思想検事
戦前治安体制の一方の核として特高警察と両輪をなした思想検察.その全体像を戦後への継承性も含めて解明.
戦前,「国体」に反するとみなされた思想・言論はきびしい取締の対象となった.治安体制の一方の核として特高警察と両輪をなした思想検察は,“倫理上の善悪の審判者”を自任し,治安諸法令の制定・運用を主導,保護観察・予防拘禁などの抑圧装置を次々と創出した.その実態と全体像を,戦後公安検察への継承性も含めて解明する.
書評情報
月刊司法改革 No.23 (2001年8月)