プリーモ・レーヴィ全詩集
予期せぬ時に
「人の苦しみはみな自分のものだから」――絶滅収容所から生還し『これが人間か』『休戦』を書いた作家は,生前1冊の詩集を遺した.予期せぬ時に訪れる詩の衝動.アイヒマンに語りかけ,広島の少女のことを想い,生き残ることの罪悪感を抱えながら,世界に溢れる苦しみに寄りそい,歌う.レーヴィ生誕百年に贈る,存在を揺さぶる94篇.
予期せぬ時に
クレシェンツァーゴ
ブ ナ
歌
一九四四年二月二五日
烏の歌
聞け(シェマー)
起 床
月曜日
また別の月曜日
R・M・リルケより
東方ユダヤ人
フォッソリの落日
一九四六年二月一一日
氷 河
魔 女
アヴィリアーナ
待 機
墓碑銘
烏の歌(II)
百人の男たち
アドルフ・アイヒマンへ
最後の顕現
上 陸
リリス
始原に
チーニャ街
黒い星
いとまごい
プリニウス
ポンペイの少女
ワイナ・カパック
セッティモのカモメ
受胎告知
谷底へ
木の心
初めての世界地図
一九八〇年七月一二日
黒い群れ
自叙伝
声
未決書類
パルティージャ
アラクネー
二〇〇〇年
過越の祭
退役船
老いたモグラ
ある橋
作 品
ネズミ
夜
夜衛(ナハトヴァッヘ)
リュウゼツラン
真珠貝
カタツムリ
ある仕事
逃 亡
生き残り
象
星界の報告
おれたちにくれ
チェス
敬 虔
チェス(II)
その他の詩集
ムーサに
ガルヴァーニ家
十種競技者
ほこり
ある谷
備忘録
懸案の責務
無益に死んだ死者たちの歌
雪解け
サムソン
デリラ
空 港
裁きの場で
泥 棒
友人たちに
代理委任
八 月
ハ エ
ヒトコブラクダ
暦
マリオとヌートに
翻訳詩集
サー・パトリック・スペンス
(私は夢で変に格好をつけた小男を見た……)
(モミの木がただ一本……)
(彼女が激しい愛を誓ってくれた……)
(夜は静かで,路地は眠り込んでいる……)
(親愛なる友よ,君は恋の罠に落ちた……)
(我らの世界はあまりにもばらばらだ……)
ドンニャ・クララ
浜辺の夜
反 歌
原 注
訳者解説
クレシェンツァーゴ
ブ ナ
歌
一九四四年二月二五日
烏の歌
聞け(シェマー)
起 床
月曜日
また別の月曜日
R・M・リルケより
東方ユダヤ人
フォッソリの落日
一九四六年二月一一日
氷 河
魔 女
アヴィリアーナ
待 機
墓碑銘
烏の歌(II)
百人の男たち
アドルフ・アイヒマンへ
最後の顕現
上 陸
リリス
始原に
チーニャ街
黒い星
いとまごい
プリニウス
ポンペイの少女
ワイナ・カパック
セッティモのカモメ
受胎告知
谷底へ
木の心
初めての世界地図
一九八〇年七月一二日
黒い群れ
自叙伝
声
未決書類
パルティージャ
アラクネー
二〇〇〇年
過越の祭
退役船
老いたモグラ
ある橋
作 品
ネズミ
夜
夜衛(ナハトヴァッヘ)
リュウゼツラン
真珠貝
カタツムリ
ある仕事
逃 亡
生き残り
象
星界の報告
おれたちにくれ
チェス
敬 虔
チェス(II)
その他の詩集
ムーサに
ガルヴァーニ家
十種競技者
ほこり
ある谷
備忘録
懸案の責務
無益に死んだ死者たちの歌
雪解け
サムソン
デリラ
空 港
裁きの場で
泥 棒
友人たちに
代理委任
八 月
ハ エ
ヒトコブラクダ
暦
マリオとヌートに
翻訳詩集
サー・パトリック・スペンス
(私は夢で変に格好をつけた小男を見た……)
