子どもの頭の中をのぞいてみたくなる

『ちいさい言語学者の冒険』

(広瀬 友紀 著)

 身近に小さな子どもがいれば,舌足らずでちょっと変なことばづかいを耳にすることも多いでしょう。「これ食べたら死む?」と言ってみたり,「蚊に刺された」を「かににさされた」と言ってみたり。そんなとき,まだまだ幼くてかわいいなあ,と思いながら笑っておしまいにするのが普通でしょうが,じつは子どもの頭の中ではすごいことが起きています。それは言語獲得という冒険。大人よりも筋の通ったことばの規則を自力で見つけ出し,見つけた規則は使えそうな場面でどんどん使おうとしています。子どものおしゃべりが今以上に楽しめること間違いなしのこの本は,生意気な口応えさえ感心したり面白がったりする余裕をくれるかもしれません。

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