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動物を守りたい君へ

野生動物を守るカギは,生物どうしのつながりを見つけること! ペット,家畜,野生動物の問題を考えよう.

動物を守りたい君へ
著者 高槻 成紀
通し番号 755
ジャンル 書籍 > 岩波ジュニア新書 > 生物・化学・環境
刊行日 2013/10/18
ISBN 9784005007554
Cコード 0245
体裁 新書 ・ 並製 ・ カバー ・ 232頁
在庫 在庫あり

人がよかれと思ってすることは本当にペットのためになっているのだろうか.家畜の命をいただくということはどういうことだろう.また,野生動物を絶滅から守るにはどうしたらよいのか.さまざまな動物たちとともに生きていくために,生き物のつながりを見つけ,動物の立場から,地球の立場から考える目を養おう.


■内容紹介
 ペットが大好き,動物園の動物も大好き! という人は多いと思います.ニュースでかわいそうなペットや絶滅しそうな野生動物の話を聞くと,どうにか守ってあげたいと思う人もいるでしょう.
 けれど,本当に動物を守ってあげるには,いろんな立場にたって広い視野で物事を考えることが必要になります.たとえば,ケガをした野生動物をみつけたとき,その動物を治療してあげることはその個体にとっては大きなことですが,その種全体を守るためにはそれだけでは足りません.あるいはペットをかわいがるにしても,それが本当にペットのためになっているのか,自分の好きなことを押しつけているだけなんじゃないか,と自問してみると,悩んでしまいますね.もっと考えてみると,私たちは動物が好きなのに,一方で毎日のように肉を食べて生きてもいます.そこまで思いをいたすと,動物を守るというのは決して簡単な話ではないということに気が付きます.
 でも,難しく考えることはありません.大事なのは,動物のほうに立って考えてみること,そして動物をとりまく生物や環境のつながりについて知ることです.この本は,みなさんの知らない,動物とそれをとりまく自然のすばらしいしくみをたくさん教えてくれます.イヌやフクロウやオオカミ,野生のウマから糞虫まで,いろんな動物が出てきます.読み終わったときには,きっと,目の前の一匹のペット,そして自分という動物も,大きな地球のなかに置いて考えてみたくなることでしょう.

序章 動物と私たちのかかわり
1章 ペットとどうつきあうか
 1 ペットと人間の価値観
 2 ペットの運命
 3 ペットとの関係
 4 外来種としてのペット
2章 家畜をどうみるか
 1 動物を食べるということ
 2 家畜の生活
 3 家畜のこれから
3章 野生動物をどう調べるか
 1 観察・調査の重要性
 2 フクロウと森林伐採
 3 鼻つまみ者の偉大な働き
 4 花と虫のリンクと過放牧
 5 絶滅種タヒの復活
4章 野生動物をどう守るか
 1 二つの絶滅
 2 なぜ猛獣が絶滅するか
 3 君にもトキは守れる
 4 つながりをこそ守る
5章 動植物とともに生きるために
 1 東日本大震災と動物
 2 人間のためだけではない
 3 動物と地球のほうから考えよう

 ブックリスト
 あとがき
高槻成紀(たかつき せいき)
1949年鳥取県生まれ.1978年東北大学大学院理学研究科修了.東京大学総合研究博物館教授を経て,現在麻布大学獣医学部教授.理学博士.専門は動物生態学.国内各地のニホンジカをはじめとする野生動物の研究にとりくむ.また海外でもモンゴルを中心に,スリランカ,マレーシアなどで保全生態学的研究を手がける.著書に『北に生きるシカたち』(どうぶつ社),『歯から読みとるシカの一生』(岩波書店),『シカの生態誌』(東京大学出版会),『野生動物と共存できるか』(岩波ジュニア新書)などがある.

書評情報

エブリスタディ アドバンスト国語小6 2018年3月号
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