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2021.06.08
世界 2021年7月号
【特集1:スマホとヒトと民主主義】【特集2:さらば、オトコ政治】
■特集1 スマホとヒトと民主主義
登場からわずか10年で、私たちヒトの行動を大きく変容させたデジタル端末、スマホ。
パンデミックと「成長戦略」が加速させるこの技術変革の大波は、社会のありようをも変化させつつある。
あまりに変化は速く、十分な説明や心身への影響の検証、理解と納得、そして合意を求める声は、「もっと便利に!」という衝動を前に、かき消されがちだ。クタクタに疲れ、休息を求めていても、もうこの流れを押しとどめられはしない、そう観念していないか。
だが、だからこそ、議論したい。
情報との接触の変化は、私たちの社会と政治に何をもたらすのか。デジタル端末を操作しつづける生活が、子どもたちの心身にどんな影響を与えるのか。
デジタル技術とヒトと社会のより良い関係をデザインするために、特集する。
登場からわずか10年で、私たちヒトの行動を大きく変容させたデジタル端末、スマホ。
パンデミックと「成長戦略」が加速させるこの技術変革の大波は、社会のありようをも変化させつつある。
あまりに変化は速く、十分な説明や心身への影響の検証、理解と納得、そして合意を求める声は、「もっと便利に!」という衝動を前に、かき消されがちだ。クタクタに疲れ、休息を求めていても、もうこの流れを押しとどめられはしない、そう観念していないか。
だが、だからこそ、議論したい。
情報との接触の変化は、私たちの社会と政治に何をもたらすのか。デジタル端末を操作しつづける生活が、子どもたちの心身にどんな影響を与えるのか。
デジタル技術とヒトと社会のより良い関係をデザインするために、特集する。
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┃特集1┃スマホとヒトと民主主義
┗━━━╋…────────────────────────────────
〈歪むヒトと社会〉
便利な端末が私たちにしていること
橋元良明(東京女子大学)
〈何が起きているか〉
スマホ社会はなぜ生きにくいか
徳田雄洋(東京工業大学名誉教授)
〈発達への理解を〉
デジタル端末と子どもたち――小児科医の警鐘
内海裕美(小児科医)
〈加速への不適応〉
スマホ社会のメンタルヘルス
岡安孝弘(明治大学)
〈技術の暴力〉
スマホとデジタル全体主義
百木 漠(関西大学)
┏━━━┓
┃特集2┃さらば、オトコ政治
┗━━━╋…────────────────────────────────
〈「逆差別」ではない〉
クオータの取扱説明書(トリセツ)――なぜ候補者を女性に割り当てるのか
三浦まり(上智大学)
〈政治の平等の最低条件〉
「政治とお金」のジェンダー格差――女性を阻む政治資金問題の解消へ
シン キヨン(お茶の水女子大学)
〈地方政治から変えていく〉
議会のハラスメントはなぜ止まらないのか――多様な政治のための障壁と希望
伊藤正子(川越市議)、田中まどか(日高市議)、東友美(町田市議)
〈当たり前の政治へ〉
炎。新宿区パートナーシップ制度をめぐる状況報告
よだかれん(新宿区議)
〈”120位”からの脱却を〉
女性の権利を国際基準に――女性差別撤廃条約から考える
山下泰子(文京学院大学名誉教授)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆注目記事
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〈地球規模の移動〉
気候難民の世紀――国際社会の新たな課題
井田徹治(共同通信社編集委員)
〈緊急掲載〉
インドのパンデミック――私たちは人道に対する罪を目撃している
アルンダティ・ロイ(作家)、訳・解説=竹中千春
〈「報復の連鎖」なのか?〉
停戦でも消えない課題――パレスチナと国際社会
鈴木啓之(東京大学)
〈インタビュー〉
原発被災地で、それでも手をとりあって進んでいく――福島県大熊町、富岡町から
木幡ますみ(大熊町議),高野匠美(富岡町議)
《新たな治安立法》
〇要塞地帯法の再来
海渡雄一(弁護士)
〇重要施設等周辺住民監視法――その欠陥と危険性
仲松正人(弁護士)
〈ルポ〉
なぜ彼は加害者になったのか――京都アニメーション放火殺人事件(上)
千葉紀和(毎日新聞)
〈「国軍の友人」でよいのか〉
ミャンマーのクーデターと日本の責任――(下)国軍と日本政府・企業の関係解明へ
木口由香(メコン・ウォッチ)
〈戦争と人間〉
泰緬鉄道で交錯した人生――李鶴来とダンロップ
ガバン・マコーマック(オーストラリア国立大学名誉教授)、訳=吉永ふさ子
〈相撲民族主義を超えて〉
