現代の起点 第一次世界大戦 1

世界戦争

バルカン紛争から世界戦争へ――植民地やアジアにとっての大戦経験に光をあて,大戦の「世界性」を考察する.

世界戦争
著者 山室 信一 , 岡田 暁生 , 小関 隆 , 藤原 辰史
ジャンル 書籍 > シリーズ・講座・全集
日本十進分類 > 歴史/地理
シリーズ 現代の起点 第一次世界大戦
刊行日 2014/04/09
ISBN 9784000287111
Cコード 0322
体裁 A5 ・ 上製 ・ カバー ・ 266頁
在庫 品切れ
1914年6月,バルカン半島の紛争として勃発した戦争は植民地帝国の戦争へと姿を変える.戦場になったか否か,参戦したか否かを問わず,大戦の衝撃は世界に波及し,世界規模の社会変動を引き起こした.植民地やアジアにとっての大戦経験に光をあて,大戦の「世界性」を考察する.

編集にあたって

第一次世界大戦はヨーロッパ内戦でもなければ,第二次世界大戦への前哨戦でもない.それは人類史上最初の世界を巻き込んだ戦争であり,社会のすべてを動員せんとした戦争であり,人の精神のありようを根底から変えてしまった戦争でもあった.そして21世紀に至って,私たちは様々な位相において,第一次世界大戦が残した負の遺産に呪縛され続けている.このシリーズは,現代世界の幕開けを告げる出来事としての第一次世界大戦を,「世界性」「総体性」「感性」「持続性」という 四つの視点から,勃発より100年後の今日,改めて問い直そうとするものである.
2013年12月 編集委員一同
シリーズ総説
 世界戦争への道,そして「現代」の胎動 山室信一(京都大)

Ⅰ 総説
 1 ヨーロッパ戦線と世界への波及 小関 隆(京都大)・平野千果子(武蔵大)

Ⅱ 諸民族の大戦経験
 2 イギリス帝国とインド人兵士――「マーシャル・レイス」にとっての第一次世界大戦 石井美保(京都大)
 3 ロシアとオスマン帝国における動員と強制移住 伊藤順二(京都大)
 4 インド民族運動の転換 田辺明生(京都大)

Ⅲ 日本の参戦
 5 第一次世界大戦初期の日本外交――参戦から二十一ヵ条要求まで 奈良岡聰智(京都大)
 6 第一次世界大戦期日本における「戦後論」――未来像の大量生産 ヤン・シュミット(ルール大)

Ⅳ アジアへの波及
 7 中国ナショナリズムと第一次世界大戦 小野寺史郎(埼玉大)
 8 東南アジアにおける第一次世界大戦――『南洋日日新聞』からみた大戦の影響 早瀬晋三(早稲田大)
 9 オスマン帝国と第一次世界大戦 鈴木 董(東京大学名誉教授)

コラム
 南アフリカと第一次世界大戦 堀内隆行(新潟大)
 戦争イメージの「世界同時性」 ヤン・シュミット(ルール大)
 自治民政雑誌『斯民』に見る大戦 黒岩康博(天理大)
 朝鮮における第一次世界大戦 李昇燁(佛教大)
 アメリカ海軍と日本 布施将夫(京都外国語大)
 西原借款――東アジア経済史から見た大戦 籠谷直人(京都大)

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