シリーズ 大学 1

グローバリゼーション,社会変動と大学

国境を越える教育システム,就職市場のグローバル化,知識生産の在り方の変化など,激変する環境に対する大学の模索を論じる.

グローバリゼーション,社会変動と大学
著者 広田 照幸 編集委員 , 吉田 文 編集委員 , 小林 傳司 編集委員 , 上山 隆大 編集委員 , 濱中 淳子 編集委員 , 白川 優治 編集協力
ジャンル 書籍 > 単行本 > 教育
書籍 > シリーズ・講座・全集
シリーズ シリーズ 大学
刊行日 2013/03/14
ISBN 9784000286114
Cコード 0337
体裁 四六 ・ 上製 ・ 206頁
定価 2,420円
在庫 在庫僅少
グローバリゼーションにより,大学は近年,従来の教育・研究活動,また社会との関係についての再考を迫られるようになった.世界中で進む学生の国境を越えた移動と大学教育の輸出入の拡大,就職市場のグローバル化,知と大学の関係の変化,英語教育の新展開,デジタルメディアの影響――.激変する環境への対応と模索を論じる.

■ 本シリーズのねらい

広田照幸(編集委員を代表して)

 資本・情報・労働力が国境を越えて移動するグローバリゼーションが急速に進展している.そうした大きな社会・経済の変動は,大学のあり方に根底からの変化を迫ってきている.本シリーズは,こうした大きな変動にさらされている現代の大学を,さまざまな角度から考察し,未来に向けて希望のもてる大学像を新たに紡ぎ出したいという思いから編まれている.
 大学が「象牙の塔」として,大学の外の動きに対して超然としていることは,もはやできない.しかし同時に,「知識基盤型社会への対応」「学習者本位の教育サービス」「ガバナンスの必要性」「効率化の必要性」など,近視眼的な改革キイ・ワードに振り回されるだけでは,大学がもつ多様な発展可能性が見失われてしまう.大学教育と職業との関係,大学教育と市民社会との関係,科学技術と社会(経済・政治・文化)との関係など,深く考えてみるべき課題は多い.
 本シリーズは,大学の組織の中で仕事をしている人たちのためだけに編まれるのではない.社会が大学を支え,大学が社会に役立つという関係を発展させていけるとすると,それはどういう方向に向かってなのか,といったことを考えられるようなシリーズにしたい.ただ現状を記述するだけでもなく,ただ技術的な改善の道をさぐるだけでもない.社会の大きな変化を見すえて大学のあり方を考察することで,これからの大学像や大学論の足場を構築することが,本シリーズのねらいである.


■ 全巻構成


第1巻
グローバリゼーション,
社会変動と大学
 
第2巻
大衆化する大学
――学生の多様化をどうみるか
 
第3巻
大学とコスト
――誰がどう支えるのか
 
第4巻
研究する大学
――何のための知識か
 
第5巻
教育する大学
――何が求められているのか
 
第6巻
組織としての大学
――役割や機能をどうみるか
 
第7巻
対話の向こうの大学像


■ 編集協力

白川優治(しらかわ ゆうじ)
1978年生まれ.千葉大学普遍教育センター助教.高等教育論.
広田照幸(ひろた てるゆき)
1959年生まれ.日本大学文理学部教授.教育社会学.

吉田 文(よしだ あや)
1957年生まれ.早稲田大学教育・総合科学学術院教授.教育社会学.

小林傳司(こばやし ただし)
1954年生まれ.大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授.科学技術論,科学哲学.

上山隆大(うえやま たかひろ)
1958年生まれ.慶應義塾大学総合政策学部教授.科学技術政策.

濱中淳子(はまなか じゅんこ)
1974年生まれ.独立行政法人大学入試センター研究開発部准教授.教育社会学,高等教育論.
ページトップへ戻る