科学

2003年バックナンバー


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2001年

2000年以前

Vol. 73(2003年)

 12月号( 特集=今西錦司─その思想と学問への志向,本体価格1333円)
 なぜ,いま今西錦司なのか?それは,閉塞感漂う現代科学への対極にあるべき存在だからです.本特集では,さまざまな分野・背景をもった著者陣が,それぞれ独自の視点から,今西錦司の足跡と学問に対する精神を振り返ります.
自然(ジネン)科学者の誕生 河合隼雄.【座談会】今西錦司と私,【座談会】今西錦司が発信するもの,壮大なフロンティア精神の現代的意義,今西錦司の反科学論,新連載京都発地球生態資源への旅 など.そのほか,【連載】科学技術奉行日記,アカデミック世界のマイノリティ,ケンブリッジだより.科学通信電磁波と脳障害など.

 11月号( 小特集=進化をめぐって,本体価格1143円)
 進化という語を含むキャッチコピーや,進化扱った科学通俗本が巷にあふれています.しかし,そこには様々な誤解も潜んでいるようです.進化をテーマとして,科学を正しくわかりやすく社会に届けるにはどうしたらよいかを探ります.
脱「進化論」,あるいは進化学のすすめ 石川統.【インタビュー】進化生物学をめぐる通俗科学書はなぜ氾濫するのか?,物語としての種の起源.そのほか,ヒトゲノム研究の競争,日本・モンゴル学術交流会,子どもの異常行動・脳の発達障害と環境化学物質汚染,【連載】科学技術奉行日記,アカデミック世界のマイノリティ.科学通信14による年代測定の現状 など.

 10月号( 特集=科学と言語,本体価格1238円)
 科学を専門としている人にとっても,言語は気になる話題ではないでしょうか.日本語で科学を語ることの意味は何なのか.さまざまな角度からせまります.
科学者とことば 木下是雄.【討論】科学と日本語,科学を語る言語-日本語と他言語からの考察,科学における日本語と英語-翻訳という視点から,漢文で数学はできるか,など.新連載環境汚染地域の子どもたち,新連載科学技術奉行日記,【連載】ケンブリッジだより,アカデミック世界のマイノリティ.科学通信Y染色体研究の新しい展開,前・中期旧石器捏造問題の検証 など.

 9月号( 特集=地震防災と危機管理-東海地震と地震研究をめぐる四半世紀,本体価格1619円)
 2003年は関東大震災から80周年目にあたります.また,地震による災害を防止・軽減する目的で制定された大震法ができてから四半世紀目にもあたる,いわば地震の節目の年です.本特集では,防災と地震予知を軸に,地震対策の糸口を探ります.
地震防災と地震研究 浜野洋三.震災対策としての免震と建築基準法,「市民による自立再建」めざす震災復興対策,地震予知研究の動向と可能性,大震法に科学的根拠はあるのか?,など.【連載】アカデミック世界のマイノリティ,ケンブリッジだより.科学通信緊急報告:宮城県北部地震−想定宮城県沖地震との関わり(長谷川昭),星座の中を移動する人工衛星を見つけよう! (川上紳一)など.

 8月号( 特集=宇宙に生まれた最初の星々,本体価格1143円)
 本特集では,星の「親子関係」を表す「世代」という言葉がキーワードです.130億年前のビッグバンから連綿と引き継がれてきた星の命や化学的進化について,最新の知見を紹介します.
中小望遠鏡が支える初期宇宙観測 安藤裕康.第一世代の星はいつ形成されたか?,観測から迫る宇宙の第一世代星,宇宙最初の星の生き残りを求めて,第一世代の超新星と極超新星による元素合成,など.【連載】アカデミック世界のマイノリティ,ちびっこチンパンジー,天と地と人の間で.科学通信関東圏における電力危機の実態と対応-消費者の視点からの考察(清藤正),HIV感染症の動向と耐性ウイルスへの対応(井田節子)など.

 7月号( 現場で語る地球の環境(第2回) 特集=アジアの農村で持続可能性を探る,本体価格1333円)
 近年はバリ島に代表される観光地として知られているインドネシアですが,産業的には未だ農業が重要な位置を占めています.本特集では,そこでの土地利用,農家経営の特質,農村社会の慣行などを科学的に見ていくことで,同じアジアに日本における持続可能な農業を模索します.
農村が支える21世紀アジア 武内和彦.インドネシアからの発信,アジアで持続的土地利用システムの確立を考える,物質フローからみた西ジャワ農村,熱帯ホームガーデン,座談会:持続的農村発展の可能性とその条件,など.そのほか,コスモス国際賞受賞記念インタビュー:チャールズ・ダーウィン研究所の活動とその精神,新連載アカデミック世界のマイノリティ,【連載】ケンブリッジだより.科学通信重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行と対応(岡田晴恵・田代眞人),「江戸のモノづくり」プロジェクト(佐藤賢一)など.

