韓国徴用工裁判とは何か

数多くの資料と証言に基づき、強制動員の規模や実態をコンパクトに示す。真の問題理解と解決のために。

韓国徴用工裁判とは何か
著者 竹内 康人
通し番号 1017
ジャンル 書籍 > 岩波ブックレット > 社会
刊行日 2020/01/08
ISBN 9784002710174
Cコード 0336
体裁 A5 ・ 並製 ・ 88頁
定価 682円
在庫 在庫あり
日本企業への賠償を命じた韓国大法院判決は、なぜ画期的かつ正当なものとなったのか。数多くの資料と証言から明らかになる、徴用工動員のメカニズムと規模・実態、そして戦後の未払金処理と日韓交渉の問題点とは。研究の第一人者による、強制動員否定論の誤りを糾し、徴用工問題を真に理解・解決するための必読書。
はじめに

第1章 朝鮮人強制動員の経過
 1 徴用工とは/2 募集による動員/3 官斡旋による動員/4 徴用による動員/5 日本への労務動員数/6 軍務動員数

第2章 朝鮮人強制労働の実態
 1 企業文書からみた動員/2 行政文書からみた動員/3 企業への強制動員日本製鉄と三菱重工業/4 証言からみた強制労働

第3章 被害回復のない戦後処理 未払金供託・日韓請求権交渉
 1 返還されなかった未払金/2 日韓請求権交渉/3 「すべての請求権」とは/4 不当な「救済なき権利」論

第4章 韓国徴用工判決の意義
 1 韓国大法院の徴用工差し戻し判決(二〇一二年)/2 光州地方法院の三菱名古屋判決(二〇一三年)/3 韓国大法院徴用工判決(二〇一八年)/4 日本政府の対応/5 植民地合法論批判

第5章 植民地責任をとるために
 1 強制労働は歴史的事実/2 基金の設立による包括的解決を

おわりに


参考文献
資料 朝鮮人強制動員企業現在名一覧
竹内康人(たけうち やすと)
1957年浜松市生まれ,歴史研究.著書に『調査・朝鮮人強制労働①~④』(社会評論社 2013~15年),『明治日本の産業革命遺産・強制労働 Q&A』(同2018年),『戦時朝鮮人強制労働調査資料集 増補改訂版 連行先一覧・全国地図・死亡者名簿』(神戸学生青年センター出版部 2015年),『戦時朝鮮人強制労働調査資料集2名簿・未払い金・動員数・遺骨・過去清算』(同2012年).論文に「朝鮮人軍人軍属の強制動員数」(『大原社会問題研究所雑誌』686,2015年)ほか.
 連絡先 paco.yat[a]poem.ocn.ne.jp
 *[a]の部分は@に打ちかえてください

書評情報

婦人通信 No.730(2020年2・3月号)
東京新聞(朝刊) 2020年2月3日
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