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職業としての官僚

霞が関官僚の職業実態を示し、官僚が国民や政治に対し担うべき役割を我が事として考える必要を説く。

職業としての官僚
著者 嶋田 博子
通し番号 新赤版 1927
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 政治
刊行日 2022/05/20
ISBN 9784004319276
Cコード 0231
体裁 新書 ・ 286頁
在庫 在庫あり
旧態依然のイメージで語られ続ける霞が関官僚の職業実態を示し、職業としての官僚が国民や政治に対し担うべき役割、現状をあるべき官僚像に近づける方途を、政官関係の歴史的変遷、各国比較などを交えながら考える。メディアでのバッシングや政治主導の掛け声だけに満足せず、我が事として官僚を見つめる必要を説く。
 はじめに

第1章 日本の官僚の実像――どこが昭和末期から変化したのか
 1 職業の外面的事情
 2 仕事の内容
 3 各省当局の工夫
 4 小括――合理性や官民均衡が強まった半面、政治的応答は聖域化

第2章 平成期公務員制度改革――何が変化をもたらしたのか
 1 近代官僚制の創設から昭和末期まで
 2 改革を考える枠組み
 3 時系列でみる改革
 4 平成期改革の帰結
 5 小括――改革項目のつまみ食いによって、官僚が「家臣」に回帰

第3章 英米独仏4か国からの示唆――日本はどこが違うのか
 1 4か国の官僚の実像
 2 4か国の政官関係
 〈コラム1〉国際機関人事
 〈コラム2〉規範にはならない「専門性」
 3 近年の変化
 4 小括――日本の特徴は、①政治的応答の突出、②無定量な働き方、③人事一任慣行

第4章 官僚論から現代への示唆――どうすれば理念に近づけるのか
 1 官僚制改善に向けた手がかり
 2 感情を排した執行か、思考停止の回避か(ドイツ)
 3 政治の遮断か、専門家の自律か、それとも政治への従属か(米国)
 4 企業経営型改革か、国家固有の現代化か
 5 「民主的統制」への新たな視点
 6 小括――「あるべき官僚」を実現させるには、自分ごとでとらえる必要

結び――天職としての官僚

 あとがき
 参考文献
 年表(公務員制度に関する主な変化)
嶋田博子(しまだ ひろこ)
1964年生まれ.1986年京都大学法学部卒,人事院入庁.英オックスフォード大学長期在外研究員(哲学・政治・経済MA),総務庁(現・総務省),外務省在ジュネーブ日本政府代表部,人事院事務総局総務課長,同給与局次長,同人材局審議官等を経て,
現在―京都大学公共政策大学院教授(人事政策論).博士(政策科学)
著書―『政治主導下の官僚の中立性』(2020年慈学社出版)
共著―森園幸男他編『逐条国家公務員法』(2015年学陽書房),村松岐夫編著『公務員制度改革――米・英・独・仏の動向を踏まえて』(2008年学陽書房)ほか

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