文学について

エーコにとって、創作と研究はどのような関係にあったのか。文学をめぐる自らの思索をまとめ上げた一冊。

文学について
著者 ウンベルト・エーコ , 和田 忠彦
ジャンル 書籍 > 単行本 > 文学・文学論
刊行日 2020/09/25
ISBN 9784000246569
Cコード 0098
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 484頁
定価 5,060円
在庫 在庫あり
幼少期から抱き続けた作家への夢を、小説『薔薇の名前』によって実現したエーコにとって、物語を書くことと、学術的な理論書を著すことは、どのような関係にあったのか。二〇〇〇年以降、批評と創作の双方に軸足を置きながら、自らの集大成に向けて歩み始めたエーコが、文学についての思索をまとめ上げた渾身の一冊。


文学の機能
「天国篇」読解
『共産党宣言』の文体について
ヴァロワの霧
ワイルド──逆説と警句
ある学士芸術家の肖像
ラ・マンチャとバベルのはざまで
ボルヘスとわたしにおける影響の不安
カンポレージについて──血、身体、生命
象徴について
文体について
雨のなかの鉄道信号機
形態の汚点
間テクスト的アイロニーと読みのさまざまなレヴェル
詩学とわたしたち
反アメリカ三世代のアメリカ神話
偽りの力
どのように書くか

原 注
訳者解説
人名索引
作品・文献索引
ウンベルト・エーコ(Umberto Eco)
1932年、北イタリアのアレッサンドリアに生まれる。中世美学、哲学、記号学、メディア論などの研究のほか、評論、翻訳、創作に幅広く活躍した世界的知識人として知られる。1980年に、中世修道院を舞台にした初めての小説『薔薇の名前』を発表、世界中で大ベストセラーとなる。著者に『記号論』『永遠のファシズム』『完全言語の探求』『美の歴史』『ウンベルト・エーコの小説講座』ほか、小説に『フーコーの振り子』『前日島』『バウドリーノ』『女王ロアーナ、神秘の炎』など。2016年、ミラノで死去。

和田忠彦(わだ ただひこ)
1952年生まれ。東京外国語大学名誉教授。専攻は、イタリア近現代文学、文化芸術論。著書に『声、意味ではなく──わたしの翻訳論』『タブッキをめぐる九つの断章』『遠まわりして聴く』ほか。エーコ『小説の森散策』『女王ロアーナ、神秘の炎』、タブッキ『他人まかせの自伝』、カルヴィーノ『むずかしい愛』など、多数の翻訳書がある。
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