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アメリカとは何か 自画像と世界観をめぐる相剋

トランプ後、一段と広がりと深さを増す米国の分断状況。「理念の共和国」の民主主義はどこへ向かうのか?

アメリカとは何か 自画像と世界観をめぐる相剋
著者 渡辺 靖
通し番号 新赤版 1938
ジャンル 書籍 > 岩波新書 > 現代世界
刊行日 2022/08/19
ISBN 9784004319382
Cコード 0236
体裁 新書 ・ 232頁
在庫 在庫あり
ポピュリズムやナショナリズムの台頭、社会的分断の深化、Qアノンはじめ陰謀論の隆盛、専制主義国家による挑戦などを前に、理念の共和国・米国のアイデンティティが揺らいでいる。今日の米国内の分断状況を観察し続けてきた著者が、その実態を精緻に腑分けし、米国の民主主義、そしてリベラル国際秩序の行方を展望する。
 はしがき――「ノースカロライナ州カリタックのPM」の不満

第1章 自画像をめぐる攻防
 1 米国という実験
 2 米国流「リベラル」の誕生
 3 米国流「保守」の逆襲
 4 オバマとトランプをつなぐもの
 5 ペイリオコンと右派ポピュリズム
 6 民主社会主義と左派ポピュリズム
 7 異彩を放つリバタリアン
 8 トライバリズムの時代

第2章 ラディカル・アメリカ
 1 コロナ禍の政治学
 2 先鋭化する陰謀論
 3 BLM運動をめぐる攻防
 4 キャンセル文化とウォーク文化
 5 過激化する対立
 6 人種をめぐる駆け引き

第3章 米国モデル再考
 1 米国例外主義
 2 古典的帝国としての米国
 3 ダブルスタンダードと反米主義
 4 リベラル国際秩序
 5 権威主義国家による挑戦
 6 リベラル疲れ

第4章 分裂する世界認識
 1 パラレルワールド
 2 権威主義が見る世界
 3 民主社会主義が見る世界
 4 リバタリアンが見る世界
 5 リトレンチメント論争
 6 漂流する共和党
 7 中国問題
 8 アフガン撤退の意味

第5章 分断社会の行く末
 1 強まる遠心力
 2 楽観的シナリオ
 3 反動と障壁
 4 悲観的シナリオ
 5 アフター・ナショナリズム
 6 新たなリスク
 7 デジタル・レーニン主義
 8 問われるメタ・ソフトパワー

 あとがき
 索 引
渡辺 靖

1967年 生まれ.慶應義塾大学SFC教授.97年ハーバード大学Ph.D.(社会人類学).ハーバード大学国際問題研究所などを経て,2005年より現職.ケンブリッジ大学フェロー,パリ政治学院客員教授などを歴任.専門は現代米国論,パブリック・ディプロマシー論.日本学術振興会賞,日本学士院学術奨励賞受賞.
著書(単著)-『アフター・アメリカ』(慶應義塾大学出版会.サントリー学芸賞,アメリカ学会清水博賞,義塾賞)
  『アメリカン・デモクラシーの逆説』『〈文化〉を捉え直す』(以上,岩波新書)
  『文化と外交』『リバタリアニズム』『白人ナショナリズム』(以上,中公新書)
  ほか多数.

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