朝尾直弘著作集 1
近世封建社会の基礎構造
「小領主」概念を提起し,中世から近世への歴史的展開の学説として大きな影響を与えてきた主著.
幕藩領主的な土地所有に対して,小領主的土地所有に注目して「小領主」概念を提起し,独自の近世社会成立史論を構築した主著(1967年刊).当時の太閤検地論争を,歴史の現場において検証しようとしたもので,中世から近世への歴史的展開を原理論ではなく生身の歴史実態として描きだす学説として,大きな影響を与えてきた.