世紀末ウィーン文化評論集

クリムトやマーラーなど,世紀末ウィーン文化を多方面にわたって批評したバール.本邦初の評論集.

世紀末ウィーン文化評論集
著者 ヘルマン・バール , 西村 雅樹 編訳
通し番号 青583-1
ジャンル 書籍 > 岩波文庫 > 青(音楽・美術)
刊行日 2019/11/15
ISBN 9784003358313
Cコード 0170
体裁 文庫 ・ 460頁
定価 1,320円
在庫 在庫あり
「彼は実は絵を描いたのではなかった.見ることそのものを描いたのだ」.批判の渦中にあった画家クリムトを擁護し続けた評論家ヘルマン・バール(一八六三―一九三四).文学や演劇,美術や音楽など多方面にわたる評論を発表し,世紀末ウィーン文化の結節点に位置したこの人物の代表的な文章を精選.本邦初の評論集.
Ⅰ 「若きウィーン派」へ―― 一八八〇年代末~一八九〇年代
 批評を批評して
 現代性(モデルネ)
 自然主義の克服
 ロリス
 若きオーストリア派
 シュニッツラーの『恋愛三昧』


Ⅱ 「分離派」――一九〇〇年前後
 名匠オルブリヒ
 ヴェル・サクルム(聖なる春)
 分離派﹁第四回展覧会」(抄)
 日本展
 クリンガーのベートーヴェン
 『アンチ・クリムト』序文


Ⅲ 音楽と建築――一九一〇年前後
 オットー・ヴァーグナー
 フーゴー・ヴォルフの思い出
 バイロイトの話題
 マーラー
 リヒャルト・シュトラウス


Ⅳ 総点検――一九一〇年代前半
 救いようのない自我
 宗 教
 自己総点検(抄)


Ⅴ ウィーンを離れて――一九一〇年代後半~一九二〇年代
 クリムト
 フリッツ・マウトナーの新刊書刊行を機に
 エーゴン・フリーデルの『イエス問題』への序文
 ヘルツルの業
 『グスタフ・クリムト手書き素描五十点』序文


訳 注
解 題
解 説

図版出典
人名索引

書評情報

日本経済新聞(朝刊) 2019年12月7日
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