かざる日本

「この世ならざるもの」を招き寄せ、日常を聖化する〈かざり〉の営み。その術式を闡明する。カラー図版多数。

かざる日本
著者 橋本 麻里
ジャンル 書籍 > 単行本 > 芸術
刊行日 2021/12/08
ISBN 9784000615105
Cコード 0072
体裁 四六 ・ 上製 ・ カバー ・ 254頁
定価 2,860円
在庫 在庫あり
「この世ならざるもの」を招き寄せ、日常を異化し、聖化し、荘厳する。〈かざる〉という営みには、私たちの心をざわめかせる不穏な力がそなわっている。霊威を放つ帯、無限の創造性を湛えた一条の紐、あるいは色や、香りや、音や、味──美術・工芸はもちろん、ありとある領域に分け入り、〈かざり〉の術式を闡明する。
まえがき

組紐  はじまりの紐
座敷飾り  かざる方程式
供花神饌  聖なる奇観
紅  赤の蕩尽
香木  見ることも書くことも叶わぬかざり
鼈甲  鼈甲は眼で舐めろ
帯  神々を招く帯
茶室  黄金の仮想現実
薩摩切子  ガラスの剛毅
変化朝顔  奇想の花
結髪  髪を制するかたち
料紙装飾  光ふる紙
表装  再創造としての表装
刀剣  武士の魂は「おかざり」か?
音  音の祭り
螺鈿  本質としての表層
水引折形  水引に張りつめる力
ガラス  光を封じたグラス
和食  懐石にしぶく徴
かざる日本  かざりの働き

あとがき
図版出典一覧
索引
橋本麻里(はしもと まり)
日本美術を主な領域とするライター、エディター。公益財団法人永青文庫副館長。金沢工業大学客員教授。
神奈川県生まれ。国際基督教大学卒業。新聞・雑誌等への寄稿のほか、NHKの美術番組などを中心に、日本美術の楽しく、わかりやすい解説に定評がある。展覧会企画に「末法/Apocalypse 失われた夢石庵コレクションを求めて」(細見美術館、2017年)や「北斎づくし」(東京ミッドタウン・ホール、2021年)、「KUMIHIMO The Art of Japanese Silk Braiding by DOMYO」(JAPAN HOUSE、2021年~)など。著書に『橋本麻里の美術でたどる日本の歴史』全3巻(汐文社)、『京都で日本美術をみる【京都国立博物館】』(集英社クリエイティブ)、『変り兜 戦国のCOOL DESIGN』(新潮社)など多数。
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