科学

2002年バックナンバー


定価は本体価格+税になります。

 

バックナンバーのリストには品切も含まれております。
在庫のご確認・ご注文は岩波書店 読者係までご連絡ください。
(TEL:03−5210−4111   FAX: 03−3263−6999)

 

購読のご案内

科学トップページ

2001年

2000年以前

Vol. 72(2002年)

 12月号( 特集=山の現在,本体価格1429円)
 山は,希少生物種の生息地として特別な場所であるだけでなく,水源をはじめとして,日常生活の上でも不可欠の存在です.本特集では,自然科学的視点から山を描き出した上で,世界各地の山岳地域でおきている問題の実態を明らかにしていきます.
山と野外科学 梅棹忠夫,山の美しさと人間─山を思うとき,日本の高山-その特異性と美しさ,なぜ人は高地に暮らすようになったのか?,日本・山間地域の集落と過疎問題など.そのほか,【連載】ちびっこチンパンジー,サブダクションファクトリー,今井功先生の新物理感覚(最終回)科学通信 など.

 11月号( 特集=学問の豊かさを伝えるには,本体価格1238円)
 かたい響きのある「学問」という単語ですが,口当たりのいいやさしい話ばかりでは人間の思考を支え,鍛えることはできません.「理科ばなれ」「知ばなれ」という現象の原因を探りつつ,5本の討論を通じ「教育」と「学問」の存在を改めて問い直します.
学問の豊かさを「求めて」 伊藤邦武,鼎談:進化論の消えた生物学教科書,討論:なぜ数学は教育の中心にあるか,鼎談:フィールドの楽しさ,対談:生きる力と科学教育など.そのほか,新連載ケンブリッジだより,ある科学者の本音,研究者人生双六講義(最終回)科学通信 など.

 10月号( 特集=環境・健康とリスク-何が課題か,本体価格1238円)
 情報過多の昨今において,「能動的に引き受ける危険性」としてのリスクは,意志決定の際の合理的判断のために不可欠なものと言えます.その一方で,不確実さを伴うリスク評価や単純な数値化への違和感など,批判も多くあります.本特集では,複数の論点を掲げ,リスク論に関する議論の素材を提示しました.
リスクと科学者の役割 鈴木継美, 討論:リスク論は社会のなかでどのように使われているのか,化学物質の健康リスク評価と不確実性,リスク便益分析と倫理,リスクと社会的リンクなど.そのほか,【連載】サブダクションファクトリー,今井功先生の新物理感覚,科学通信 など.

 9月号( 特集=ヒト知性の脳科学はどこまで可能か,本体価格1238円)
 身近な“小宇宙”としての脳ブームが続く中,今何が解明されていないのか,あるいは現在の研究手法がどこまで有効なのかという根本的な問いは,あまり積極的に交わされることがありません.本書では,脳のはたらきに関わる分野の第一線で活躍中の研究者による討論を通じて,今後の脳研究の展開の手掛かりを探ります.
人の知性は特別なものか 日高敏隆, 討論:脳と言語と心の科学-その研究アプローチを探る,計算神経科学の挑戦,文法とは何か,生成文法は脳科学の指導原理となりうるかなど.そのほか,回転する卵はなぜ直立するのか【連載】生きる力と科学教育-筋ジストロフィーの生徒たちとの日々(最終回)科学通信 など.

 8月号( 特集=検証 地球サミットから10年─足踏みする時間はない,本体価格1238円)
 地球環境問題が世界共通の逼迫した課題となってから10年.しかし,その後各国の政治・経済の状況変化によって,環境問題が次第に隅へと追いやられた感は否めません.本特集では,各国の現状や問題点を取り上げ,科学的視点に立脚した持続可能な社会のあり方を議論します.
地球サミット10年の危機!! 古沢広祐, 不安定化する地球社会と持続可能な開発,資源・環境問題はなぜ放置されるのか,孤立主義を強める米国の環境政策,NGOの持つ可能性など.そのほか,競争激しいイネゲノム解読,予報か基礎研究か-地球科学の宿命,【連載】生きる力と科学教育-筋ジストロフィーの生徒たちとの日々,科学通信 など.

 7月号( 特集=エコツーリズムの展望─楽園への道,本体価格1143円)
 最近にわかに脚光を浴びつつある「エコツーリズム」.その語感から漠然とプラスイメージで語られることが多いものの,実情の認知度はいまだ十分とは言えません.本書では,世界各所のエコツアー現場からのリアルな声を基に,地球環境のあり方を見つめ直す契機として,エコツーリズムを捉えます.
楽園への旅 山田勇, エコツーリズムと生態資源,社会システムとしてのエコツーリズムに向けて,日本の自然公園・世界自然遺産とエコツーリズム,ガラパゴス諸島:苦悩するエコツーリズム先進地,など.そのほか,極超新星(ハイパーノバ)とは何か【連載】ちびっこチンパンジー,生きる力と科学教育-筋ジストロフィーの生徒たちとの日々,科学通信 など.

