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2024.03.29
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東大連続講義 歴史学の思考法
東大生が入学して最初に身につける、社会を生きるための歴史学的思考法、全12回オムニバス講義。社会人にもオススメ。
著者 | 東京大学教養学部歴史学部会 編 |
---|---|
ジャンル | 書籍 > 単行本 > 歴史 |
刊行日 | 2020/04/24 |
ISBN | 9784000614061 |
Cコード | 0020 |
体裁 | A5 ・ 並製 ・ 240頁 |
在庫 | 在庫あり |
東大生が入学して最初に身につける、社会を生きるための歴史学的思考法。「大学で学ぶ最初で最後の歴史学」を念頭に、じっさいに東大駒場で1・2年生向けに行われている全12回オムニバス講義。他大学の1・2年生はもちろん、歴史好きの高校生やビジネスパーソンも必読の、教養としての歴史学。
はじめに
第Ⅰ部 過去から/過去を思考する
第1章 歴史に法則性はあるのか――歴史と変化の理論 ……………桜井英治
1 成長モデル ――一度かぎりの歴史
2 周期モデル ――歴史はくり返す
第2章 過去の痕跡をどうとらえるのか――歴史学と史料 ……………渡辺美季
1 歴史学の営みと史料
2 歴史学の「歴史」と史料
3 狭義の史料と広義の史料
第3章 時間をどう把握するのか――暦と歴史叙述 ……………田中 創
1 暮らしを取り巻く時間
2 暦と歴史叙述
第Ⅱ部 地域から思考する
第4章 人びとの「まとまり」をとらえなおす――歴史の中の国家と地域 ……………杉山清彦
1 世界史と「国家」
2 「地域」からとらえる歴史
3 ふたたび「国家」へ ――歴史の中の国家と社会
第5章 現代社会の成り立ちを考える――グローバリゼーションの歴史的展開 ……………黛 秋 津
1 グローバル社会の形成過程
2 歴史的グローバリゼーションの展開――近代移行期のバルカンを例として
3 グローバルな歴史のとらえ方 ――グローバル・ヒストリー
第6章 植民地主義と向き合う――過ぎ去らない帝国の遺産 ………………岡田泰平
1 近代と帝国主義
2 植民地主義と植民地研究
3 世界史の中の脱植民地化
第Ⅲ部 社会・文化から思考する
第7章 世界像を再考する――イスラームの歴史叙述と伝統的世界像……………大塚 修
1 中東イスラーム地域における歴史
2 中東イスラーム地域における伝統的世界像
第8章 内なる他者の理解に向けて――儀礼と表象、感性の歴史学 ……………長谷川まゆ帆
1 人類学の誕生と歴史学への浸透
2 「棲み分け」から対話へ
3 歴史の動的過程の理解に向けて
第9章 当たり前を問う、普通の人びとを描く――日常史と民俗学 ……………岩本通弥
1 民俗学とは何か
2 日常史の誕生と展開
第Ⅳ部 現在から/現在を思考する
第10章 「近代」の知を問いなおす――歴史学・歴史叙述をめぐる問い ……………井坂理穂
1 歴史学を問いなおす
2 南アジア近代史の分野での模索
3 歴史学・歴史叙述のあり方をめぐる模索
第11章 アナクロニズムはどこまで否定できるのか――歴史を考えるコトバ ……………山口輝臣
1 否定されるアナクロニズム
2 アナクロニズムは排除し切れるのか
3 アナクロニズムと向き合う
第12章 「私たちの歴史」を超えて――ともに生きる社会のために ……………外村 大
1 歴史が作り出す「私たち」
2 国史が生み出す対立と抑圧
3 他者理解としての歴史学
第Ⅰ部 過去から/過去を思考する
第1章 歴史に法則性はあるのか――歴史と変化の理論 ……………桜井英治
1 成長モデル ――一度かぎりの歴史
2 周期モデル ――歴史はくり返す
第2章 過去の痕跡をどうとらえるのか――歴史学と史料 ……………渡辺美季
1 歴史学の営みと史料
2 歴史学の「歴史」と史料
3 狭義の史料と広義の史料
第3章 時間をどう把握するのか――暦と歴史叙述 ……………田中 創
1 暮らしを取り巻く時間
2 暦と歴史叙述
第Ⅱ部 地域から思考する
第4章 人びとの「まとまり」をとらえなおす――歴史の中の国家と地域 ……………杉山清彦
1 世界史と「国家」
2 「地域」からとらえる歴史
3 ふたたび「国家」へ ――歴史の中の国家と社会
