強制不妊と優生保護法

“公益”に奪われたいのち

日本国憲法で謳われた“公益”が優生保護法を生み、不妊手術を強制する根拠・論理となってきた歴史を辿る。

強制不妊と優生保護法
著者 藤野 豊
通し番号 1025
ジャンル 書籍 > 岩波ブックレット > 社会
刊行日 2020/05/08
ISBN 9784002710259
Cコード 0336
体裁 A5 ・ 並製 ・ 64頁
定価 572円
在庫 在庫あり
相次ぐ国家賠償訴訟によって、ようやく可視化されるに到った強制不妊手術の実態。日本国憲法で謳われた“公益”が優生保護法を生み、「障害者」やハンセン病患者の人権を奪う根拠・論理となってきた歴史と、優生保護法が母体保護法と名称を変えた今もその構造は変わらず、問題は終わっていないことを明らかにする。
はじめに――なぜ今、優生保護法が問題になっているのでしょうか

1 優生保護法に至る前史
2 優生保護法の成立
3 優生保護法改正と人権侵害の強化
4 なぜ、ハンセン病患者は優性保護法の対象とされたのでしょうか
5 なぜ、優生保護法は一九九六年まで維持されたのでしょうか

おわりに――“公益”と憲法
藤野 豊(ふじの ゆたか)
1952年横浜市生まれ。敬和学園大学教員。主な著作に『「いのち」の近代史――民族浄化」の名のもとに迫害されたハンセン病患者』(かもがわ出版、2001年)、『ハンセン病と戦後民主主義――なぜ隔離は強化されたのか』(岩波書店、2006年)、『戦後日本の人身売買』(大月書店、2012年)、『孤高のハンセン病医師――小笠原登「日記」を読む』(六花出版、2016年)、『「黒い羽根」の戦後史――炭鉱合理化政策と失業問題』(六花出版、2019年)など。
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