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岩波科学ライブラリー

環境DNA入門

ただよう遺伝子は何を語るか

生きものたちが「そこにいた」痕跡、環境DNA。分析の第一人者が、その驚くべき可能性を語る。

環境DNA入門
著者 源 利文
通し番号 315
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 岩波科学ライブラリー
書籍 > 岩波科学ライブラリー > 生態・環境
シリーズ 岩波科学ライブラリー
刊行日 2022/11/17
ISBN 9784000297158
Cコード 0345
体裁 B6 ・ 並製 ・ 120頁
在庫 在庫あり
魚も、カエルも、私たちも、DNAを撒きちらしながら生きている!? 生きものたちが「そこにいた」痕跡、環境DNAは、生物研究の新たな扉を開きつつある。川や海の水をくめばそこにすむ魚がわかり、葉っぱに残されたはみ跡から「犯人」がわかる――。分析の黎明期を知る第一人者が、その驚くべき可能性を臨場感たっぷりに語る。
◆正誤表 ☞ PDFファイル[141KB]
1 DNAはただよう
 生物の遺伝を担うDNAとRNA
 生きものはDNAを「出して」いる
 世界はDNAで満ちている?

2 「環境DNA」の発見
 微生物をごっそり分析
 PCR法による遺伝子の増幅
 永久凍土からマンモスのDNA
 コイヘルペスの研究……のはずだった
 池の水からカエルのDNA!?
 1種がだめなら多種系だ
 水槽実験でつまずく
 満を持しての学会発表……だったのに
 ギリギリで一番乗り

 コラム●実験者の心意気

3 いるかいないか、どれだけいるか
 環境DNA分析ことはじめ
 特定の種がいるか、いないか
 外来種ブルーギルを追え!
 オオサンショウウオはどうか
 11年ぶりの発見
 「どれだけいるか」の難しさ
 舞鶴湾にマアジは何匹?

 コラム●葉っぱを食べた「犯人」のDNA
 コラム●使い回しが利く環境DNAサンプル

4 川ごと、国ごと、時空も超えて
 「そこにいるもの全部」を調べる
 驚異のMiFish
 琵琶湖に魚は何種いる?
 全国一斉採水調査
 水飲み場に来たのはだれだ
 ネス湖でネッシーを探す?
 ヒルが吸った血から……
 感染症リスクはどこにある?
 堆積物から過去を復元

 コラム●やってみよう! 環境DNA研究

5 ただようDNA、未来へ
 繁殖はいつ、どこで?
 環境DNAの「新鮮さ」を測る
 環境RNA──「知られざる生態」に迫れるか
 空気中をただようDNA
 分析技術のさらなる未来

 コラム●下水から新型コロナウイルスを検出

 あとがき
 引用文献
源 利文(みなもと としふみ)
1973年東京都国分寺市生まれ。2003年京都大学大学院理学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。学生時代は魚類の視覚生理生態学を専門とし,その後,体内時計の分子メカニズムや感染症の生態学などの研究に従事。近年ではマクロ生物の環境DNA分析を主な専門としている。現在,神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授。趣味はバレーボール。神戸大学女子バレーボール部の顧問,監督であると同時に,今でもプレーヤーとして活動している。

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