上方落語ノート 第三集

名著の第三集を文庫化。「先輩諸師のこと」「不易と流行」「考証断片・その三」ほか。全四集。解説・廓正子

上方落語ノート 第三集
著者 桂 米朝
通し番号 文芸321
ジャンル 書籍 > 岩波現代文庫 > 文芸
刊行日 2020/06/16
ISBN 9784006023218
Cコード 0176
体裁 A6 ・ 並製 ・ カバー ・ 290頁
定価 1,232円
在庫 在庫あり
上方落語をはじめ広く芸能・文化に関する論考・考証を収め、桂米朝の代表作として名高い『上方落語ノート』の第三集を文庫化。「コトバ、それからそれへ」「幕末の落語家のマクラ」「先輩諸師のこと」「不易と流行」「天満・宮崎亭」「考証断片・その三」「寄席の楽器類」「ネタ裏おもて・その三」など収録。全四集。解説・廓正子



コトバ、それからそれへ

浪速新内という噺し家

幕末の落語家のマクラ

先輩諸師のこと
 初代春團治の十六ミリ/春團治の放送事件/桂文枝の義太夫落語/三代目福松/橘家小圓太/鞍馬天狗の小父さんは/二代目米朝のこと/古いもの二篇(①猫の災難/②亡師の遺稿より)/柳亭左龍のこと

不易と流行
 不易と流行/さし、節用集など/一升瓶と一升徳利/ちょっとした改革/おうこ・天秤棒

天満・宮崎亭

騒人社の全集について
 落語家の人気投票/速記の内容/残念なこと

逸話三篇
 小味な幕切れ/三木助とひやしそうめん/羽織綺語

考証断片・その三
 全集の訂正/風の神の番付/お時間という言葉/昔の照明/猫八のビラ/古典ことば考(ゴキブリの語源/〝きぬた〞について/ホーホーほらの貝/くゎひん・けつひん/唐物屋/よなともよぎ/山猫/舞妓/ボーン/馬車馬/たまってん/寄合酒の歴史/ほいろ)

寄席の楽器類

お山の勧進帳

軽口「一七」

ネタ裏おもて・その三
 ペダンティック道灌/「くしゃみ講釈」のサゲ/サゲばなし(「盗人の仲裁」のサゲ/「箒屋娘」のサゲ/「猫の忠信」の趣向/文字でみる小咄)

閑話・夜話
 謡曲の笑い/むかしの戯れ書/漫才師のテーブル掛け/文豪の小便/おめこの語源/挿話五題(クシとカンザシ/さんま・サエラ/桂南天の挨拶状/林家三平という名前/鉢山かか)


解 説……………廓 正子
桂 米朝(Beicho Katsura 1925–2015)
落語家。重要無形文化財保持者(人間国宝)、文化勲章受章。作家・正岡容に師事し、その勧めで四代目桂米團治に入門、三代目桂米朝を名のる。六代目笑福亭松鶴らとともに、戦後上方落語の復興に尽力した。上方芸能研究・評論でも定評がある。主な著書に『落語と私』(ポプラ社、のち文春文庫)、『上方落語ノート』全四集(青蛙房、のち岩波現代文庫)、『桂米朝集成』全四巻、『桂米朝座談』1・2、『桂米朝句集』(以上、岩波書店)、『米朝落語全集』(創元社)など多数。
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