今年もまた,パンダの春がやってきた

倉持 浩『パンダ――ネコをかぶった珍獣』

 先日,上野動物園の2頭のパンダのうち雄のリーリーに発情の兆候がみられたと報じられました.今年もまた,パンダの発情期がめぐってきたわけです.

 なにかとニュースになる生き物,パンダ.動物園ではほぼ「食べているか,寝ているか」の姿しか見せることのない彼らは,その実いったいナニモノで,どんな暮らしをしているのか.なぜ繁殖にこれほど期待がかかり,にもかかわらず,なかなか成就しないのはなぜなのか…….生態から進化,人とのかかわりの歴史まで,上野で10年あまりもパンダの飼育係をつとめた倉持さんが,余すところなく伝えます.激務の合間をぬって執筆された,力作です.

 2012年7月,リーリーとシンシンの間に生まれた初めての赤ちゃんをめぐる顛末は,いつ読んでも,こみ上げてくるものがあります.この春,パンダが知りたい!と思った方はぜひ,お手にとってみてください.

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