(モミの木がただ一本……)
(彼女が激しい愛を誓ってくれた……)
(夜は静かで,路地は眠り込んでいる……)
(親愛なる友よ,君は恋の罠に落ちた……)
(我らの世界はあまりにもばらばらだ……)
ドンニャ・クララ
浜辺の夜
反 歌
原 注
訳者解説
プリーモ・レーヴィ(Primo Levi)
1919年イタリア,トリーノ生まれ.トリーノ大学で化学を修める.43年ドイツ軍のトリーノ占領を機にパルチザンに参加するが捕らえられ,44年アウシュヴィッツ強制収容所に送られる.45年に解放されソ連各地を転々とした後帰国.トリーノの化学工場に化学技師として勤めながら,強制収容所での体験を主題とした小説を発表し,作家としての地位を確立.その後も技師として働きながら次々に作品を発表した.87年に自死.邦訳書に『これが人間か(アウシュヴィッツは終わらない)』(朝日選書),『休戦』(岩波文庫),『天使の蝶』(光文社古典新訳文庫),『周期律――元素追想』(工作舎),『リリス――アウシュヴィッツで見た幻想』(晃洋書房),『溺れるものと救われるもの』(朝日選書)など.
竹山博英(たけやま ひろひで)
1948年東京生まれ.東京外国語大学ロマンス系言語専攻科修了.立命館大学名誉教授.著書に『ローマの泉の物語』(集英社新書),『プリーモ・レーヴィ――アウシュヴィッツを考えぬいた作家』(言叢社)など.訳書にプリーモ・レーヴィの諸作品のほか,カルロ・ギンズブルグ『闇の歴史――サバトの解読』(せりか書房),フェデリーコ・フェリーニ/リータ・チリオ『映画監督という仕事』(筑摩書房),カルロ・レーヴィ『キリストはエボリで止まった』(岩波文庫)など.
1919年イタリア,トリーノ生まれ.トリーノ大学で化学を修める.43年ドイツ軍のトリーノ占領を機にパルチザンに参加するが捕らえられ,44年アウシュヴィッツ強制収容所に送られる.45年に解放されソ連各地を転々とした後帰国.トリーノの化学工場に化学技師として勤めながら,強制収容所での体験を主題とした小説を発表し,作家としての地位を確立.その後も技師として働きながら次々に作品を発表した.87年に自死.邦訳書に『これが人間か(アウシュヴィッツは終わらない)』(朝日選書),『休戦』(岩波文庫),『天使の蝶』(光文社古典新訳文庫),『周期律――元素追想』(工作舎),『リリス――アウシュヴィッツで見た幻想』(晃洋書房),『溺れるものと救われるもの』(朝日選書)など.
竹山博英(たけやま ひろひで)
1948年東京生まれ.東京外国語大学ロマンス系言語専攻科修了.立命館大学名誉教授.著書に『ローマの泉の物語』(集英社新書),『プリーモ・レーヴィ――アウシュヴィッツを考えぬいた作家』(言叢社)など.訳書にプリーモ・レーヴィの諸作品のほか,カルロ・ギンズブルグ『闇の歴史――サバトの解読』(せりか書房),フェデリーコ・フェリーニ/リータ・チリオ『映画監督という仕事』(筑摩書房),カルロ・レーヴィ『キリストはエボリで止まった』(岩波文庫)など.
書評情報
京都新聞(朝刊) 2019年10月2日(「翻訳者・竹山博英さんに聞く」)
朝日新聞(朝刊) 2019年8月28日(評者:小野正嗣さん)
西日本新聞 2019年8月24日
朝日新聞(朝刊) 2019年8月28日(評者:小野正嗣さん)
西日本新聞 2019年8月24日