プロデュースされた〈被爆者〉たち
表象空間におけるヒロシマ・ナガサキ
その声は、なぜ無視されたか。『ヒロシマ・モナムール』を中心に、初期の原爆表象に新たな光を当てる。
原爆、そして被爆者のイメージは、どのようにつくりあげられてきたのか。「原爆映画」が誕生する敗戦直後から2000年代にいたるまでの国内外の映像・文学作品を取り上げ、植民地主義、検閲、人種・民族とジェンダー、トラウマなど、様々な視点から解き明かす。国境や学問領域を超え、ヒロシマ・ナガサキに関する日米の「知の生産」のプロセスに迫った画期的研究。
序 章 広島・長崎と表象の政治
第1章 ドキュメンタリーとしての『ヒロシマ・モナムール』――語られなかった「幻の映画」をめぐって
第2章 亀井文夫と一九五〇年代の初期原爆映画――被爆者をどう描くか
第3章 視られる者から視る者へ――「原爆一号」吉川清が問いかけたもの
第4章 日仏合作と核大国アメリカの影――『ヒロシマ・モナムール』における占領の記憶
第5章 林京子の被爆者「以上」の文学――一人きりのディアスポラ
あとがき
主な参考文献
第1章 ドキュメンタリーとしての『ヒロシマ・モナムール』――語られなかった「幻の映画」をめぐって
第2章 亀井文夫と一九五〇年代の初期原爆映画――被爆者をどう描くか
第3章 視られる者から視る者へ――「原爆一号」吉川清が問いかけたもの
第4章 日仏合作と核大国アメリカの影――『ヒロシマ・モナムール』における占領の記憶
第5章 林京子の被爆者「以上」の文学――一人きりのディアスポラ
あとがき
主な参考文献
柴田優呼(Yuko Shibata)
明治学院大学国際平和研究所研究員、アカデミック・ジャーナリスト。著書にProducing Hiroshima and Nagasaki : Literature, Film, and Transnational Politics(University of Hawai‘i Press, 2018年)、『“ヒロシマ・ナガサキ” 被爆神話を解体する──隠蔽されてきた日米共犯関係の原点』(作品社,2015年)がある。このほか欧米で学術出版された英語書籍、朝日新聞取材班に参加して出版された日本語書籍など共著多数。アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、日本の大学教員を歴任。コーネル大学Ph.D.
明治学院大学国際平和研究所研究員、アカデミック・ジャーナリスト。著書にProducing Hiroshima and Nagasaki : Literature, Film, and Transnational Politics(University of Hawai‘i Press, 2018年)、『“ヒロシマ・ナガサキ” 被爆神話を解体する──隠蔽されてきた日米共犯関係の原点』(作品社,2015年)がある。このほか欧米で学術出版された英語書籍、朝日新聞取材班に参加して出版された日本語書籍など共著多数。アメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、日本の大学教員を歴任。コーネル大学Ph.D.