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岩波科学ライブラリー

電柱鳥類学

スズメはどこに止まってる?

あなたの街にもきっとある、鳥と電柱、そして人のささやかなつながりを、第一人者が描き出す。

電柱鳥類学
著者 三上 修
通し番号 298
ジャンル 書籍 > 自然科学書 > 岩波科学ライブラリー
書籍 > 岩波科学ライブラリー > 生態・環境
シリーズ 岩波科学ライブラリー
刊行日 2020/11/25
ISBN 9784000296984
Cコード 0345
体裁 B6 ・ 並製 ・ カバー ・ 126頁
在庫 在庫あり
電柱といえば鳥、電線といえば鳥。でも、そこで何をしているの?カラスは「はじっこ派」?感電しないのはなぜ?――電柱や電線の鳥に注目したら見えてきた、その知られざる生態、電柱・電線の意外な姿、電力会社と鳥たちの終わりなき知恵比べ。あなたの街にもきっとある、鳥と電柱、そして人のささやかなつながりを、第一人者が描き出す。
まえがき 

1 電柱と電線の基礎知識
 電線――有線でインフラを引く/3人に1本の電柱/電線がバラバラなのは/上は電力線、下は通信線/架空地線、そして変圧器/送電と配電――町まで送ってから配る/3種の電柱/電信柱は高くない/腕金と碍子/誰かに話したくなるけれど、やめたほうがいい電柱のあれこれ
【コラム】 電柱と日常、非日常

2 鳥、電線に止まる
 電線に止まる鳥たち/止まるかどうかを決めるもの/よく止まる鳥ベスト10/2種のカラスたち/上に止まる? 下に止まる? それとも……/真ん中派? はじっこ派?/スズメは中央、カラスは上の端/電線に止まるということ/電線で待ち合わせ/カラス、電線で遊ぶ/頭寒足熱仮説
【コラム】 歌詞のなかのスズメと電柱

3 感電しない鳥たち
 よくある疑問/感電が危険な理由/スズメに電気は流れているのか/水流と樋で考える/またぐな危険!/ちょっと危ない送電線
【コラム】 まがい物の説明の功罪

4 鳥、電柱に巣を作る
 巣はゆりかご/鳥の巣のいろいろ/①あいている穴を巣とする――穴があったら入りたい/穴があったら塞ぎたい/中は暑くないの?/他にもあるいろいろな穴/②穴をあける――あいてないなら、あけてしまえばいいじゃない/③巣を載せる/カラスの営巣はいつから?/電柱にはハシボソガラス/カササギ――古参は電柱に、新参者は木の上に/コウノトリ――見守られる巣作り
【コラム】 はみだした話題たち

5 電力会社、鳥と闘う
 鳥による停電はどのくらい?/カラスの巣の撤去作業/営巣妨害装置に効果はあるのか/いたちごっこを避けるには/優しさが仇となるかも/闘いから共存へ

エピローグ 電柱鳥類学の将来
 無電柱化進行中/その後の世界

あとがき

参考文献
引用文献
三上 修(みかみ おさむ)
1974年松江市生まれ。2004年東北大学大学院博士課程修了。博士(理学)。鳥類学者。スズメをはじめとした、都市に生息する鳥類を対象に研究をしている。現在、北海道教育大学函館校教授。著書に『スズメの謎――身近な野鳥が減っている!?』(誠文堂新光社)、『スズメ――つかず・はなれず・二千年』(岩波書店)、『身近な鳥の生活図鑑』(筑摩書房)などがある。電柱を見ていると知らず時間が過ぎていくので、電柱は時間どろぼうだと思っている。

書評情報

公明新聞 2021年1月18日
日刊ゲンダイ 2021年1月7日(著者インタビュー)

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