/成果をどのように測るのか

3 認知症をとりまく本当の課題
 認知症の人と家族の取材から見えてきたもの/同じ症状でも,住む地域によって暮らしが異なる/「認知症は病気」言説の功罪/認知症ケアの変遷/時代とともに変わる問題意識/かかわる人の数を増やし,広げる

4 英国の挑戦
 最も進んでいる英国/認知症アクション連盟DAA/業種やテーマごとの活動/縦糸と横糸/プリマス市 認知症フレンドリーコミュニティのモデル/一冊の本が人生を変える 図書館の役割/バスの運転手が考えたヘルプカード/地域ぐるみで考える意味/どのように始めたのか/金融サービス憲章/認知症フレンドリーな空港/スーパーマーケットも/スコットランド 認知症の人が参画する

5 日本の挑戦
 福岡県大牟田市 まちが変わると退院できる人が増えた/静岡県富士宮市 認知症の人の声からはじまるまちづくり/当事者が役割をもって/東京都町田市① アイ・ステートメント/東京都町田市② Dカフェ/他の地域では?/認知症サポーターとは/養成講座の課題/認知症フレンドリーコミュニティをつくるには/コミュニティどうしをつなげる/RUN伴 認知症の人といっしょにタスキリレー/地域のゆるやかなネットワーク/図書館,スーパー,そして学校/「はたらく」ということ/「昔への回帰」ではない形/企業が認知症フレンドリーになるには/立場を超えて

6 これからの社会を考えるヒント
 互いが互いを支える/雇用な有限だけれど,役割は無限/まざっていく社会/生産性を再定義/認知症フレンドリー社会へ向けた道のり/日本の経験を活かす

あとがき
主要参考・引用文献
徳田雄人(とくだ たけひと)
1978年東京生まれ.2001年東京大学文学部を卒業後,NHKのディレクターとして,医療や介護に関する番組を制作.09年にNHKを退職し,認知症にかかわる活動を開始.10年よりNPO法人認知症フレンドシップクラブ理事.NPOの活動とともに認知症や高齢社会をテーマに,自治体や企業との協働事業やコンサルティング,国内外の認知症フレンドリーコミュニティに関する調査,認知症の人や家族のためのオンラインショップの運営などをしている.

書評情報

an・an 2020年4月8日号
西日本新聞(夕刊) 2019年6月24日
静岡新聞 2019年5月26日
日本経済新聞(朝刊) 2019年3月9日

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