地域協働による高校魅力化ガイド

社会に開かれた学校をつくる

地域と高校がともに活性化するために,学校,行政,NPO,大学はどう協働できるのか.事例満載の,できる・使える参考書.

地域協働による高校魅力化ガイド
著者 地域・教育魅力化プラットフォーム
ジャンル 書籍 > 単行本 > 教育
刊行日 2019/06/26
ISBN 9784000238984
Cコード 0037
体裁 A5 ・ 並製 ・ カバー ・ 220頁
定価 1,980円
在庫 在庫あり
学校が地域社会に開かれると,どんな可能性や好循環が生まれるのか? 地域課題探求学習,コーディネーター活用,協働の体制づくり,地域留学,取り組みの評価etc.注目を集めた隠岐島前をはじめ,全国各地での「地域と高校がともに活性化する」事例が満載,改革の必読書.
巻頭言  社会に開かれた学校をつくる……………鈴木 寛


第1部 高校魅力化とは

0 なぜ今,地域との協働による魅力ある高校づくりなのか
 1. 生徒の未来のために――社会に開かれた教育の実現
 2. 地域社会の未来のために――持続可能な地域づくりと人づくり
 3. 高校魅力化のポイント
 【コラム】 存続の危機により見えた高校の価値と可能性(高知県立梼原高校)

1 地域との協働による高校魅力化の基盤
 1. 想いを共有する意志ある仲間(チーム)づくり
 2. 多様な主体による協働体制(コンソーシアム)づくり
 3. 共通の創りたい未来の姿(ビジョン)づくり
 4. 計画・実行・評価・改善の仕組み(PDCA サイクル)づくり


第2部 つながる主体

2 地域のキープレイヤー
 1. 行政のバックアップが魅力化を加速する
 2. 幼保,小中学校など教育機関との連携で学びをつなぐ
 3. 大学や民間事業者,NPOなどは専門性が強み
 4. まちづくりと人づくりを行う公民館
 5. 保護者や地域住民を味方につける
 6. 有識者や外部専門家の活用
 【コラム】学びの内容をともにつくる(岩手県大槌町)
      行政が学校活性化に伴走する(三重県)
      地域の多様な主体をつないで,「教育の島」づくり(広島県大崎上島町)

3 学校を地域社会に開く意義……………中村怜詞
 1. 地域社会と連携すると,探究的な学びは広く深くなる
 2. 学校と地域が協働して実現する学びのフィールド
 3. 生徒が地域課題解決型の学習で得られる3つのもの
 4. 学校を地域社会に開くプロセス
 5. 教師の役割
 6. 教師の資質
 7. 教師の主体的,対話的で深い学び
 8. 教師のキャリア
 9. 持続可能なチームをつくる
 
4 高校と地域社会をつなぐコーディネーター
 1. 専門人材としてのコーディネーター
 2. コーディネーターの役割
 3. コーディネーターの導入
 4. コーディネーター配置の効果と課題
 【コラム】 学校と地域の協働を引き出す仕掛け人(島根県隠岐島前地域)
       他校のコーディネーターとつながり,県を挙げての施策も提案(島根県奥出雲町)
       コーディネーターをチームとして導入(島根県雲南市)

〈社会に開かれた学校をつくるヒント集〉
学校と地域をつなぐパターン・ランゲージ


第3部 地域社会に開かれた学び

5 社会に開かれた学びをつくるカリキュラムマネジメント……………中村怜詞
 1. カリキュラムマネジメントのあり方
 2. PBLに取り組む生徒との関わり方
 3. 卒業生調査から見るPBLの効果
 【コラム】 生徒も教師も壁にぶつかっては乗り越えてきた「地域学」(島根県立隠岐島前高校)

6 生徒の主体性が発揮される探究学習をどう実現するか……………今村久美
 1. 参画の梯子の段階を上げるプロセス設計
 2. 熟議から始まるカリキュラムづくり
 3. 学校も生徒も地域との接点,伴走者の存在が必要
 【コラム】 高校生の行動をともなう探究を促進する「マイプロジェクト」学校外での活動を支援する社会教育

7 地域をフィールドにした教科の実践
 1. 国語: 青年会議所と地域の魅力を発信するCM をつくる(東京都立日野台高校)
 2. 数学: 地域データを活用して統計を学ぶ(宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校)
 3. 理科: 地域の自然環境をテーマに探究(群馬県立尾瀬高校)
 4. 英語: 地元観光協会と協働し英語で町ガイド(東京都立多摩高校)
 5. 美術: 社会と関わりながら表現する力を育む(兵庫県立西宮今津高校)

8 地域系部活動の取り組み
 1. 官民の協力を得て活動する「SBP(ソーシャル・ビジネス・プロジェクト)」(三重県立南伊勢高校南勢校舎)
 2. 情報発信を通してシビック・プライドを醸成する「ユネスコ部」(愛媛県立新居浜南高校)
 3. 専門学科の学びをベースに地域魅力化に貢献する「商業部」(高知県立須崎高校)
 4. 県行政が「地域系部活動」を推進(島根県西部県民センター)


第4部 多様性を生む地域留学

9 「越境」で広がる学びの可能性……………尾田洋平
 1.「越境」で広がる可能性
 2.「越境」環境をどうつくるか
 《卒業生から》「 島留学」は,地元出身の僕らも変えていく
  じっくり自分に向き合えた3年間.夢ができて,志望する大学へ
 《保護者から》 伴走と支援が決め手
  2年間で身につけたこと
 《教員から》 教師も生徒も活動の幅が広がる


第5部 未来につなぐ評価

10 高校魅力化の評価……………喜多下悠貴
 1.「 高校魅力化評価システム」とは
 2. 評価の枠組みをつくる
 3. 魅力化プロジェクトの横断的な評価の難しさ――「学びの土壌」モデル
 4. 評価指標をつくる
 5. 評価結果を使う
 【コラム】「学習する組織」論における「場の質」,「関係性の質」への着目
  パイロット調査で見えてきた「学びの土壌」の重要性
  魅力化を評価するもう一つのアプローチ――社会経済効果の測定


共学共創のプラットフォーム……………水谷智之

おわりに 未来の学校

謝 辞


 *本書に登場する人物の肩書き・所属は取材当時のものです.
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