 6月号( 特集=検証 中生代の東アジアで何がおこったか--化石が語るジュラ紀・白亜紀の世界像,本体価格1143円)
 中国遼寧省の「熱河層群」という地層から,近年続々と恐竜化石が発掘されています.この地層は,初期鳥類・哺乳類などが新たに出現し,地球上に多種多様な大型動物が活躍し始めた「中生代」という時代のものです.本特集では,恐竜・鳥類・哺乳類・植物・気候といった様々な面から,ジュラ紀や白亜紀の世界像を俯瞰します.
中日共同研究への期待 李傳〓.四肢に羽根を持つ恐竜の発見,東アジアの中生代哺乳類,被子植物の初期進化と環境変動,日本と中国遼寧省の白亜紀陸上動物群の対比,など.そのほか,【連載】ケンブリッジだより.科学通信確定的になった宇宙の現在・過去・未来(杉山直),ニホンザル・鳴き声の生成 --言語起源論への新たな切り口(日原さやか・岡ノ谷一夫),など.(※〓は中国外字.『大漢和辞典』(諸橋轍次著,大修館書店刊)3巻5746番の字形.)

 5月号( 特集=モンゴル:環境立国の行方─人と自然の古くて新しい関係,本体価格1333円)
 環境問題は,21世紀を生きる私たちが克服しなければならない課題です.本特集では,環境保全と開発という問題の真っ只中にある「モンゴル」の問題を深く掘り下げていくことで,人間の生活と地球環境の保存とを同時に満たす方法を探ります.
土地所有の観念と環境問題 松原正毅.生まれ変わる遊牧論,[座談会]モンゴルからさぐる地球の未来,文献史料が描く多彩なモンゴル高原の姿,持続可能な遊牧社会は再生するか?など.そのほか,【連載】ケンブリッジだより.科学通信インタビュー:新展開を迎えた化石人類学(諏訪元),「もんじゅ」設置許可処分無効判決の意味するもの(福武公子),など.

 4月号( 特集=ヒトゲノム解読完了,その先は?,本体価格1619円)
 2003年4月14日に解読完了が宣言されたヒトゲノムプロジェクト.しかし,これは大きな到達点の1つではあっても,決して終点ではありません.本特集では,個別のテーマからゲノム研究の未来をにらみながら,単なる科学プロジェクトにとどまらない,ゲノム時代の社会のあり方を議論します.
生命科学の転換点としてのヒトゲノム解読 榊佳之.私が考える未来:生存戦略の解明・これからのゲノム解読・タンパク質・情報,ヒトゲノムプロジェクト,ポストゲノムシークエンス,インタビュー:サルストン・コリンズ博士にきく,など.そのほか,【連載】ケンブリッジだより.科学通信インタビュー:深海掘削にかける夢(平朝彦),など.

 3月号( 特集=良い研究環境を見つける・作る,本体価格1238円)
 本特集は,2002年4月号「研究者の人生とは?」の続編ともいうべき内容で,研究者の「研究環境」を複数の視点から議論します.大学,研究所,民間企業という「場所」の比較から,コラムではさまざまな分野の研究者の実体験にもとづいたメッセージまで,これから新たな研究環境を求める方必見の特集です.
研究者に求められる「魂」 ロバート・ゲラー.討論:理想の研究室選び,「大学生,科学者と対話する」,大学生の悩みをさぐる,コラム:良い研究環境とは?など.そのほか,【連載】ケンブリッジだより,ある科学者の本音(最終回)科学通信インタビュー:フィリップアンダーソン博士に聞く,など.

 2月号( 特集1=二重らせん発見50周年,特集2=水問題の新しい局面,本体価格1238円)
 2003年はワトソン=クリックによるDNAの二重らせん構造が発見されてから50年目に当たります.本特集では,ゲノム,ガン研究,免疫学,発生学,進化学という特に分子生物学の影響が顕著な分野の研究者の対談を通して,50年前の生物学の「革命」の意味を改めて問い直します.
次の50年も主役はDNA? 中村桂子.特集1:日本における分子生物学の黎明(渡辺格・中村桂子),二重らせん発見以後の潮流(松原謙一・勝木元也),分子生物学がガン・免疫研究に与えた影響(豊島久真男・谷口維紹),発生学と進化学へのインパクト(岡田節人×宮田隆)など.特集2:水の国際化と日本,水の質を守るとはどのようなことか?など.そのほか,【連載】サブダクションファクトリー(最終回),ケンブリッジだより, 科学通信 など.

 1月号( 特集=海にもぐる動物の行動をさぐる,本体価格1333円)
 2002年は,あざらしのタマちゃんが話題となった年でした.しかし,タマちゃんの報道合戦からも分かるように,実は海洋動物の生態というのは未だ驚くほど情報が少ないのです.本特集では,データロガーという測定機械を用いて色々な海の動物の「ホントの姿」に迫ります.
再発見される生命のフロンティア 内藤靖彦,イルカは音で水中を探る,アザラシに見られた教育的遊泳行動?,サケの行動を探るなど.そのほか,2002年度ノーベル賞受賞者の業績と人柄,【記念対談】実験物理学への挑戦(小柴昌俊・佐藤勝彦),細胞から見た新しき進化論(番外),【連載】ケンブリッジだより.科学通信 など.

 

 

 

 



 

 

 

 

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