国粋主義に沈む大相撲――相撲協会「入日本化」提言のここがおかしい
和田靜香(ライター)×星野智幸(作家)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇世界の潮
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇「カストロ後」時代のキューバ
伊高浩昭
◇東芝はどこに行くのか?――買収騒動と変わらぬ企業体質
今沢 真
◇ドイツ緑の党 躍進の背景
小野 一
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇SEKAI Review of Books
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇アメリカ白人社会の格差と病――アン・ケース、アンガス・ディートン著『絶望死のアメリカ』ほか
会田弘継(関西大学客員教授)
◇読書の要諦――サイエンス マーシャン放浪記
植木不等式(サイエンスライター)
◇【連載】読書会という幸福 第19回 情けない男たちの物語
向井和美(翻訳家、司書)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●連載
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
----〈新連載〉-----------
●分水嶺II コロナ緊急事態と専門家 【第1回】
専門家の乱
河合香織(ノンフィクション作家)
----〈好評連載〉----------
●コロナ戦記【第10回】
大阪医療砂漠
山岡淳一郎(ノンフィクション作家)
●いま、この惑星で起きていること【第19回】
観測が明らかにする気象の現在
森さやか(気象予報士)
●県境の町【第5回】
市民、陳情に動く
吉田千亜(ライター)
----------------------------
●メディア批評【第163回】
神保太郎(ジャーナリスト)
●片山善博の「日本を診る」【140】
災害時における個人情報開示の是非
片山善博(早稲田大学)
●脳力のレッスン【231】
国家神道への視界――萌芽と展開、そして残影
寺島実郎
●亡所考 【第7回】
そこにいたケモノたち 毛皮獣養殖の地域史
北條勝貴(上智大学)
●沖縄(シマ)という窓――サンマデモクラシー 獲得した民主主義
松元剛(琉球新報)
●原発月報─(21・4~5)
福島原発事故記録チーム
●ドキュメント激動の南北朝鮮【287】(21・4~5)
編集部
●ことわざの惑星
金井真紀(イラストレーター)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○読者投句・岩波俳句
選・文 池田澄子(俳人)
○アムネスティ通信
○読者談話室
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○表紙写真
ケンタッキー・ダービーを訪れた女性。2021年5月1日、米ケンタッキー州ルイビル(ロイター=共同)
○デザイン
赤崎正一 + 佐野裕哉 (協力=国府台さくら)
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編集後記
┃特集1┃スマホとヒトと民主主義
┗━━━╋…────────────────────────────────
〈歪むヒトと社会〉
便利な端末が私たちにしていること
橋元良明(東京女子大学)
〈何が起きているか〉
スマホ社会はなぜ生きにくいか
徳田雄洋(東京工業大学名誉教授)
〈発達への理解を〉
デジタル端末と子どもたち――小児科医の警鐘
内海裕美(小児科医)
〈加速への不適応〉
スマホ社会のメンタルヘルス
岡安孝弘(明治大学)
〈技術の暴力〉
スマホとデジタル全体主義
百木 漠(関西大学)
┏━━━┓
┃特集2┃さらば、オトコ政治
┗━━━╋…────────────────────────────────
〈「逆差別」ではない〉
クオータの取扱説明書(トリセツ)――なぜ候補者を女性に割り当てるのか
三浦まり(上智大学)
〈政治の平等の最低条件〉
「政治とお金」のジェンダー格差――女性を阻む政治資金問題の解消へ
シン キヨン(お茶の水女子大学)
〈地方政治から変えていく〉
議会のハラスメントはなぜ止まらないのか――多様な政治のための障壁と希望
伊藤正子(川越市議)、田中まどか(日高市議)、東友美(町田市議)
〈当たり前の政治へ〉
炎。新宿区パートナーシップ制度をめぐる状況報告
よだかれん(新宿区議)
〈”120位”からの脱却を〉
女性の権利を国際基準に――女性差別撤廃条約から考える
山下泰子(文京学院大学名誉教授)
