解いても 解いても 深まる謎

(阿形清和 文/土橋とし子 絵)

『切っても切ってもプラナリア 新装版』



 驚異の再生能力をもつ,より目がおちゃめなプラナリア.重力や磁気の小さな宇宙空間でも,うまく再生できるのでしょうか.

 宇宙で再生したプラナリアの姿が,タフツ大学(アメリカ)の諸熊淳治(もろくま・じゅんじ)さんたちによって報告されています.2つまたは3つに切り分けられた状態で宇宙へと旅立ち,宇宙ステーションで約5週間すごして地上に戻ってきたプラナリアの中に,両端に頭をもつものがいたそうです.しかも,この個体は,地球上で再び2つの頭を切り取られても,真ん中の断片から両端に頭を再生したといいます.

 体の前後の位置情報を担う物質が見つけられ,プラナリアの再生のメカニズムが解き明かされていることは,以前にも紹介しました.それにしても,宇宙に行くことで「尻尾ができるはずのところに頭ができる」そして「それが地球上でも起こる」のは,どう理解すればいいのでしょうか.解いても解いても,謎は尽きないようです.

 プラナリアは,意外と日本じゅうどこにでもいる生きもので,きれいな水が流れ込んでいて,エサになる水生昆虫(水の中にすんでいる虫)がいる小川や用水路なら,たいてい見つけることができるそうです.都会で探すのは難しい.が,きれいな水の流れているところに出かけた時には,この小さな生きものを探して,実験してみてはいかがでしょうか.飼い方・実験の方法は,この本で詳しく紹介されています.

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