第5章 現代社会の成り立ちを考える――グローバリゼーションの歴史的展開 ……………黛 秋 津
1 グローバル社会の形成過程
2 歴史的グローバリゼーションの展開――近代移行期のバルカンを例として
3 グローバルな歴史のとらえ方 ――グローバル・ヒストリー
第6章 植民地主義と向き合う――過ぎ去らない帝国の遺産 ………………岡田泰平
1 近代と帝国主義
2 植民地主義と植民地研究
3 世界史の中の脱植民地化
第Ⅲ部 社会・文化から思考する
第7章 世界像を再考する――イスラームの歴史叙述と伝統的世界像……………大塚 修
1 中東イスラーム地域における歴史
2 中東イスラーム地域における伝統的世界像
第8章 内なる他者の理解に向けて――儀礼と表象、感性の歴史学 ……………長谷川まゆ帆
1 人類学の誕生と歴史学への浸透
2 「棲み分け」から対話へ
3 歴史の動的過程の理解に向けて
第9章 当たり前を問う、普通の人びとを描く――日常史と民俗学 ……………岩本通弥
1 民俗学とは何か
2 日常史の誕生と展開
第Ⅳ部 現在から/現在を思考する
第10章 「近代」の知を問いなおす――歴史学・歴史叙述をめぐる問い ……………井坂理穂
1 歴史学を問いなおす
2 南アジア近代史の分野での模索
3 歴史学・歴史叙述のあり方をめぐる模索
第11章 アナクロニズムはどこまで否定できるのか――歴史を考えるコトバ ……………山口輝臣
1 否定されるアナクロニズム
2 アナクロニズムは排除し切れるのか
3 アナクロニズムと向き合う
第12章 「私たちの歴史」を超えて――ともに生きる社会のために ……………外村 大
1 歴史が作り出す「私たち」
2 国史が生み出す対立と抑圧
3 他者理解としての歴史学
【執筆者一覧】
*執筆順
*所属は全員、東京大学大学院総合文化研究科。
桜井英治(さくらい・えいじ)
教授/日本中世史
『日本中世の経済構造』、『網野善彦著作集』(全18巻・別巻1、編集委員)、『岩波講座日本歴史』(全22巻、編集委員、以上岩波書店)、『贈与の歴史学――儀礼と経済のあいだ』(中公新書)ほか。
渡辺美季(わたなべ・みき)
准教授/琉球史、東アジア海域史
『近世琉球と中日関係』(吉川弘文館)、『海域アジア史研究入門』(桃木至朗編、岩波書店)、G・スミッツ『琉球王国の自画像――近世沖縄思想史』(翻訳、ぺりかん社)ほか。
田中 創(たなか・はじめ)
准教授/古代ローマ史
『古代地中海の聖域と社会』(浦野聡編、勉誠出版)、リバニオス『書簡集』1・2(翻訳、京都大学学術出版会)ほか。
杉山清彦(すぎやま・きよひこ)
准教授/大清帝国史、中央ユーラシア史『大清帝国の形成と八旗制』(名古屋大学出版会)、『中国と東部ユーラシアの歴史』(共著、放送大学教育振興会)、『海域アジア史研究入門』(桃木至朗編、岩波書店)ほか。
黛 秋津(まゆずみ・あきつ)
教授/バルカン・黒海地域史、欧州─中東国際関係史
『三つの世界の狭間で――西欧・ロシア・オスマンとワラキア・モルドヴァ問題』、『黒海地域の国際関係』(六鹿茂夫編、以上名古屋大学出版会)ほか。
岡田泰平(おかだ・たいへい)
准教授/東南アジア近現代史『「恩恵の論理」と植民地――アメリカ植民地期フィリピンの教育とその遺制』(法政大学出版局)、『戦争と性暴力の比較史へ向けて』(上野千鶴子・蘭信三・平井和子編、岩波書店)ほか。
大塚修(おおつか・おさむ)
准教授/中東イスラーム地域史『普遍史の変貌――ペルシア語文化圏における形成と展開』(名古屋大学出版会)、『1187年巨大信仰圏の出現』(千葉敏之編、山川出版社)ほか。
長谷川まゆ帆(はせがわ・まゆほ)
教授/フランス近世史『近世フランスの法と身体――教区の女たちが産婆を選ぶ』(東京大学出版会)、『女と男と子どもの近代』(山川出版社)、『エゴ・ドキュメントの歴史学』(長谷川貴彦編、岩波書店)ほか。
岩本通弥(いわもと・みちや)
教授/家族論、日本民俗学
『方法としての〈語り〉――民俗学をこえて』(編著、ミネルヴァ書房)、『ふるさと資源化と民俗学』(編著、吉川弘文館)、『民俗学の可能性を拓く──「野の学問」とアカデミズム』(共編著、青弓社)ほか。
井坂理穂(いさか・りほ)
准教授/南アジア近代史
『食から描くインド――近現代の社会変容とアイデンティティ』(共編、春風社)、『現代インド5――周縁からの声』(共編、東京大学出版会)、アミタヴ・ゴーシュ『シャドウ・ラインズ』(翻訳、而立書房)ほか。