  6月号( 特集=旧石器考古学の可能性,本体価格1238円)
 ねつ造問題によって,旧石器考古学の信頼は1日にして失われました.小誌もその問題とは無関係ではありません.自戒をこめつつ,生まれ変わるべき旧石器考古学の可能性をさぐっていきます.
旧石器文化研究と現代社会 藤本強旧石器研究の現代的意義, 旧石器時代をフィールドから見つめなおす,ヨーロッパ旧石器考古学のアーケオロジー,朝鮮半島旧石器研究の新たな展開,などそのほか,コウモリガ−奇妙なガの世界,【連載】細胞から見た新しき進化論(最終回),生きる力と科学教育−筋ジストロフィーの生徒たちとの日々,科学通信 など.

  5月号( 特集=ランドスケープ−科学とデザインをむすぶもの,本体価格1143円)
 人間がよりよく生存していくための重要なキーワード「ランドスケープ」.科学によってデザインの合理性が保証されてはじめて,意味のあるランドスケープが創造できるのです.
経験知から科学知へ 武内和彦【対談】科学と芸術をつなぐもの−言語としてのランドスケープ, 日本のランドスケープ─農村の風景をめぐって,ランドスケープ保全と都市景観デザイン,ランドスケープデザインの現場から,など.そのほか,【連載】研究者人生双六講義,生きる力と科学教育−筋ジストロフィーの生徒たちとの日々,科学通信 など.

  4月号( 特集=研究者としての人生とは?,本体価格1333円)
 最大の財産は自分自身.研究者への平坦ではない道を歩もうとしている人はもちろん,そうでない人にもいろいろ参考になる特集です.
科学者のありかた 養老孟司【討論】大学におけるまっとうな「男女関係」のあり方,研究者を目指す若手への支援,【討論】ポスドク問題は解決できるのか,先輩からのメッセージ,など.そのほか,検証旧石器発掘捏造事件(第6回),新連載研究者人生双六講義,新連載生きる力と科学教育−筋ジストロフィーの生徒たちとの日々,科学通信 など.

  3月号( 特集=人間理解の科学的基礎−物質的および非物質的側面,本体価格1333円)
 「人間理解」という大きな目標に向けて,科学はどのように進んでいくのでしょうか.[脳],[遺伝子]などの最新の知見から,人間存在のあり方,文明論まで,重要な問題を考える糸口が見えてきます.
21世紀の生命科学 浜 清【座談会】人間理解の基礎とは─宗教・思想・科学,人間の脳活動の画像化─歴史と展望,親から子に引き継がれる遺伝的要因─ゲノム刷り込みの影響,生命の知恵─多様性をもたらす無駄,ゲノムレベルにみられる人間の同胞性と共存原理,脳と知の共進化を探る など.そのほか,【インタビュー】発生から再生医療に挑む,科学通信 など.

  2月号( 特集=地球の中で水は何をしているのか−新しい地震像・火山像・地球進化論に向けて,本体価格1238円)
 20世紀の後半,プレートテクトニクスの誕生によって大きな変革を遂げた地球科学が,ふたたび変わろうとしています.地震発生,マグマの生成など様々な現象において,水が大きな役割を果たしていることがわかってきました.
基礎学術を守るために 上田誠也 【座談会】水惑星地球の新しい姿,水が描き変える日本列島のダイナミックな姿,変成岩は沈み込み境界の記録メディア,など.そのほか,【インタビュー】総合的ライフサイエンスをめざす,新連載細胞から見た新しき進化論, 科学通信 など.

  1月号( 特集=検証=昭和30年代−高度経済成長前の自然と暮らし,本体価格1429円)
 昭和30年代はじめの日本には,江戸時代以来の自然に依存した生産と生活がまだ残っていました.自然と暮らしの将来の望ましい姿を提示していくために,環境への科学的理解を踏まえて,近い過去を見直すという試みです.
1960年を中心とする10年間のこと 川那部浩哉 ,【自然と人々の知恵】,【豊かだった自然からの変化】,【自然を変えた人間活動】,【自然観・環境観の変化】.そのほか,2001年度ノーベル賞受賞者の業績と人柄,新連載ちびっこチンパンジー, 科学通信 など.

 

 

 

 



 

 

 

 

Copyright 2005 Iwanami Shoten, Publishers. All rights reserved. 岩波書店