科学

2009年12月号
(Vol.79 No.12)

目次

 今年は7月に皆既日食を日本近辺で見ることができました。あいにく出かけられなかった編集子はテレビで見ましたが、十分心を動かされました。特集では、科学ライブラリーの『太陽は23歳!?』の著者である日江井榮二郎氏によるグラビア紀行文を掲載しています。もちろん、単なる印象記ではなく、専門家の目で、日食時に人を圧倒する周囲の色の謎を解くなど、科学的内容としても読み応えがあります。
 また以前から、最近の太陽黒点数が少ないことが話題になっていました。この 機会に、太陽の科学について特集した次第です。柴橋博資氏と一本潔氏による 二大解説に始まって、最新の理論と成果をわかりやすく伝えます。
 異色ですが、映画のテーマにもなっているマヤ文明における太陽と暦について、 青山和夫氏に現地の写真を多数交えつつ報告していただきます。もちろん、2012 年に「世界が終わる?」とマヤ人が考えていたわけではないようです。

 

  

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特集 
太陽活動の謎と発見

太陽とはどんな星か 柴橋博資
黒点とは何か 一本潔
日震学で探る太陽の内側 関井隆
磁場はなぜ生まれるのか 横山央明
コロナ加熱の謎に挑む 勝川行雄
フレア爆発のメカニズム 浅井歩
マヤ文明における太陽と暦─「四大文明」だけではない「真の世界史」のために 青山和夫

[グラビア紀行]
2009年7月22日硫黄島沖で見られた皆既日食 日江井榮二郎

[コラム]
惑星のオーロラ 小野高幸
太陽活動と宇宙線,そして気候変動 宮原ひろ子

[ミニコラム]
太陽極域の強磁場の発見 常田佐久
コロナを伝わる波動の発見 岡本丈典
短寿命水平磁場の発見 石川遼子
遅い太陽風の流源の発見 坂尾太郎
写真で見る硫黄島での観測 末松芳法

巻頭エッセイ 学ぶ・創る・遊ぶ
科学のバリュー  家正則

科学通信
科学の動向: 「第四紀」の重要性─地球史の中での新しい地位と定義 町田洋
科学ニュース: 都市域の地下水保全と利用についての新しい展開 村上道夫・黒田啓介・滝沢智
オピニオン: 科学コミュニケーションの展望 ─第4期科学技術基本計画に向けた4つの提案 横山広美
コラム生命をめぐる世界の潮流: アメリカの政権交代と 国際社会におけるクローン研究の倫理 池部織音
読者からの手紙: ノーベル物理学賞への第一歩FirstSteptoNobelPrizeinPhysics ─日本の高校生2人が受賞 上條隆志・吉埜和雄

……………報告・解説…………………………………………
インフルエンザ考 ─医療格差は最大のリスク因子,治療薬選択肢の拡大と普及を願う 永井美之

地球史を旅する(第7回)干上がった地中海を物語る石膏の崖(イタリア,シチリア島) 白尾元理
星砂Times(第28回)博物館と美術館 中嶋康裕
ちびっこチンパンジーと仲間たち(第96回)ボッソウ村に住むおばあさんチンパンジー 藤澤道子
数と漢字の物語(第18回)数奇な運命のもとに 円満字二郎
自然系博物館の未来(第7回)博物館が担う地域社会の“一翼”  浜口哲一
広辞苑を3倍楽しむ(第23回)黒穂菌 細矢剛

心にのこる 1冊
アーサー・クラインマン著『病いの語り─慢性の病いをめぐる臨床人類学』 柘植あづみ

書評
筧捷彦編著『目指せ!プログラミング世界一 ─大学対抗プログラミングコンテストICPCへの挑戦』 竹内郁雄  評

50年前には/75年前には

編集部に届いた本から

2009年総目次

次号予告

 

 

 

 



 

 

 

 

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