山口輝臣(やまぐち・てるおみ)
准教授/日本近代史『明治国家と宗教』(東京大学出版会)、『明治神宮の出現』(吉川弘文館)、『はじめての明治史――東大駒場連続講義』(ちくまプリマー新書)ほか。
外村 大(とのむら・まさる)
教授/日本現代史・日朝関係史
『在日朝鮮人社会の歴史学的研究――形成・構造・変容』(緑蔭書房)、『朝鮮人強制連行』(岩波新書)、『日本と朝鮮比較・交流史入門――近世、近代そして現代』(共編著、明石書店)ほか。
◇東京大学教養学部歴史学部会HP http://www.komaba-rekishi.com/
*執筆順
*所属は全員、東京大学大学院総合文化研究科。
桜井英治(さくらい・えいじ)
教授/日本中世史
『日本中世の経済構造』、『網野善彦著作集』(全18巻・別巻1、編集委員)、『岩波講座日本歴史』(全22巻、編集委員、以上岩波書店)、『贈与の歴史学――儀礼と経済のあいだ』(中公新書)ほか。
渡辺美季(わたなべ・みき)
准教授/琉球史、東アジア海域史
『近世琉球と中日関係』(吉川弘文館)、『海域アジア史研究入門』(桃木至朗編、岩波書店)、G・スミッツ『琉球王国の自画像――近世沖縄思想史』(翻訳、ぺりかん社)ほか。
田中 創(たなか・はじめ)
准教授/古代ローマ史
『古代地中海の聖域と社会』(浦野聡編、勉誠出版)、リバニオス『書簡集』1・2(翻訳、京都大学学術出版会)ほか。
杉山清彦(すぎやま・きよひこ)
准教授/大清帝国史、中央ユーラシア史『大清帝国の形成と八旗制』(名古屋大学出版会)、『中国と東部ユーラシアの歴史』(共著、放送大学教育振興会)、『海域アジア史研究入門』(桃木至朗編、岩波書店)ほか。
黛 秋津(まゆずみ・あきつ)
教授/バルカン・黒海地域史、欧州─中東国際関係史
『三つの世界の狭間で――西欧・ロシア・オスマンとワラキア・モルドヴァ問題』、『黒海地域の国際関係』(六鹿茂夫編、以上名古屋大学出版会)ほか。
岡田泰平(おかだ・たいへい)
准教授/東南アジア近現代史『「恩恵の論理」と植民地――アメリカ植民地期フィリピンの教育とその遺制』(法政大学出版局)、『戦争と性暴力の比較史へ向けて』(上野千鶴子・蘭信三・平井和子編、岩波書店)ほか。
大塚修(おおつか・おさむ)
准教授/中東イスラーム地域史『普遍史の変貌――ペルシア語文化圏における形成と展開』(名古屋大学出版会)、『1187年巨大信仰圏の出現』(千葉敏之編、山川出版社)ほか。
長谷川まゆ帆(はせがわ・まゆほ)
教授/フランス近世史『近世フランスの法と身体――教区の女たちが産婆を選ぶ』(東京大学出版会)、『女と男と子どもの近代』(山川出版社)、『エゴ・ドキュメントの歴史学』(長谷川貴彦編、岩波書店)ほか。
岩本通弥(いわもと・みちや)
教授/家族論、日本民俗学
『方法としての〈語り〉――民俗学をこえて』(編著、ミネルヴァ書房)、『ふるさと資源化と民俗学』(編著、吉川弘文館)、『民俗学の可能性を拓く──「野の学問」とアカデミズム』(共編著、青弓社)ほか。
井坂理穂(いさか・りほ)
准教授/南アジア近代史
『食から描くインド――近現代の社会変容とアイデンティティ』(共編、春風社)、『現代インド5――周縁からの声』(共編、東京大学出版会)、アミタヴ・ゴーシュ『シャドウ・ラインズ』(翻訳、而立書房)ほか。
山口輝臣(やまぐち・てるおみ)
准教授/日本近代史『明治国家と宗教』(東京大学出版会)、『明治神宮の出現』(吉川弘文館)、『はじめての明治史――東大駒場連続講義』(ちくまプリマー新書)ほか。
外村 大(とのむら・まさる)
教授/日本現代史・日朝関係史
『在日朝鮮人社会の歴史学的研究――形成・構造・変容』(緑蔭書房)、『朝鮮人強制連行』(岩波新書)、『日本と朝鮮比較・交流史入門――近世、近代そして現代』(共編著、明石書店)ほか。
◇東京大学教養学部歴史学部会HP http://www.komaba-rekishi.com/
書評情報
沖縄タイムス 2021年1月12日
週刊読書人 2020年7月17日(評者:長谷川貴彦さん)
北海道新聞 2020年6月28日
琉球新報 2020年6月21日
週刊エコノミスト 2020年6月9日号
週刊読書人 2020年7月17日(評者:長谷川貴彦さん)
北海道新聞 2020年6月28日
琉球新報 2020年6月21日
週刊エコノミスト 2020年6月9日号