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◆注目記事
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〈地球規模の移動〉
気候難民の世紀――国際社会の新たな課題
井田徹治(共同通信社編集委員)
〈緊急掲載〉
インドのパンデミック――私たちは人道に対する罪を目撃している
アルンダティ・ロイ(作家)、訳・解説=竹中千春
〈「報復の連鎖」なのか?〉
停戦でも消えない課題――パレスチナと国際社会
鈴木啓之(東京大学)
〈インタビュー〉
原発被災地で、それでも手をとりあって進んでいく――福島県大熊町、富岡町から
木幡ますみ(大熊町議),高野匠美(富岡町議)
《新たな治安立法》
〇要塞地帯法の再来
海渡雄一(弁護士)
〇重要施設等周辺住民監視法――その欠陥と危険性
仲松正人(弁護士)
〈ルポ〉
なぜ彼は加害者になったのか――京都アニメーション放火殺人事件(上)
千葉紀和(毎日新聞)
〈「国軍の友人」でよいのか〉
ミャンマーのクーデターと日本の責任――(下)国軍と日本政府・企業の関係解明へ
木口由香(メコン・ウォッチ)
〈戦争と人間〉
泰緬鉄道で交錯した人生――李鶴来とダンロップ
ガバン・マコーマック(オーストラリア国立大学名誉教授)、訳=吉永ふさ子
〈相撲民族主義を超えて〉
国粋主義に沈む大相撲――相撲協会「入日本化」提言のここがおかしい
和田靜香(ライター)×星野智幸(作家)
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◇世界の潮
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◇「カストロ後」時代のキューバ
伊高浩昭
◇東芝はどこに行くのか?――買収騒動と変わらぬ企業体質
今沢 真
◇ドイツ緑の党 躍進の背景
小野 一
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◇SEKAI Review of Books
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◇アメリカ白人社会の格差と病――アン・ケース、アンガス・ディートン著『絶望死のアメリカ』ほか
会田弘継(関西大学客員教授)
◇読書の要諦――サイエンス マーシャン放浪記
植木不等式(サイエンスライター)
◇【連載】読書会という幸福 第19回 情けない男たちの物語
向井和美(翻訳家、司書)
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●連載
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----〈新連載〉-----------
●分水嶺II コロナ緊急事態と専門家 【第1回】
専門家の乱
河合香織(ノンフィクション作家)
----〈好評連載〉----------
●コロナ戦記【第10回】
大阪医療砂漠
山岡淳一郎(ノンフィクション作家)
●いま、この惑星で起きていること【第19回】
観測が明らかにする気象の現在
森さやか(気象予報士)
●県境の町【第5回】
市民、陳情に動く
吉田千亜(ライター)
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●メディア批評【第163回】
神保太郎(ジャーナリスト)
●片山善博の「日本を診る」【140】
災害時における個人情報開示の是非
片山善博(早稲田大学)
●脳力のレッスン【231】
国家神道への視界――萌芽と展開、そして残影
寺島実郎
●亡所考 【第7回】
そこにいたケモノたち 毛皮獣養殖の地域史
北條勝貴(上智大学)
●沖縄(シマ)という窓――サンマデモクラシー 獲得した民主主義
松元剛(琉球新報)
●原発月報─(21・4~5)
福島原発事故記録チーム
●ドキュメント激動の南北朝鮮【287】(21・4~5)
編集部
●ことわざの惑星
金井真紀(イラストレーター)
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○読者投句・岩波俳句
選・文 池田澄子(俳人)
○アムネスティ通信
○読者談話室
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○表紙写真
ケンタッキー・ダービーを訪れた女性。2021年5月1日、米ケンタッキー州ルイビル(ロイター=共同)
○デザイン
赤崎正一 + 佐野裕哉 (協力=国府台さくら)
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編集後記